- Amazon.co.jp ・本 (688ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488732011
作品紹介・あらすじ
戦後最初の長編SF作家として知られた著者の、高名にして入手困難な短編集二冊を合冊し、単行本初収録の連作「浮間の桜」と短編「笑わぬ目」を加えた。巻末エッセイ=山田正紀/『縹渺譚』あとがき=今日泊亜蘭/解説=日下三蔵
感想・レビュー・書評
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手に入れ損ねていた本をやっと読めた喜びって大きい!
「海王星市から」は再読、他はお初にお目にかかりました。
へおべおたむ・・・好きだわ~(。・ω・。)ノ♡詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<収録作品>
ムムシュ王の墓
奇妙な戦争
海王星市(ポセイドニア)から来た男
綺幻燈玻璃繪噺(きねおらまびいどろゑばなし)
縹渺譚(へをべをたむ)――大利根絮二郎の奇妙な身ノ上話――
深森譚(しむしむたむ)――流山霧太郎の妖しき伝説――
浮間(うきま)の桜 怪賊緋の鷹物語
笑わぬ目
巻末エッセイ=山田正紀
『縹渺譚』あとがき=今日泊亜蘭
解説=日下三蔵 -
入手困難だった2冊が合本で復刊。随分前に一度、刊行予定に載ったものの、ズルズル延期になり、そのまま予定からも消えてしまったので、もう出ないんじゃないかとハラハラしていた。無事に刊行されて良かった。
今回、復刊された本書は、ガチガチのハードSFというより、幻想的なテイストが強い。表題作のひとつである『海王星市から来た男』はハードSFっぽいが、ホラー風味の『ムムシュ王の墓』、ミステリ寄りの『浮間の桜』のように、ジャンルを跨いでいる作品が主体。
もうひとつの表題作『縹渺譚』は、転生もののラブストーリーとして始まり、続編の『深森譚』ではまた違った顔を見せる。このシリーズ(でいいのか?)は3部作の予定で、結局、第3部が書かれなかったというのは残念だ。