インテリジェンスの最強テキスト

  • 東京堂出版
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784490209167

作品紹介・あらすじ

本書は、日本を代表するインテリジェンス・マスターとして知られる手嶋龍一氏、佐藤優氏が、前線での貴重な経験に基づき、過去から現在までの具体的事例の分析を通してインテリジェンスの諸相をわかりやすく伝える一冊です。
混迷を続ける日本政治、そして世界の勢力地図が書き換わりつつある今、各自が「世界情勢を読み解く目」、そして「先を見通す力」を培うことが、この現代社会を生き抜くために必要な武器になることは間違いありません。
本書では、現代の日本において「インテリジェンス・オフィサーを育てる」ことが急務であるとの各方面からの声に答え、手嶋龍一氏、佐藤優氏が経験してきた豊富な実例を盛り込み、読者の知的好奇心に答える一冊として、初めての実用的な「インテリジェンスの教科書」を目指しました。


「この国が再生する礎の一助にと願って編んだ『テキスト』がようやく完成した」

(手嶋 龍一氏)


「本書を読む前と後では、世界の様子が異なって見えてくるはずだ」

(佐藤 優氏)

感想・レビュー・書評

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  • 【読み解く力を読み解く】巷間にも次第に広がってきた感のある「インテリジェンス」という言葉。いろいろな解釈が散見されるこの概念を説明するとともに、歴史の形成にインテリジェンスがどう影響を与えたかを紹介した作品です。著者は、『自壊する帝国』などの多数の著作を持つ佐藤優と『外交敗戦』などがロングセラーを記録した手嶋龍一。

    インテリジェンスに関する視界がスッキリすると同時に、洞察までをも磨いてくれる見事な作品。歴史や外交に興味がない方にとっては若干難解な記述が続くと感じられるかもしれませんが、読み通した後の充実感はかなりのモノ。歴史的なエピソードが散りばめられているため、純粋に歴史好きの方にもオススメしたい一冊です。

    〜インテリジェンスとは、眼前に生起している情勢を精緻に読み解き、近未来に起きる事態を近似値で予測する技である。〜

    そりゃこのお二人なら☆5つ

  • 手嶋龍一と佐藤優による本で、インテリジェンスを初めて学ぶ人にもわかるよう、さまざまな実例からインテリジェンスの要諦を説明する。
    ウクライナとクリミア、マレーシア航空機撃墜、大韓航空機撃墜、第二次世界大戦の始点としてのノモンハン事件、イスラム国と人質事件、9.11など。

  • ウクライナ情勢について、この本を読むか読まないかで、理解度が平面か立体かの差が出る。
    今後の日本の安全保障を考える上で、読んでおくのに越したことはない。

  • すごい情報量で圧倒されました。こういう人がテレビで論説してくれればいいのに...。

    前半のウクライナの分析は秀逸です。今のウクライナ情勢の本当の理由が理解できます。2015年が初版ですが、本書の半分をウクライナにあて、極めて危険な状況となることを見通しているのが凄いです。ウクライナへの「侵略」は、プーチンの個人的な動機ではなく、しっかりとした背景があり、いわんや精神錯乱など飛んでもないと言うことがよく理解できます。こうした分析がどうしてメディアに出てこないのか疑問です。

  • インテリジェンスを初めて学ぶ人、ビジネスの最前線で情報を扱う人におすすめ。

    【概要】
    ●インテリジェンスの本質
    ●インテリジェンスの感覚から国際情勢をどう見るか
    ウクライナ事案、過去の国際事件、歴史の教訓、対テロリズム

    【感想】
    ●日本はインテリジェンスに弱いことが理解できる。
    ●ニュースなどメディアを通じて表面上に見える情報だけでは真意を理解できない。インテリジェンスの感覚をもって深読みすることが重要である。
    ●現代社会を生き抜くためには、事実を見極め合理性の中で判断することが重要であり、そのためにはしたたかさを養う必要もあると思った。

  • 前作幻冬舎新書が面白かったので、最新?の本書を中古で購入。

  • 【由来】


    【期待したもの】
    ・何となくカッコよさそうだし、「インテリジェンス」の「テキスト」なんだったら、色々と身につくのかなと。

    【要約】


    【ノート】
    ・これ読みたいけど、その前に世界史と地政学やってから、でしょ。後回し。

    ・太字部分だけを斜め読み。

    ・この本が500円以下なら買い。内容的に新書の編纂レベルという印象はややあるが、許容範囲。だからと言って本人達が豪語するほど「我が国におけるインテリジェンスのテキスト」などという基本書のレベルではないかなと。

    【目次】

  • その時代に生きる人間として、ましてやこれだけツールが発達している中で、世界情勢に目を向けない、またはそこで思考を停止してしまうことは、次世代への罪なのではないか。

  • インテリジェンスの入門としてはお勧め。用語解説もあり、時のウクライナ情勢の解説もあり、非常にわかりやすい。

  • 「インテリジェンス 武器なき戦争」を上梓したとき、幻冬舎編集サイドはタイトルにインテリジェンスを使うのをためらった。
    ナチスドイツのV2は大陸間弾道弾の系譜、V1は巡航ミサイルの系譜。
    ウクライナは、兵器廠。武器輸出額は世界第4位。
    ウクライナ東部に影響力があるのはGRUで、KGB出身のプーチンがどれほど統制できているかは不明。
    ジョン・ル・カレ「寒い国から帰って来たスパイ」
    日本外務省は、クリミア「併合」とカギカッコつきで表記することでロシアに配慮している。
    イランの核兵器保有が明らかになれば、サウジも核保有を宣言するだろう。サウジはパキスタンから核を輸入するかも。

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著者プロフィール

手嶋龍一  Teshima Ryuichi 外交ジャーナリスト・作家。9・11テロにNHKワシントン支局長として遭遇。ハーバード大学国際問題研究所フェローを経て2005年にNHKより独立し、インテリジェンス小説『ウルトラ・ダラー』を発表しベストセラーに。『汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師』のほか、佐藤優氏との共著『インテリジェンスの最強テキスト』など著書多数。

「2023年 『ウクライナ戦争の嘘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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