死者の書 (創元推理文庫)

制作 : 浅羽 莢子 
  • 東京創元社
3.60
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  • (20)
  • (3)
本棚登録 : 533
レビュー : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488547011

作品紹介・あらすじ

ぼくの目の前で、少年がトラックにはねられた。事故のあと町の人間が聞いてきた。「あの男の子、はねられる前は笑ってました?」笑って?…ここはアメリカの小さな町。1人の天才作家が終生愛した町。ぼくは彼の伝記を書くために逗留している。だが知らなかった、この世には行ってはならない町があることを。ファンタジィ・ホラー驚異の処女作。

感想・レビュー・書評

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  • わけあって再読。なので斜め読み。初めて読んだ時は終盤の展開にわあわあと慌てて、ラストはちょっと呆然としつすぐに途中まで戻って読み直しました…。奇想やホラーの範疇に括れないのでダーク・ファンタジーと呼ばれているのだろうか、なかなか衝撃的だったのでその後のキャロルの作品に未だ手が伸びずにいます。先日立ち読みした辻原登「熱い読書冷たい読書」にこの本について述べている箇所があり、興味深く読みました。

  • ホラー?ファンタジー?
    とても面白かったです。前半は設定や登場人物の
    説明が多くてつっかえ気味になりましたが
    最後の展開の畳みかけは疾走感にあふれていました
    少し前の映画のような小説でした

    エピローグが怖かったです

  • 津原やすみがHPで書いていて、興味を持った。

    童話作家の伝記を書こうとする主人公が、作家の住んでいた田舎町ゲイレンでホラーな目にあう、という話。

    サクソニーというパートナー、
    アンナという魔女的な一面を持つ作家の娘、
    ネイルズとペタルズという犬……。
    作家マーシャル・フランス、
    主人公の父で有名な俳優のスティーヴン・アビイ。

    いかん、何を記述してもネタバレになりそう。
    それくらい伏線がすごく巧妙に張り巡らされている。
    いや張り巡らされてりるというと、細かな伏線がちりばめられているというニュアンスになってしまうが、違う。
    ひとつの大きな謎があるために、主人公の気分を表現する字の文や記述が牽引されている。
    つまりひとつの巨大な伏線がどしんと構えている、という感じ。

    ネタバレなしに読めてよかった、と幸福さえ感じる傑作。

    キングをモデルにカーペンターが撮ったある作品に似ていると少しだけ思ったが、
    本作の主人公は、いたって冷静。
    精神的バランスを欠いているものの、幻想や幻覚に陥った記述をしないのである。
    そして主人公の性格や感情の在り方を暗示する文体や、ユーモアのある軽妙な文章。
    それだけに、作中の状況の不安、じっとりとした恐怖、疑惑、異様さが際立つ。

    すごい作品に出合った。

    ブルテリアってどんな犬だっけ、と検索したら、
    こりゃそうとう間抜けな顔だ! 笑うしかない。
    それなのに驚愕のモチーフのひとつになっているとは。
    恐るべし。

     ※邦題には疑問。
     ※「~してた」という「い抜き言葉」が少し不満。

  • やっぱり海外ミステリって難しい…あんま得意じゃないんだよな…頭悪いもんで…

  • 本屋さんのおすすめの棚でたまたま手に取った本。
    ホラーは好きじゃないんだけど、こういうタイトルにはちょっと死んだあとの世界をどう描くのか、気になったりする。まったく内容は違ったけど。
    途中で町の老人(かわいそうに名前がない)が主人公に向かって世界観を話す。その内容に「うーーーん、そうなのか」って唸ってしまった。どうなんでしょう?

  • ぼくの目の前で少年がトラックにはねられた。事故のあと町の人間が聞いてきた。「あの男の子、はねられる前は笑ってました?」笑って?……ここはアメリカの小さな町。一人の天才作家が終生愛した町。ぼくは彼の伝記を書くために逗留している。でも知らなかった。この世には行ってはならない町があることを。衝撃のダーク・ファンタジイ。

    という紹介文に惹かれて読み始めたが、この場面にたどり着くまでが長い。
    物語は主人公の一人称で語られる。翻訳の文体が地の文まで「い」抜き言葉なのがどうしても気持ち悪くて最後まで乗れなかった。訳者あとがきによれば、原文が口語体に近い文章とのことなのでそれを表現するためだったのだろうが、もっと他のやり方はなかったのかと残念だった。この点で☆1つマイナス。
    出版時にスティーブン・キングが絶賛したらしいと聞いてなんとなくわかる気がした。

  • 3/31 読了。
    フィルムの中に閉じ込められて永遠の生を生きる映画俳優の父を持つ息子(趣味は仮面のコレクション)と、マリオネット職人の女が、創造にまつわる恐ろしい魔法を隠した町で、ある作家の伝記を書こうと試みる。
    最後の最後まで全く勇気や意気地の欠片も見せてくれないトーマスのキャラ造形が気に入った(笑)。緻密に計算された文章と、散りばめられた沢山の映画や小説、ポップソングの名前によって、ゲイレンという町に不気味な実在感を与えている。不快な予感が重低音のようにずっと警報を鳴らし続け、会話によって居心地の悪さを演出する見事な手腕は、シャーリィ・ジャクスンのそれに近いと感じた。

  • 読み終わったあと、主人公がこれからどうなっていくのかが気にかかった。これは人物描写が丁寧にされていたからに違いない。
    不思議なアイテムをあちこちに配置するのがうまい。雰囲気作りと、そして読者の思考をあっちこっちに持っていかせる魅力がある。

  • 主人公が天才作家の伝記を書くために、とある町を訪れるお話。
    前半は、なかなか物語が進まずに退屈でした。
    終盤、特にラスト付近はハラハラして面白かったです。
    『死者の書』というタイトルは、インパクトがあり、まさにこの物語を表すいいタイトルだと思います。

  • モダン・ホラーを読み漁っていたら、ここにたどり着いたけど、他では読んだことのない、空想と現実の融合が素晴らしい。

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