ラスト・レター (妖精作戦IV) (創元SF文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 229
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488741044

作品紹介・あらすじ

星南学園一帯での戦闘により、ノブは和紗結希に連れ去られ、長い一夜が明けた。しかし、失意の榊の耳にノブの声が届く-「わたしはここよ、あなたはどこ?」。奪還を誓う榊たちは、ノブの居場所を厚木基地と断定し、ふたたび果てしない追跡を開始した…。迫りくる決戦のときを前に明かされる、この世界が直面しているおそるべき真実とは。永遠の名作シリーズ、衝撃の完結編。

感想・レビュー・書評

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  • 私はリアルタイム読者ではないし、結末も「レインツリーの国」でなんとなあくはわかっていたのですが。。。やっぱショックですよねえ
    ま、ノブが行っちゃうことは見当ついていたとしたって、まさか、まさか、和紗ちゃんまで死んじゃうとは。
    やーーーー呆然。
    そもそも軽いノリのトークでいつもぶっ飛んでてその無鉄砲さでなんでもやりのけていくような高校生たち、として描かれてた主人公たちが、ノブを助けきれなかった、てのは衝撃波も倍ですよね。例の三人組とつばさが浜辺で呆然としているのはやっぱり違和感があってそれがまた印象深いです。これ、私がリアタイ読者だったらぶっ飛んで、ぶっ飛びすぎて、本当にブルーサーチまで飛んでいけるんじゃないかしらってくらいにぶっ飛ぶと思います。
    ラストレター、最後の手紙、ですかぁ。感慨深いです。

  • サイコ!!!!

  •  ラノベかと思ったらSFだったでござる。
     私の中で、著者はライトノベル作家ではない。それはなぜかというと、特定のキャラクターに関する過剰な思い入れ、萌えが少ないのだ。むしろ物語という世界の中での立場はみな平等である。
     ある意味シビア。

  • ラストに向けて榊君をどっしりと主役に据えたら,ヒロインの最後の決断とシーン,そしてエピローグが栄えるのではなかろうか.登場人物達を立たせるというのは中々難しい.複数名のグループが登場人物になる場合,特にそうだろう.物語は名作,だがその語り(構成)が勿体ない.

  •  ハッピーエンドで終わると想像してたから寂寥感があって意外な終わり方だった。

  • さてとノブは何処に跳んで行ったんだろう?中学生の時も分からなかったし、大人になって再読してもわかりませんでした。
    しかし和紗少尉の最期って、あんな呆気なかったっけ?涙しながら読んでたから数ページに渡ってエンディングが語られていたようなイメージを自分で作ってたは。しかし、この読後の喪失感は何度読んでもなんとも言えません。日本最古のラノベは、答も解決もなく疑問と落ち着かなさを残して終わるのです。だから古典たり得るのでしょう。

  • 笹本祐一が1985年に発表した"妖精作戦"シリーズ完結編。誘拐された小牧ノブを取り戻すために立ち上がる榊たちですが…最終巻もハチャメチャな展開が続きます。そして、舞台は再び宇宙へ。が、この唐突な終わり方は想像しませんでした。ハチャメチャな超展開が待っているのかと思ったら、まさかこんなことになるとは。今までの展開が賑やかだっただけに、このラストは余計に虚脱感が押し寄せます。本作を読んで、自分のほうがもっと上手く書けると思った当時の若者が、今作家さんだったりするんですかねと、あとがきを読んでいて感じました。

  • 妖精作戦最終章。
    お気楽極楽な彼らの冒険は、思わぬ苦味と共に幕を下ろしたのでした。


    当時これがどれほどのインパクトであったのかは分かりませぬ。
    作品が溢れる今となっては、追体験することも難しいでしょう。
    しかして影響の広さを整理する事はできます。

    「涼宮ハルヒの憂鬱」「イリヤの空、UFOの夏」「レインツリーの国」・・・
    ラスト・レターから25年。個人的には、太陽系全域に「アイ・ラヴ・ユー」と
    愛を囁いた某超大作の行く末が判明するまでは死ねません。

    一方そのころ笹本先生は、往時の夢をかなえて、宇宙海賊モノを
    書いていたのであった。しかも女子高生。しかもミニスカ。

  • 最後の畳み掛け方がいい。つまりこの著者は伏線の回収部分、オチとして用意されているラスト数ページ部分の凝縮率が高い。これはもともと自分はミニスカ宇宙海賊で知った著者で、その時の感想でもそんなような記述をしていた記憶があるが、ここの時点で原型が出来ているんだという。
    和沙結希と小牧ノブという二人の超能力を最大限に使用して戻ってくることのできた地球で、映画を見終える。その時のフィクションとしての映画と自分たちが過ごしてきた瞬間というのはどういう受け止め方をするのか。なんてことを読み終えた瞬間に考えてしまっている読後感が良かった。

  • 妖精作戦シリーズ最終巻もハイテンションで急展開だった.超国家組織やら人類の敵やらスパイやら色々なネタが盛り込まれている一方,あくまでも榊たち高校生が主役で,会話主体で進んでいくので,スピード感が半端じゃない.誘拐されてしまったノブを救い出すために作戦は練っている割りには,結局のところ行き当たりばったりな展開は,ティーンズノベルらしいと思った.それでいてなかなか示唆に富むラストは,落差が激しくて確かに衝撃的.
    ところで,SFなだけあっていろいろな近未来テクノロジーが出てくるものの,記録媒体がフロッピーなところに時代を感じた.

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