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Amazon.co.jp ・本 (270ページ) / ISBN・EAN: 9784488542023
みんなの感想まとめ
多様な文体で描かれる短編集は、ミステリやホラー、幻想文学、エログロといったジャンルを巧みに横断し、独特の雰囲気を醸し出しています。各作品は、肉体の感覚を強調しながら、死体や骨、肉といった根源的なテーマ...
感想・レビュー・書評
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ミステリ、ホラー、幻想文学、エログロなどを同じ人は思えない多様な文体で横断する短編集。
どれもなんとも言えない奇妙な味わいのある話。
肉体の感覚を強調し、なんとも言えないむず痒さを感じる。死体や骨、肉など、根源的な対象に降りていくことで、人間の身体を再認識するような感覚。
自分が気に入ったのは
「天使解体」
「サイレン」
「脛骨」
「玄い森の底から」
「黄昏抜歯」
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これが僕の個人的2025年ベスト本でした
どの話も面白かったな
「天使解体」
「サイレン」
「夜のジャミラ」
「聖戦の記録」
「約束」
「ドービニィの庭で」
どれがお気に入りとかなかなか選べないけれど
「約束」のラスト
急に首根っこ掴まれてから話から引きずり出されるような、梯子を急に外されるような、こんな読後感は初めてだったかな
津原泰水、改めて惜しい人を亡くしたんだな… -
例えばこういった感想のようなものを書いていると、自分の文才の無さに絶望的な気持ちに陥ってしまうのですが、津原泰水は文章を綴ることが楽しくて仕方がなかったのだろうなと思わせるような多様な文体で楽しませてくれます。
幻想小説というのは、ストーリーよりも、その文体が持つアトモスフィアによって成り立つものだと常々思っていたのですが、まさにその通り。どの作品も作品の中に溢れる空気がもう違います。
ただ、興味深く読んだのは、「赤仮面傳」「玄い森の底から」「ドービニィの庭で」。僕自身はストーリー重視のようです。
津原泰水は川上未映子の「わたくし率 イン 歯ー、または世界」が本書収録の「黄昏抜歯」からアイデアを盗用していると指摘していたそうです。真偽は判りませんが両作品とも面白かったです。 -
氏の逝去の報に接して再読、やはり素晴らしい。綺羅を尽くした文体で紡がれた15の短編。「小説は天帝に捧げる果物、一行でも腐っていてはならない。」と言ったのは中井英夫だったか、その言葉そのものの一冊。作者自身は「一冊だけ残せるなら、これ」と言ったそうだが、「一冊だけ無人島に持って行くとするなら、これ」かもしれない。もっと書いてほしかった。ご冥福を。
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15つのお話からなる短編集
日常に潜む狂気みたいなものが、色々な話の中に隠れている。
「いや、こんなのなんでもないですよ、普通です普通」みたいな感じで書かれているから、こっちも「そうなのか」と思ってしまうけど、読んだ後に得体の知れないものが、じわじわとにじり寄ってくる。そんな感じ。
私は「夜のジャミラ」「赤假面傳」「玄い森の底から」「脛骨」「ドービニィの庭で」が特に好き
もし、グロテスクな表現が平気な人だったら、読んでみることをおすすめします。 -
(2008/5/26)
生と性は隣りあわせなんですねもちろん生と死性と死も、、リアルであり、グロテスクであり生々しくあり実感でありました。いやがおうにもひきつけられてしまいました点と丸が無い文章旧字体の文章凄く読み難かったのですがそれがまた惹きつけましたああ真似が出来ません
あな恐ろしや津原泰水この人は一度死んだことがあるに違いない 桐野夏生 帯の文章も凄いです -
大傑作。
幻想文学に惹かれる人は残酷さの中にある美しさを探している人だと思うのだが、本著にはそんな残酷さの中の美に溢れている。
その残酷さも即物的なもの(それはそれで好きなのだが)とは違って美学がある。腐臭があっても、どこか目を離すことができない。
更にその美しさを然るべき文章で記すことが出来る作家である。
津原泰水さんの記す文章をもっと読みたかった。 -
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どの作品にも惹き付けられるが、一際美しく思ったのは「脛骨」だった。舞台となった場所が近いので、たまに行く。ここでね…と水辺につい目をやる。
津原氏が亡くなられたことを、悲しく、悔しく思う。 -
短編集。
面白かった。
人ではないものと人であるものの、それぞれのこわさが味わえる良作。
高評価のルピナス探偵団が、まったく楽しめなかったので、同じ作者の作品を手に取るのが不安だったが杞憂。
(短編集好きなので)
各話の扉絵(なのかな)のデザインがそれぞれ違って、それがまた凝ってて素敵。 -
津原泰水の短編はどれも素晴らしいのだけど、どの作品も読み始めはややうんざりする。自分の中の見たくない自分や忘れかけていたものなど、なんというかそういう朽ち果てようとしていたものに不意に出くわしてしまう感じ。ダメージが大きい。綺譚集では、自分の残酷さと薄さに向き合わされた。「聖戦の記録」、血が滾った。
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悪夢を見て、そこから抜け出せないでいるような、日常から一瞬にして異界へ引きずり込まれてしまうような、奇妙な話ばかりを集めた短編集です。不条理、頽廃と狂気、淫靡で猟奇的、グロテスクで残酷、懐かしさと喪失感、倦怠と恍惚、猥らで無垢、虚無と絶望、失望と冷笑、憎悪と未練、醜悪と哀切、そして美・・・死と背徳の匂いが付き纏うこの種の作品に、つい惹きこまれてしまうのは、ここに描かれているのが人間の業、本性、本質だということを、無意識に感じてしまうからなのではないでしょうか?〝奇譚〟ではなく、〝綺譚〟という文字を使っているところが味噌ですネ。幻想文学という括りでは、収まりきらない一冊でした。
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どこまで行っても行き場のない、澱んだ世界の美しさに、嫌悪と寂しさを覚える。
夢とも現ともつかない、白昼夢のような短編集。
触れればべったりと手の跡がつきそうで、それでいて最後は惜しげもなくすっと切り捨てられる。
最後の一文がとても綺麗な『天使解体』
小川国夫や三浦哲郎を思わせる『脛骨』
サスペンス的な小品『黄昏抜歯』『古傷と太陽』
偏執的な小世界に執着し、いつしか紛れて消える『ドービニィの庭で』
万華鏡のような世界から唐突に放り出される度にはっとして、次も次もと読む手が止まらない。
本人的には「SF?」と首を傾げつつSFアンソロの常連だったりしますが、卑近でねっとり匂いたつような日常を描きながら心ここにあらずな感じ、作者の視線がずっと遠くを見ている感じが、「ここではないどこか」を切望する人の琴線に触れるのかなあと思いました。
『隣のマキノさん』の「僕」の日常を延々見ていたい。 -
津原泰水には中毒性があるようだ。
「バレエ・メカニック」を最初に読んだときは、狐につままれた気分になったけど、「蘆屋家の崩壊」でまんまと虜になり、ふと気がつくと津原作品が読みたくて仕方なくなる。
そんなわけで3冊目。
これは、一つ一つ輝きの違う宝石が入った宝石箱のような短編集。
しかし、まあ、宝石と言っても、美しいけど、触ったら表面が血でぬらりとしてそうな禍々しい感じ。
私が特に好きだったのは、『天使解体』『赤假面傳』『脛骨』『聖戦の記録』あたりかなー。
『脛骨』は最後にうるっときてしまった。ホラーなのに泣けるとは・・・。
しかし、彼(彼女じゃないよね)の作品は万人には勧められない。というか、読んでいることをあまり公表したくない気がする。
ただ単にエログロで、時折サディスティックで、神経症的なものが好きだと思われたくないもんなーw
わかる人にはわかるし、ハマる人はハマるのです。感覚的なものと思われ。 -
『夜のジャミラ』、『赤假面傳』が好みだった。
普段幻想文学は好きだけどエログロは好んでおらず、ドキドキしながら読み進めたけど、文体や語り手の違い、一言でまとめられないジャンルの広がりが癖になってあっという間に読了!!読んでおくべき本だと思った。考察とか人それぞれなんだろうけど色々気になる部分は残る。
貸してくれてありがとう! -
異形コレクション初出の短編を多数収録。
まさに綺譚が集められた1冊。
ちょっと気持ち悪い寄りかな。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
津原泰水の作品
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