- Amazon.co.jp ・本 (605ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488612061
作品紹介・あらすじ
宇宙船の事故で宇宙空間へ放り出された二人の飛行士。遠ざかるにつれ互いの無線交信は途切れゆく――永遠の名作「万華鏡」をはじめ、著者自身が選んだ傑作短編26編を収録。かつてサンリオSF文庫より刊行された名著を完全新訳で贈る。
感想・レビュー・書評
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霧笛他
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SFやファンタジーよりも、文学に近い。訳にもよるかもしれないが、言葉選びや表現にハッとする。たまに難解でハァッ?とする。
起承転結やオチがはっきりしないのもいい意味で文学。鬱展開あり、バカバカしいのあり、全体としてあまり暗くはない。
万華鏡は名作。霧笛も好き。 -
懐かしい風景を切り取ったようなお話たちでした。
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収録されている「たんぽぽのお酒」連作だけ読了。
瑞々しいってこういう事を言うのかな、って思える。少年期を切り取った、水彩スケッチのような小説。
たんぽぽのお酒と日本語で言うと可愛らしさがあるけど、原書の英語だとdandelionになるんだろうか?リズムの良さとか勇ましさもある語感なので、原語で読んだらまた違う味わいがありそう。 -
SF
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短編集。SF。ファンタジー。ミステリ。ホラー。幻想。
多様なジャンルの作品を詰め込んだ一冊。
『火星年代記』収録の「イラ」「夜の邂逅」「やさしく雨ぞ降りしきる」は再読。初読のときより楽しめた。
好きな作品も嫌いな作品もあり。やはりSFが好き。ホラーもなかなか。
全体的な満足度は☆3くらいだが、「万華鏡」「霧笛」「やさしく雨ぞ降りしきる」が傑作だと思うので、気持ち甘めに☆4に。
「草原」ヴァーチャルリアリティ。オチが良い。
「歓迎と別離」切ないファンタジー。永遠の少年。
「メランコリイの妙薬」不思議な話。ちょっとイカれてる。
「イラ」火星。とある火星人のファーストコンタクト。
「小ねずみ夫婦」奇妙な隣人。よく分からない。
「夜の邂逅」幻想小説in火星with火星人。
「骨」ホラー。自分の骨を恐れる男。微妙。
「万華鏡」宇宙漂流SF。人間の醜さと宇宙の美しさ。宇宙で死ぬときに、何か良いことができるのか。15ページと短いながらも感動的。
「日と影」ユーモア?イカれた男。
「刺青の男」ホラー。オチは読めたが、奇抜な設定が印象的。
「霧笛」恐竜。センチメンタル。
「熱にうかされて」SFホラー。ジワジワと怖さが迫る感じ。なかなか良い。
「やさしく雨ぞ降りしきる」SF。無人の家と機械。哀愁漂う。
他13作品、全26作品。 -
レイ・ブラッドベリの自選傑作集。
怪奇小説、SF、心温まるようなものまで。たんぽぽのお酒は、選り抜きとはいえ文庫で読めるのはこれくらいなんじゃないでしょうか。
レイ・ブラッドベリの入門に最適な一冊です。
私は今まで二冊程しか読んだことがないので、メキシコものを読んだのは初めてです。
特に気に入ったのは表題作の「万華鏡」です。宇宙船が砕けて、宇宙に放り出された乗員たち。推進器具もないので、全員がどんどん離れて、無線電話で届かなくなるまで会話します。極限の状態で人間としての差を見てしまい、一人っきりで悩みます。自分に何ができるだろう?そんな言葉と、最後のおちの文章でなんともいえない気分になります。 -
ブラッドベリ自選傑作選。
宇宙空間へ放り出された飛行士、灯台にやってくる巨大生物、暗殺者の赤子、白人が少数者となった世界など発想が面白い短編が多い。
コメディ要素の「すばらしき白服」が好み。ニートたちが金を出し合って、一つの白いスーツを購入し、みんなで使うという展開が好き。SF要素全くないけどね…