フィーヴァードリーム〈上〉 (創元ノヴェルズ)

  • 東京創元社
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488800451

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  • 訳:増田まもる、原書名:FEVRE DREAM(Martin,George R.R.)

  • 1800年代のミシシッピ(蒸気船!)と、耽美な吸血鬼、という何だかミスマッチな組み合わせを見事にやってのけた、George R R Martinの長編の訳書。 私が持ってるのはカバー違い。上巻にジョシュア、下巻にジュリアンが描かれていて、横に上下巻並べると1枚の絵になるんだけど、それがいい感じ。更にもうなくしてしまった帯のコピーまで憶えてたり(笑) - 確か上巻に「我は吸血鬼」、下巻に「救世主なり」。
    よい吸血鬼で主人公であるジョシュア(キリストの名前なのね)が、本当にストイックでかっこいい。対してとことん邪悪な吸血鬼の王ジュリアンとの対決が、エロティックと言ってよいほど妖しげでゾクゾクする(よくあるヒーローものの子供番組に似てジョシュアは弱っちいのです)。
    もう1人の主人公ともいえる、一見吸血鬼たちとは全然関わり合いになりそうもない堅気なアブナー船長と蒸気船フィーヴァードリーム号の話が、ストーリーの横糸をしっかり織っていてくれるのがまた魅力。当時の深南部、特にミシシッピ河畔の様子が丹念に書き込まれていて素晴らしい。
    最後の最後、吸血鬼物語の定番だけど、アブナー船長とジョシュアの友情の場面が最高。 更に、さりげにバイロン卿が出てきたりして、私は思わずロマン派の詩集を読み耽ったりもしてしまった。
    もっともっと評価されていい一冊だと思う。

  • おぞましい吸血鬼ストーリーの中に、厚い信頼と友情や、信念に貫かれたブレのない生き方を見た!読み応えアリ〜

  • 19世紀のミシシッピ川を運行する船が舞台となる吸血鬼ものですが、恋愛の絡まない設定は珍しいのではないでしょうか。
    これは男の友情ものです。吸血鬼と人間という異種間にあって、揺れ動きつつもいかに信頼が築かれていくか。敵対する吸血鬼の王にも補佐する人間がいるのですが、彼らとの違いが、最後に残酷なまでの結末の違いへと繋がります。
    ホラーですので少々露骨な表現もありますが、読み応えは充分にあります。

  • 下巻にまとめた。

  • 夜の種族であるジョシュアと人間アブナーとの間に信頼関係は築けるのか?上巻は派手な動きがないものの、ジョシュアが意を決して全てを語るシーンが良い。そして迫る他の「血の支配者」との対決。下巻が楽しみ。
    しかしミシシッピ川を下る蒸気船という絵からは「トムソーヤの冒険」を思い出してしまうなあ。

  • 吸血鬼と人間との間に友情は成立するのか?

    新旧の吸血鬼が対決する場面も最高。

    私にとっての吸血鬼小説最高傑作はコレ!と断言できるほど、突出している。

  • 傑作。男の熱い友情ものが好きなら必ず読むべし。ただしホラーなので、少々グロい表現もあります。

  • 人間に対して好意的な吸血鬼とそうでない吸血鬼との戦い…が本筋だと思うのですが、それよりも船長と吸血鬼との心の交流が腐女子心をむしょうにくすぐりました(笑) 私のなかで船長のイメージは赤ら顔のおっさんなんですがねえ。
    私が読んだなかではイチオシの吸血鬼小説です。

  • これを手に取ったのは、「氷と炎の歌」シリーズが現在文庫で連続出版中であるから、というのもあるのだけれど、一番の理由は帯に書かれた紹介文に興味を持ったから。曰く───
    >異色の友情小説であると同時に、これはきわめて希な吸血鬼小説の傑作である。

     そして、あらすじの文章
    >ジョシュア・ヨークは謎めいていた。事故で持ち船を失った船長のアブナーに莫大な資金を提供し、壮麗な蒸気船フィーヴァードリーム号を建造させた男。ミシシッピ川での船旅がしたいと言うくせに、昼間は船室に閉じこもって夜しか姿を見せない。そう、アブナーはまだ知らない。ジョシュアが仲間の吸血鬼を率いた血の支配者であることを!

    で「読む!」と飛びついたわけです。もともとはホラーとか吸血鬼小説はあまり読まないのですが、人間と吸血鬼の友情物語というのに惹かれたのと、舞台に船(川を行く外輪蒸気船ですが)が沢山出てくるところが帆船好きの私にはツボでした。
     この話の主人公である船長アブナー・マーシュは(年もいっているし、川で一番醜い男と呼ばれているのですが、そこは脳内変換で・笑)頑固で、でも断固とした強さの持ち主で、回転が素早いとは言えなくとも頭の良い人物で。もう一人の主人公ジョシュア・ヨークは年齢の判らない、けれど力強く美しい人物で、強い意志と理想の持ち主でもあって……。ジョシュアの意図は? 二人の間に友情が成立するのか? ね?興味を惹かれる設定ではありませんか。
     友情の行方も気になりますが、「吸血鬼」というものの解釈自体も面白かったです(吸血鬼を単なるモンスター扱いではなくて、いくらかでも説明づけようとした場合、「血液の病気」で新しい血を取り込む必要がある、という設定をよく見かけます。が、この小説ではちょっと違う設定なんです)。
     あ、でもちょっとグロいといえなくもない描写が結構出てくるので、そういうのが駄目な方はご注意を。

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