廃墟都市の復活〈上〉 (創元SF文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488723040

作品紹介・あらすじ

ヘスターは砂漠に呑まれて消えた。以来抜け殻のようになってしまったトムだったが、彼の魂をゆさぶり起こしたのは、飛行商人として訪れた街で見かけた、故郷ロンドンの知り合いの姿だった。慌てて声をかけたが、相手は人違いだという。間違いないはずなのに何故? 廃墟となったはずのロンドンに何かが隠されているのではと思ったトムは、娘レンを伴い若き軍人ヴォルフと共にロンドンを目指す。見捨てられた地で彼らを待つものは?

感想・レビュー・書評

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  • 感想は下巻にて

  • オイノーネ・ゼロの印象がずいぶん変わった。
    そして、懐かしのロンドン。
    ペニーロイヤルは、ついに年貢の納め時か?

  • ついに読み終えた移動都市クロニクル。
    「移動都市」「略奪都市の黄金」「氷上都市の秘宝」の続編「廃墟都市の復活」は、第4部にしてシリーズ最終章です。
    第3部で砂上に消えたヘスター。彼女と離れ離れになったトムは、愛娘のレンと共に飛行商人として生計を立てる。ヘスターと喧嘩別れして以降、抜け殻のようになったトムであったが、とある街で思わぬ人物を見かけたことをきっかけに再び冒険の舞台に踊り立つ。思わぬ人物とは今はもう廃墟と化した故郷ロンドンの知り合いだったのだ…

    あらすじと登場人物紹介によって(そして表題からも)、ロンドンの旧知が再登場することがわかります。そんな久しぶりに登場したロンドンと、ヘスターとシュライク、セオやオイノーネ、そしてアナ・ファンとフィッシュケーキなどなど、様々な視点で展開する物語は、これまでの作品と同様、抜群のリーダビリティでぐいぐい読み進められます。物語は後半から、トムとヘスターの結末がなんとなく予見でき、その通りのラストに。なんというか、第1部から読み進めた読者としては、この結末には正直喪失感を覚えます。が、それでも第1部の出来事以降続いてきた一連の厄災に対して、彼ら自身で決着をつけたという意味では納得できる結末かと。ただ、ラストのトムとアナ・ファンのくだりはちょっと安直かな…笑
    ヘスターはトムから許しを得て、再び仲良くなれたという点では良かったのかもしれませんが、なんだか報われない人物だったなぁと。もちろん自業自得もあるのでしょうが。一方、シュライクで終わらせる閉じ方は結構好き。トムとヘスターの物語に残る喪失感を散らしてくれた気がします。

    と、まぁドキドキワクワクの冒険譚を楽しみながら読み進めたシリーズもこれで終わりかと思うと、もの哀しさが込み上げますが、あらためて読めて良かった作品でした。

  • 待ちに待った新作!
    待ちすぎて、これまでのお話し忘れちゃったよ……。

    ということで読み始めたのだけど、物語としては間違いなく面白い!
    ただ、やっぱり経緯が記憶から薄れていて、読んでいてもどかしい気持ちになること多々。
    やっぱり前作から読み返してから読むべきだったか……。

    とにかく、このシリーズはヘスターに尽きるわけです。
    「移動都市」を読んだ時に、そのキャラクターに撃ち抜かれて、大好きなのです。
    物語史上で、最高のヤンデレだと思います。

    なので、なんかとても納得感のある終わりでした。
    呆気ない感じもしたけど、まあ、海外作品ってそういう終わり方多いし。

    未訳のシリーズも沢山あるみたいだけど、
    創元さん、映画に便乗して出してくれたりしないかなあ。

    とりあえず、もういちど移動都市から読み返してみたいと思います。
    あ、映画も観なきゃ!

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