銀河英雄伝説 〈8〉 乱離篇 (創元SF文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 996
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488725082

作品紹介・あらすじ

宿敵ヤン・ウェンリーと雌雄を決するべく、帝国軍の総力をイゼルローン回廊に結集させた皇帝ラインハルト。ついに"常勝"と"不敗"、最後の決戦の火蓋が切って落とされた。激戦に次ぐ激戦の中、帝国軍、不正規隊双方の名将が相次いで斃れる。ようやく停戦の契機が訪れたその時、予想し得ぬ「事件」が勃発し、両陣営に激しい衝撃を与えた。銀河英雄叙事詩の雄編、怒涛の急展開。

感想・レビュー・書評

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  • はいはい、終わりが見えてきた8巻でございます
    遂に”不敗”対”常勝”の直接対決再び!そしてとてつもない大事件ね
    さすがの田中芳樹さんです

    『銀河英雄伝説』という「歴史書」の大きな特徴のひとつがその清廉さと公平さにあると思うんですが、読者にそう思わせる手法として「後世の歴史家」による人物評の両論併記がありますよね

    ヒーローをヒーローとして終わらせない
    必ず良い面と悪い面、その功罪を挙げるわけです
    例えば現在のヤンと一緒に時間を重ねる読者は常にヤンを好意的捉えがちですが、優しさは優柔不断さであり、高潔さは傲慢でいたずらに死人を増やしただけという見方を常に提示し続ける

    このなんていうか、自らが生み出した愛すべきキャラクターたちへ向けた厳しさみたいなんが田中芳樹さんの特徴みたいな気がするんよね
    ある意味両陣営に対して絶対的中立を保ち続ける姿勢が壮大な歴史絵巻を魅力的なものにしているし
    単純な善と悪の対決にしないことで、現実世界での様々な問題を考える糧にしてるようなそんなような

    とにかくあと2巻+外伝3巻や!

    • ひまわりめろんさん
      しばらく止まってたんでちょっとスピードアップしようかな…銀英伝終わったら北方謙三アニキの『水滸伝』読み始めるんだすよ
      しばらく止まってたんでちょっとスピードアップしようかな…銀英伝終わったら北方謙三アニキの『水滸伝』読み始めるんだすよ
      2023/07/22
    • 1Q84O1さん
      アニキの水滸伝もなかなかの量では…!?
      アニキの水滸伝もなかなかの量では…!?
      2023/07/22
    • ひまわりめろんさん
      (〃ω〃)
      (〃ω〃)
      2023/07/23
  • とうとうこのときーがやって来てしまった。その事態をにおわす表現が多く、いやでも察せられる。「竜馬が行く」のラストのような切なさを感じる場面だった。思わずこの巻のヤンが生きているページに戻ってしまった。惜しすぎる…

  • ラインハルトとヤンの直接対決。
    イルゼローンでは、敵も味方もたくさんの人が亡くなって……まさかヤンがあんな死に方をするとは思わなかった。こんな所で、こんなふうに?と。
    ミッターマイヤーとロイエンタールも、なにやら意味深な書き方をされていたし(これが最後の握手となった)、今後が恐ろしい。

  • とうとう・・・切ない・・・

  • ヤンウェンリー志半ばで?死す。
    ま、あんなに戦がうまければね…。
    後を継ぐ、ユリアンとヤン夫人…。
    ある意味、世襲かよ。
    今の日本でも世襲は当たり前だけど、結局その点は専制君主でも共和制でも同じだよね。
    何だか、その思想にこだわるのは、あほくさくなってくる。どんな体制であれ、平和に暮らせればいいのではと。
    主義主張で生きることは、窮屈だね。

  • ついに退場。
    悲しみというよりかこれ以降出てこないことへの違和感と喪失感。点数がつけられない。

  • ついにこの日が来てしまった…。この日をおそれながら読んでいたのだけれど、あっけない喪失になんとも言えない気持ちになる。ヤンの家族が彼の後をつぐというのは、共和制としてどうなんだろうと思わなくもないけれど、ここからはユリアンの物語だ。

  • 残りわずかになってきたと思ったら、ありゃりゃ〜、なんとこうなりますか。決着は永遠につかないと。
    残り2巻。どんな幕の引き方になるのか楽しみだ。

    ところでこんな30年前の小説について呟いても、「ネタバレだ」と目くじら立ててくる方がいらっしゃる。ご苦労さまです。

  • 今回は、ラインハルトとヤンのイゼルローン回廊での戦いから、ヤンの死、そしてその志をユリアンたちが継ぐまでが描かれました。
    今回は再読でしたが、それでもヤンの死の場面は、大切な友人を亡くしたようで、とても悲しかったです。(;_;)

  • ヤンが…。死に際に誰とも言葉を交わしてないってヤンだけじゃないか?本当にこんな死に方する人じゃない…フレデリカの語りが胸をついた…。キルヒアイスのあの重症でもまさかこんな所で死ぬはずないと思ったから足を撃たれたくらいで死ぬなんて思わなかった。死ぬ時はフレデリカも一緒だろうと…。帝国との戦いも熱く、シュタインメッツとかが死んだのもビックリしたけど、それが吹っ飛ぶくらいの衝撃。残り2冊、どんな気持ちで読めばいいんだ。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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