妖精作戦 (創元SF文庫) (創元SF文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 715
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488741013

作品紹介・あらすじ

夏休みの最後の夜、オールナイト映画をハシゴした高校二年の榊は、早朝の新宿駅で一人の少女に出会う。小牧ノブ-この日、彼の高校へ転校してきた同学年の女子であり、超国家組織に追われる並外れた超能力の持ち主だった。彼女を守るべく雇われた私立探偵の奮闘むなしくさらわれてしまうが、友人たちは後を追い横須賀港に停泊する巨大原潜に侵入する。歴史を変えた4部作開幕。

感想・レビュー・書評

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  • 今活躍するSF作家やラノベ作家が揃って推薦する笹本氏デビュー作の復刻版.スーパーカーから原子力潜水艦,スペースシャトルまでなんでもありの大きいスケールを300ページ強に詰め込んでいるもんだから,ストーリーも超展開・超特急.余計なキャラ説明はほとんどないけど,彼らの行動のみでそれぞれのキャラが分かってくる安心設計.真正面から体当たりされたような内容で,イマドキのラノベよりずっとライトだった.主人公(?)の榊の何もしていないっぷりは,いわゆる巻き込まれ属性の原点かもしれない.

  • こういう感じの小説は初めて読みました!
    テンポ、て概念さえ追いつけないテンポ。
    決め手もある意味ベタなとこがすごく良いなと。
    とても面白かったです。

  • 読者すら置いてく勢いで突き進む、話と登場人物がデビュー作ゆえのご愛嬌、といったところか。バイクも銃火器もヒコーキも詳しくないから何が何やら。

    なんだろう、あーるくんよんでる時と同じだな、そんなスペック抱えて高校生なんかやってないでくれ、というヤツらだらけなのにモチベーションは高校生なので話がつんのめってしまうのね。

  •  今の時代、こういう若者たちは居ない。
     1980年代って、本当のリアルタイムの高校生たちはこんなだったんだろうか?と思う。丁々発止でテンポよく掛け合い、男子も女子もアクが強い。

     リアリティが大事だとよく言われるが、別にこのお話にリアリティがあるわけじゃない。重要なのは引きの強さだ。「この先どうなるんだろう」と思わせて先を読ませるちから。
     リアリティは目的にはなりえず、道具なのだなぁと思う。

     かつてこういう時代があったんだろうか。それとも、物語の中だけなんだろうか。学年ヒエラルキーがなく、フラットな関係性。
     いや、夢だと思うけどね! もし過去にこんな学生生活(トラブルを除いて)当たり前だとしたら、今の子供たちがかわいそうすぎる。

  • 有川浩さんのレインツリーの国に出てくる「フェアリーゲーム」のモデルだということで本屋さんを探し回りやっと見つけました。
    はちゃめちゃ、とは聞いていましたがこれほどまでとは!どこにでもいそうなフツーの高校生たちがあっという間に宇宙へ⁉︎
    展開が早すぎてついていけないのではなんていう心配はいりません。いつの間にか私も彼らの仲間になったかのように連れ回されていました。
    もっと早く、中高生の頃に読んでいたかったらもっとのめり込んだのかなと思います。

  • 言い回しはさておき,記号論としてのボーイミーツガールは色褪せていない.

  • フェアリーゲームの元になった小説。
    20年ほど前に書かれた作品ながら
    臨場感溢れる描写と
    普通の男子高校生と少女の恋
    台詞の端々に時代を感じるが
    彼らは本の中で生きている
    続き読もう

  • 再読 2015/06/

    以前、読んだときよりおもしろいと感じたのは、
    自分が成長したのかな・・・どーか笑

  • 1984年の「ライトノベル」。

    冷静になって話をふりかえったら、なんでこんな話が面白いのかわかんないような話。
    「歴史を変えた」的な評を念頭に読み始めたけれど、充分に楽しめる本だった。
    この軽さはかっこいい。

    展開がどうこうよりもメカ用語について行けないのが悲しい。

  •  開いた口を、塞ぐ暇もないくらい超速の展開。そのなかに、“青春”がぜんぶある。


     こんな高校生いるわきゃない、と思うんだけれど、読み進めるうちに不思議と、それが馴染んでくる。もちろんやっているのは荒唐無稽と笑われても仕方ないことばかりなんだけれど、根っこのところ、行動原理とでも云うべきところが単純で、明快で、思春期で。だからなんとなく、わかってしまう。高校生のときって、その気になればなんでも出来たよね、って話、なのだ。
     『妖精作戦』から始まるシリーズ4部作は、スピンオフ的な2部も含め、この“なんでも出来る感”に貫かれている。
     もちろんなんでも出来るわけなんて、ないし。届かなかったり、追い付けなかったりする。だからこそ跳ね返ってくる切なさも大きくて、でも、それを、誰も後悔しない。
     誰も、こうしなきゃよかった、なんて思ってない。
     誰も、出会わなきゃよかった、なんて思ってない。


     技巧的にどうだとか、そんなんじゃなく、☆5を付けたくなりました。刊行と同い年、という贔屓目もあり。この速度に追い付きたい、というのも、あり。

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