ゴースト・ハント (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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本棚登録 : 182
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488578039

作品紹介・あらすじ

本邦初訳5作を含む全18編を収める、英国怪談の名手ウェイクフィールドの傑作選

感想・レビュー・書評

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  •  図書館より
     怪奇小説18作品を収録した短編集。

     収録作品はどれも正当派のゴーストストーリー。ドストレートすぎてもはや書かれなくなった、という表現が正しいのかどうか分かりませんが、それだけゴシックな雰囲気が漂っています。

     個人的な問題として文体との相性が良くなかったです…。展開はどれも面白そうだったのですが、海外の古い作品となるとどうしても、そういう問題が出てきてしまうなあ。

     印象的なのは表題作の「ゴースト・ハント」ラジオのリポーターが幽霊屋敷のリポートを実況中継する短編。
    これはリポーターが実況のようにずっとしゃべり続けているので、地の文がないので読みやすかったです。

     そして徐々に一貫性がなくなり、人間性が変化していくリポーターの実況の恐ろしさたるや…。宮部みゆきさんがホラー系のアンソロジーで選んでいた作品なのですが、今回改めて読んでもやっぱり怖かったです。

     「目隠し遊び」も数ページの掌編で読みやすく怖かったです。農夫が頑なに一つの言葉を繰り返すラストは、下手な恐怖シーンの描写よりよっぽど想像力が喚起され、怖くなります。

  • H. R. Wakefieldの怪奇小説の短篇集。"ゴースト・ハント"や"赤い館"など幽霊屋敷にまつわる話が多かったです。作品は少し古くさい感じがありますが、それでもゾクゾクきました。怪奇の内容は、具体的な内容が書かれておらず、読者の想像に委ねている部分があり、最近の怪奇小説やホラー小説になれていると面白みが感じられないかもしれません。ただ、ゴシックの雰囲気はかなり良いです。これはどう頑張っても真似できないものです。いい意味においても悪い意味においても、古き良き英国の雰囲気を伝えている作品だと思います。

  • ラジオアナウンサーが喋り続け、正気から狂気に移行する様が格別で、思わず朗読したくなる・・・というワタクシゴトはどうでもいいけど、ホントにどこかでドラマ化してくれませんか。激希望です。

  • なにか謂れのある場所に忠告を無視して行く→死亡のパターンが多い。それでも話としてはそれぞれ違う。ラジオ番組の話が独特だった。

    "いやあ、これはみなさん、こんばんは。あなた方は教授をどうしちゃったんですか?教授が死んだことは知ってますよ。手についた血は教授のですが、見えますか。教授をどうしちゃったんですか?ちょっと場所を空けてください。みなさん、失礼、教授をどうしちゃったんですか?おや、わたしに歌って欲しいんですか、ラーララー。
    スイッチを切れったら、くそやろう。
    こりゃしかし何とも傑作じゃないですか、はっはっはっはっ、わたしはいま笑っていますね、みなさん。
    ああ、これは教授であるはずがない。教授の髭は赤くなかった。あまりくっつかないでくれよ、くっつくなって言ってるだろう。いったいおれに何をさせたいんだ、川へ行かせたいんだろう、そうじゃないのか、はっはっは、いますぐかい?君たちも一緒にくるかい?だったらこいよ、川へ行こう。さあ、川へ行こう。"

  • 怪奇小説黄金時代”最後の名手”による18篇(1920年代から60年代の作品)。表題作は、過去に何十人も自殺者を出したという幽霊屋敷から「ラジオをお聴きのみなさん、」と実況が始まる。レポーターの軽いお喋りは徐々にタガがはずれてゆき、最後は突然ふっきれたかの如く変調する。強烈な禍々しさに「ひっ!」となった。ほかに「赤い館」「最初の一束」など説明しすぎない分、怖さがあとを引くし、繰り返し現れる“わらわらと走る人々”のイメージも妙に頭から離れず、夢に見そうだ。都会の人々が閉鎖的な田舎で怪異に襲われるパターンが多い中、被植民地人の視点から描かれる「チャレルの谷」の切れ味が面白かった

  • 2012-7-6

  • 2017/02/27-03/10

  • どっぷりがっつり怪奇小説。堪能した。

  • ホラーというより、「怪奇小説」と言った方がしっくりくる、一昔前の王道を行く短編集。セリフや描写が、原題の読み手からすると、まわりくどかったりするけれども、それも魅力のひとつ。全体として、行ってはならぬ場所へ足を踏み入れてしまった者の恐怖が大きなテーマになっている。

  • ■ 赤い館
    ■ ポーナル教授の見損じ
    ■ ケルン
    ■ ゴースト・ハント
    ■ 湿ったシーツ
    ■ “彼の者現れて後去るべし”
    ■ “彼の者、詩人なれば……”
    ■ 目隠し遊び
    ■ 見上げてごらん
    ■ 中心人物
    ■ 通路(アレイ)
    ■ 最初の一束
    ■ 暗黒の場所
    ■ 死の勝利
    ■ 悲哀の海
    ■ チャレルの谷
    ■ 不死鳥
    ■ 蜂の死

    最後のゴースト・ストーリー作家 / 鈴木克昌

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