- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488800062
作品紹介・あらすじ
少女メラニーは、雨に濡れる街角を全裸でさまよっていた。少し離れたとある家の実験室には、全身を叩きつぶされた父親の死体が横たわっている。報せを受けてローラは震えた。夫が娘を連れて姿を消してから6年の月日が流れていた。そして再会。だが娘の心は虚ろで口もきけず、ローラのこともわからない。夫は娘を実験台に何かしていたらしい…。その夜、独りぼっちの病室で少女は突然口を開いた。「扉が、12月への扉が…だめえ!」
感想・レビュー・書評
-
正にハリウッド映画のようなケレン味たっぷりの一作だったが、前半うまくのれなかったので星三つとしたい。
これはほとんど好みの問題だと思うのだが、「あれ」が具体的にどのような方法で被害者を抹殺するのかをもっと早い段階で見せてもらえば印象は強まったように思う。人が死んだという結果のみを何度も書かれるとやきもきしてしまうのだ、私は。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
派手派手しい幕開けから引き込まれ、これはいったいどんな怪物が姿を現すことか、と期待していましたが。えええ、そっちの方向でしたか! でも思えば伏線はありましたね。そしてこれは考えようによっては、もっとも恐ろしい怪物なのかもしれず。とはいえ作り出した彼らのほうが怪物かもしれませんけど。
「12月の扉」という言葉も非常に謎めいて魅力的です。終盤恐怖の正体が明らかになるまで、ずっとどきどきで引っ張られっぱなし。スピード感溢れるサスペンスホラーでした。メラニーの真相が分かってからの展開は、切なくてしんみり。でもクーンツなので後味は悪くないだろうな、と安心して読めますね(笑)。 -
これも息子が「ご自由にお持ち帰りください」ボックスから持って帰ってくれた上下2分冊の上巻。
言わずと知れたミステリー界の人気者クーンツの作品。
私は基本的に翻訳物は積極的に購入する方ではない。
何かの折に手に入れた場合は、本を読むことに関しては貪欲なので、どんどん読んでいく。
どうしても読むに耐えなくて途中で放り出したくなるほどの本には、幸いなことに今まで巡り合ったことがない。
というより手にした時に予め篩いにかけているのかもしれない。
さて、このクーンツの作品は、スティーブン・キングの「キャリー」にとてもよく似ている。
そう、ホラー・ミステリーなのである。
残念なことに上巻を半分程度読んだところで先が見えてしまった。
ま、ホラー・ミステリーなわけで、本格的な推理小説とはちょっとわけが違うかなとわが身を納得させる。
ただ、この作品、舞台がこのLAなのである。
しかもダウンタウンも登場すればビバリーヒルズも登場し、知った地名が出てくると「ご当地ミステリー」を読んでる気分になってくる。
しかし、これが書かれたのは20年近くも前のことで、今とはずいぶん様相が異なっていたのだろう。
読みながら映像が浮かんでくるのは、やはりエンターテイメント作品だからなのだろうか。 -
下巻にまとめます