完璧な夏の日〈上〉 (創元SF文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488752019

作品紹介・あらすじ

第二次大戦直前の世界各地に現れた異能力者たちは、各国の情報機関や軍に徴集され、互いに死闘を繰りひろげる。英ガーディアン紙2013年度ベストSF&F選出作。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。
    フォーマフト波という波動を浴びたことで異能力を持つようになった〈ユーバーメンシュ〉と呼ばれる人々は、その為に徴収され第二次世界大戦で死闘を繰り広げました。
    大戦が終わって随分経った現在、ユーバーメンシュのひとり〈オブリヴィオン〉は〈フォッグ〉と再会し、〈オールドマン〉という上司の下でフォッグはあの頃を回想する…というお話。
    オールドマンの目的は〈完璧な夏の日〉と呼ばれた女の子について情報を得ることみたいだけれど、フォッグと彼女の間には特別な感情が…恋愛感情か、あるようで。
    中心として描かれるのはフォッグなのだけれど、見ているものを全て描写する文章は、彼ら全てを見ている観察者視点なのかなと思います。観察者がどういう人たちなのかはまだ分からない。
    異能力バトルも加わるので、大戦の描写が更に過酷です。連合国側にも枢軸国側にもユーバーメンシュはいる。彼らは超人とはいえ、傷付いたり損なわれたりはする。それが戦争だけれども。。
    下巻も読みます。

  • たまたま書店の本棚の上に上下巻が無造作に置かれてあり、なんとなく手に取った本だったが、個人的には大当たり。好みにぴったり当てはまる本だった。

    ”戦争×SF”がテーマである。

    第二次世界大戦の折に活躍、暗躍した異能力者「ユーバーメンシュ」達について。淡々とした描写からはまるで映画を見ているような印象をうけた。

    霧を自在に操れるフォッグと触れたものを消し去ることができるオブリヴィオンの暑苦しくなく、お互いを思いやる穏やかな友情がアツい。

  • 第二次大戦中のヨーロッパを舞台にした異能SF。先にハヤカワ文庫から邦訳が出た『ブックマン秘史』で見せたハチャメチャ(※褒め言葉)な冒険小説とは違い、こちらはハードボイルド的な語り口と、切ないロマンスが特徴。特に語り口は余計なものをそぎ落とした簡潔な文体でありながら、静かな叙情性を残している。
    ところで、ハヤカワが『ブックマン秘史』を出し、創元が『完璧な夏の日』を出したのは、どちらも翻訳ミステリ・SFの版元でありながら両社のカラーの違いが出ていて、そういう面でも面白い。

  • 第二次世界大戦の直前、世界各地に突如現れた異能力者たちは各国の情報機関や軍に徴集され、死闘を繰りひろげた。そして現在。イギリスの情報機関を辞して久しい異能力者のひとりフォッグは、かつての相棒と上司に呼び出され、過去を回想する。
    突然の能力発現、仲間との初めての出会い、終わりなき闘いの日々……。
    新鋭の世界幻想文学大賞作家が放つ、最先端をゆく“戦争×SF”。

    英ガーディアン紙2013年ベストSF選出作。

  • SF

  • 面白いなぁ。X-MEN?ウォッチメン?俺的には山田風太郎の忍法帖かも(笑)。下巻へ!

  •  第二次世界大戦を戦った趙能力者たちのお話。現在と過去が交錯する。「霧」と「忘却」が、ともにいい味を出している。

  • ヒーロー群像劇のくせに話が暗い。
    感想は下巻で。

  • 現実の歴史に沿った、けれど全く異なる軸の物語。上巻でまだ先が見えなくて読みづらい…

  • 過去や現在を行ったり来たりし、超人の人数も多かったため、少し読み辛かった。
    アメリカの超人はスーパーマン然と活躍しているのに、イギリスの超人は諜報活動のようにしているところが、国によって違って面白かった。
    ただ、イギリスのMI6って、国民から愛されるへタレ諜報機関のイメージがあるんだが…。
    もしかしたらあったかもしれないパラレル歴史ものとしては良かったと思う。
    フォッグが超人となって経験した家族や仲間、今までの日常との別れがより一層、夏の日に対する憧憬につながっているのではないか。
    クララの正体は一体、何者なんだ。

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