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- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784490206494
感想・レビュー・書評
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トリックスター、日本語では詐欺師、ペテン師と訳されるかもしれないが、この本では歴史上のマジシャンたちを指している。人をだますことを「悪」に使うのではなく、エンターテイメントに仕立てた歴史上のトリックスターたちが取り上げられている。
近代マジックの重要人物として、この本のいたるところに登場し、多くのマジシャンたちに影響を与えたのがローベル・ウーダン。精密機械の技師であった彼は、その技術を人を驚かせる娯楽品を作るために使った。まさに、エンターテイナー=トリックスターの発想。なによりも彼が他のマジシャンと違ったのは、「奇術師とは、奇術師を演じているのは俳優である」と言い、奇術に演出を持ち込んだことだ。現在の「マジックショー」の発案者。
そして、大がかりな脱出マジックの天才ハリー・フーディーニー、多くのマジシャンとの交友を持ち、あらゆるジャンルの奇術を専門とするダイ・ハーノンなど、様々なタイプのマジシャンが登場しては、そのスタイルを土台にさらに新たな奇術が生まれた。
優れた奇術はシンプルだが、シンプルであればあるほど真似されやすい。その矛盾に挑み、前任者を踏襲する多くのトリックスターたちの努力と独創性を紹介するには「列伝」という形がピッタリだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
トリックの歴史、奇術師たちの記録。
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