グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.69
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本棚登録 : 355
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488728014

作品紹介・あらすじ

子供の頃の記憶。まよいこんだ夕刻の山道。ピアノの音を頼りに辿りついた草原の先には古びた洋館と温室があり、そこで彼は"緑色の髪をした少女"に出会った-。彼は長じて植物学者への道を歩み始めた。そして彼女との再会は、彼らを思いもよらない悲劇へと導く。著者の初期代表作にして星雲賞を受賞した「グリーン・レクイエム」と続編「緑幻想」を併せ、初の一巻本として贈る。

感想・レビュー・書評

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  • 新井さんの文体はラブコメのような作品だと、シックリくるんですが、シリアスな内容には合わない気が。今ひとつ入り込めませんでした。

  • 前半のグリーンレクイエム。
    決して結ばれない二人が見事に引き裂かれる最後はなかなか抉られるものがありました。途中の出会い、再会、逃避行の最中が暖かく幸せに満ちていたので余計に…。ですので後半の緑幻想は二人の救いを期待して読みました。結論から言うと私自身としてす少し物足りなかったです。

    グリーンレクイエムが ただ二人を中心的に書いていたセカイ系に対し、緑幻想は登場人物が増え話の背景がスケールアップしたために、二人の扱いが薄くなってしまいました。
    明日香が地球に受け入れられ1つになって精神的に成長したのに対し、信彦は明日香への思いを最後まで引きずっていため最後は明日香の願いを一方的に押し付けられた感じがしました。
    私は信彦に感情移入していたので置いていかれた感がものすごかったです。せめて最後の対話で信彦が成長、または明日香への気持ちに決着をつけ双方が納得のいく気持ちのいい別れかたをしてほしかったです。

    こんな感じでエンディングの内容は一人一人納得がいったりいかなかったりしましたが、
    前半は決して結ばれない二人の短いけど暖かな日常があったこと、後半は明日香の暖かい愛に終始満ちていたこと、美しく描かれるピアノの旋律、植物が合唱をするという表現、呪縛から愛へと意味を変えた明日香のグリーンレクイエム、明日香の願い通り健康で少し太った普通の女性という明日香とは真逆の人と結ばれる最後、どれもが素晴らしく心を穏やかにしてくれた作品でした。

  • 初新井素子。グリーン・レクイエムはセカイ系の元型、緑幻想はそのながーい後日談のような感じだろうか。たまにあくどく感じてしまうけど主観表現が豊かで素敵。あと植物萌える

  • 【要約】


    【ノート】

  • リリース:伸子さん

  • グリーンレクイエムは高校生の時以来、緑幻想は初読。後半はちょっとくどいと思ったけど箕面夏海の関わりが良くて盛り返した。自然破壊ではなく環境破壊というのは考えさせられた。

  • 子供の頃の記憶。まよいこんだ夕刻の山道。

  •  前半の「グリーン・レクイエム」は以前別の単行本で読んだのだが、当時中学生だったこともあって魂の半分ぐらい持っていかれた。
    ショパンのノクターンを弾こうとしたり、盆栽まがいの事をしたり、「明日香」という名前の少女を探したり…とにかく今考えるととっても恥ずかしい。

     ただ、この作品のきっかけになったと言う「あるクラシック音楽を聴いてそのレポートを提出する課題」は今に至るまで私の心に息づいている。
    と言うか作品そのものより印象に残っている。

     もっともその「課題」によって生まれたのはむしろこの話の「続き」らしい。
    ということで期待を込めて読んだ続編の「緑幻想」だが独特の鬱陶しい文体に馴染めず、グリーンレクイエムほどのめり込めなかった。
    10代の頃に比べて感性が鈍っているというのもあるかもしれないが、逆にオッサンの心の琴線に触れるものがほとんど無かったとも言える。

     余談だが私は今でも「あすか」と言う名前が女性の名前で一番好きである。
    現実にそんな名前の人と会った事が無いからかもしれないが。

  • 「ね、取ろうって気、おこらない?」
    「取って欲しいの、お嬢さん」
    「はい!」
    「おーし。待ってな」
    2013/09/24-10/12

  • 『グリーン・レクイエム』はずいぶん前に読んだのですが、ストーリーはもちろんのことあの文体に引き込まれたことを思い出しました。
    その時はそれきりだったのですが、この本を見つけて読んでみるとこれが…っ。

    不幸の連続で起こったこの一連の出来事、だけど。奇跡だった、と僕は思う。

    『グリーン・レクイエム』の哀しい恋。最後は本当に悲劇でした。『緑幻想』ではその後が描かれます。

    愛、植物の愛、世界樹の想う愛、筆者がずっと想っているというその愛。
    そのスケールに僕は圧倒されました。

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著者プロフィール

一九六〇年東京生まれ。立教大学独文科卒業。高校時代に書いた『あたしの中の……』が第一回奇想天外SF新人賞佳作を受賞し、デビュー。一九八一年『グリーン・レクイエム』で、八二年『チグリスとユーフラテス』で日本SF大賞を受賞した。他の作品に『……絶句』『もいちどあなたにあいたいな』『イン・ザ・ヘブン』『銀婚式物語『未来へ……』等多数。趣味は碁。日本棋院の「囲碁大使」を務める。

「2018年 『素子の碁 サルスベリがとまらない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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