くらべてわかる オノマトペ

著者 :
  • 東洋館出版社
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本棚登録 : 92
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784491035482

作品紹介・あらすじ

「へとへと」と「くたくた」はどっちの方が疲れてる? くらべたら、見えてきた!日本語オノマトペの微妙で絶妙な世界

感想・レビュー・書評

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  • オノマトペを使って短歌を作りたいと思って読んでみたが、奥が深い!
    「理屈でなく感じで使っている言葉で説明できそうでできない」オノマトペ、擬音語と擬態語の総称。
    オノマトペの由来はフランス語由来というのも興味深い。フランス語にもオノマトペがあるらしい。オノマトペはある要素をもとに決まった要素を加えて派生したものと独自の感覚で作り上げたものに分別。同じ音を二回繰り返すのが大きな特徴で後ろが濁音になるのは珍しいとか。
    章のテーマも素敵。
    1章心の動きをのぞいたら
    2章体はどう感じてる?
    3章こんな態度あんな仕草
    4章暮らしの五感を彩る
    似たようなオノマトペの相違点を歴史的由来や学問的な考察も含めて比較している。
    対決する語がまた面白い。
    「つるつる」と「すべすべ」のどちらが肌がなめらか?
    幽玄なる詞は、さはさはすべすべときこえゆる也(十問最秘抄,1383)
    視覚的つるつる対触覚的すべすべ
    「のんびり」と「ゆったり」どちらの方がくつろいでいる?
    早瀬にもゆったりとして柳かな(左比志遠理,1776年)
    のんびりにはマイナスの気持ちが入り、くつろぎすぎで不安 対 落ち着いて余裕があるゆったり
    「ふかふか」と「ふっくら」どちらがやわらかいパン?
    種はやせこけいでふくらとしていた体ぞ(古活字本毛詩抄、17世紀)
    ゆっくり復元する力をたもちつつ柔らかく受け止めるようすのふかふか 対 内側からふくらんで柔らかさを保った様子

    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん、コメントありがとうございます!そうなんです、予想はつけておくのですが、対決が最後まで読まないとわからないという面白さがあり...
      111108さん、コメントありがとうございます!そうなんです、予想はつけておくのですが、対決が最後まで読まないとわからないという面白さがあります。なかなか当たらないし、へえええと感嘆したりそうかなあ?と納得できないようなこともあったりします。
      2021/06/26
    • 111108さん
      ベルガモットさんお返事ありがとうございます!
      ますます読みたくなりました。探してみますね。
      心の中で読みたい登録します。ブクログ上で読みたい...
      ベルガモットさんお返事ありがとうございます!
      ますます読みたくなりました。探してみますね。
      心の中で読みたい登録します。ブクログ上で読みたい登録すると勝手に自分でプレッシャーかけるので‥(笑)
      2021/06/26
    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん、心の中で読みたい登録って素敵です!ブグログ上の登録、確かにプレッシャーになりかえって後回しにしてしまいます、、、
      111108さん、心の中で読みたい登録って素敵です!ブグログ上の登録、確かにプレッシャーになりかえって後回しにしてしまいます、、、
      2021/06/27
  • 「パリパリ」と「サクサク」 どっちの方が歯応えが軽い?
    「ぱぱっと」と「ささっと」 どっちが手順がよい?
    「ぱくぱく」と「もぐもぐ」 どっちが幸せそう?
    と、こんな問いかけが50問

    尋ねられたらうーんと唸ってしまうような
    そんな細かいこと言わなくてもと逃げたくなるような
    微妙な言葉のニュアンス

    日本語は世界でも指折りのオノマトペの宝庫だそう
    難しいけれど、日本人なのだから、言葉の深いところ
    ちょっと考えてみたいなと思って、借りてきたこの本

    自分で説明するのはなかなか難しいが、説明を読むと
    そうそう!
    なるほど!
    とすっきりする

    ちょうど今、NHKのドラマ『舟を編む』にはまっているが、そこに出てくる馬締さんを思い出して笑ってしまった

  • 何気なく選択しているオノマトペも、深く考えると面白い
    でもすごく読みやすい

  • 似ているオノマトペ
    「しっくり」と「ぴったり」
    「でれでれ」と「めろめろ」
    「へとへと」と「くたくた」
    どこが違うの? を解説してくれる本です。

    2016年の三省堂新語大賞の「ほぼほぼ」ははいっていませんね。比べるものがないからかな。

  • オノマトペはフランス語に由来する言葉で、擬音語、擬態語の総称だそうです。この本では、擬態語を対象に、似た二つの言葉、50組の比較がなされています。例えば、①心の動きでは:「にこにこ」と「にやにや」、「がっくり」と「がっかり」、「でれでれ」と「めろめろ」(どっちが好意、落ち込み、溺愛が強いか)②体:「すやすや」と「ぐっすり」、「へとへと」と「くたくた」、「つるつる」と「すべすべ」③態度:「すらすら」と「ぺらぺら」、「ねちねち」と「くどくど」、「のんびり」と「ゆったり」④五感:「ふわふわ」と「ぷにぷに」など。

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著者プロフィール

明大

「2020年 『近世の語彙 身分階層の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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