- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488612023
感想・レビュー・書評
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またこの国に足を踏み入れてしまった。
十月とは暦ではなく、ある地域を指し示す言葉。永久に眠る者が住まう土地でもいいし、永遠に解けない謎と明かされない秘密が埋まる場所としてもいい。吹き荒ぶ風は過去からの呼び声であり命の叫びだ。行き交う人たちの湖みたいな、鏡みたいな瞳を覗きこむと身の内に眠っていた魔物が目を覚ましてしまう。そのままでは此岸に戻ることができないので、影なき深き思慕と執着をひとつふたつ葬り、たそがれの国を後にする。
何度読んでも『みずうみ』と『下水道』が好きだなと思う。
不可侵の澱んだ水底を想う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あ~もうホントどれも大好き!最高に面白かったです!!
ブラッドベリは過去に「華氏451度」しか読んだ事がなかったけれど、
今回この「10月はたそがれの国」を読んで、一気にファンになりました。
不気味でゾッとするようなお話が多く、怪奇好きにはたまらない。
特に好みだった作品は、、、
毎晩≪鏡の迷路≫に駆け込んでいく姿が印象的だった「こびと」
幼い頃に死んだ少女は…美しく哀しさに満ちた「みずうみ」
身体の弱い少年のために、忠犬が持ってくるものは…「使者」
思わず赤ん坊が怖くなる!ダミアンを思い出す「小さな殺人者」
事故が起こるといつも同じ野次馬が駆け寄ってくる事に気付く「群衆」
閉ざされた世界の向こうは?館に住む少年の視点から描いた「びっくり箱」
ある家族が死んだ老人から譲り受けた麦畑の秘密を描いた「大鎌」
ちょっとブラッドベリにはまりそうな予感です。
でも昨年亡くなったのでしたね……新しい作品が読めないのは残念ですが、
幸い著作が多いようなので、大事に大事に読んでいこうと思います。 -
ちいさいころから宇宙はブラッドベリと萩尾先生に習ってきたのにもう読めなくなるなんてつらい
またちがう宇宙でも出会いたい ときどき会うとお話ししてくれる遠い親戚のおじいちゃんみたいにだいすきだった
地下室・十月・火星・ポー・すてきな箱のなかの宇宙のおじいちゃん -
色々な死に纏わる話。
短編集。
こびと、壜、熱気のうちで、大鎌、風、ダッドリー・ストーンのふしぎな死が特に面白かった。 -
一話完結の空想物語
世にも奇妙な物語のようで、面白かった -
ブラッドベリの初期の作品集。子供の頃の気持ちやノスタルジックな感情を巧みに描く作家。初期の作品は無垢という肯定的な意味だけでなく残酷さも併せ持った暗い側面も多量に含まれています。「使者」、「壜」、「みみずうみ」なんて大傑作!毎年秋になると読みたくなるリストの入ったな。
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0049.レイ・ブラッドベリ『みずうみ』2017/1/12読了
「10月はたそがれの国」より
収録作品
①こびと
②つぎの番
③マチスのポーカー・チップの目
④骨
⑤壜
⑥みずうみ
⑦使者
⑧熱気のうちで
⑨小さな殺人者
⑩群集
⑪びっくり箱
⑫大鎌
⑬アンクル・エナー
⑭風
⑮二階の下宿人
⑯ある老母の話
⑰下水道
⑱集会
⑲ダッドリー・ストーンのふしぎな死 -
レイ・ブラッドベリ作品は生涯読み続けていたい小説。久し振りに色々読み返して「10月はたそがれの国」が今更ながら素晴らしいなと感じました。最高! ブラッドベリ未体験の方には是非手に取って頂きたいです。手持ちの本もくたびれてきたので新しく買いなおそうかな?ブラッドベリ作品は表紙が美しいので、同じ作品でも2冊、3冊買ってしまいます。
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短編集ということで、寝る前の読書として気軽に読もうと思っていたのが間違いだった。フィクションを読み進めるのは比較的早い方だが、この一冊に関しては、思った以上に時間がかかった。
物語の長さが、そのインパクトを決めるわけではないということを証明するかのような作品集だ。
一編一編は短いものが多いが、どれも、日常の中の小さな不思議を描いている。どこか死のにおいのする不思議。その不思議に導かれながら読み進め、物語の最後にたどりついても、謎が残されたり、強い余韻が残ったり・・・どちらかというと寂寞とした気持ちにさせる、まさに「黄昏時」の雰囲気の小説。
その一方で、情景描写が素敵。春の情景が描かれている時は明るい色合いが目の前に浮かぶし、秋の情景では一面金色の世界が立ち上がってくる。死のにおいがしながらも、鮮やかな風景や香りの描写があるからこそ、重苦しくなりすぎないのかな。 -
ブラッドベリ 「 10月はたそがれの国 」
人間の過ち、孤独、狂気を描いた幻想小説短編集。サスペンス仕立て。
死の世界の中に超人間(再生、生まれ変わり)を求めているが、現実の人間を否定していない
鏡をモチーフとした「こびと」は 自分の愚かさや醜さに気づかない著者自身の告白に読める
サスペンスの「つぎの番」は 結末を知ってから読み返すと、伏線が多い。かなり怖い
平凡で退屈な男が 承認欲求を得るために狂気化し、エスカレートする姿を描いた「マチスのポーカーチップの目」は 現代的だと思う
著者プロフィール
レイ・ブラッドベリの作品






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