我ら糖尿人、元気なのには理由(ワケ)がある。 ――現代病を治す糖質制限食

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492043417

感想・レビュー・書評

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  • とても示唆にとんだ内容です

  • 自らも糖尿病患者の江部先生と作家の宮本輝氏との対談形式で構成されている。
    宮本氏の物言いはちょっとこれでもか!的な部分も多々あるが、実際お二人ともDM患者でもあり、
    自分たちの身をもって体験していることなのであるから、こうなるのだろう。
    もともとは昔からずっと読んでいるグルメ雑誌『Dancyu』の編集長が、江部先生の実践される『低インスリンダイエット』にチャレンジしたところ、劇的な効果があったということだった。なんせ、酒はいくらでも飲める、というのがいい。そんなわけで、ビールを減らして焼酎ばかりあおっている昨今なのだ。ご飯もゼロにはできないのが意志の弱いところだが・・。2KGくらいやせました。ベルトの穴が一つ縮んだのが快挙!

  • 糖質制限ダイエットの話
    「酒が飲んでいいのなら、おれ、できる」というのが面白い
    食費は1.5倍になる

    対談本で、宮元が万歳・称揚
    江部が一歩引いた形で答えている
    活字も大きいのでサクサク読める

    宮元、甘い罠の作者の知り合いで
    糖質制限について聞いてから始める

    32 賢位に居(こ)す
    51 寿司は最悪、コメの飯に砂糖
    58 集団検診の空腹時血糖値ではかなり進んだ糖尿病しか見つからない

    67 インスリンは肥満ホルモン、アジア系はすい臓が力尽きて糖尿病、欧米では超肥満体に
    70 清涼飲料水は即座に血糖を上げる
    75 インスリンの悪循環

    78 血行が悪くなるから、傷の直りが遅い
    91 脳はブドウ糖しか利用できない、のウソ
    107 痔ろうの治療、15分とペニシリン

    143 パニック障害、唄を歌う(トンネル突入がイヤ、江部)
    161 女性は皮下脂肪と水で母子ともに二ヶ月もつが、チンパンジーはもっとはやく餓死する
    177 インスリンはがん化した細胞を増やす
    192 久山町の悲劇、食事制限したのに全国上回ると糖尿病患者

    217 お酒が飲める人は持続率が良好である

  • 糖質制限のバイブルです

  • 宮本先生、いつまでも元気で良本を書いてください^^

  • (2014/1/17読了)社会全体を俯瞰する箇所もあるのだけど、宮元輝先生の痔ろうのエピソードのインパクトが強くてだな(笑) エッセイカテゴリにしてみました。

  • -2012/11/15
    指摘されれば当たり前のこと。糖分を摂取しなければ血糖値は上がらない。急激な血糖値上昇が血管を傷つける。目から鱗の指南書。

  • 作家の宮本輝氏は糖尿病であり、自ら体験したことについて糖質制限療法の提唱者である江部康二先生と対談をしています。
    宮本氏は、43歳のときから糖尿病の診断を受けて医師の指示通りに治療を行ないました。カロリー制限治療では優等生だったそうです。
    神戸の震災後にシルクロードを旅してから糖尿病を悪化させてしまったそうです。
    そのときに友人から糖質制限食のことを教えられ、自ら実践したところ2ヶ月で体重が減少して糖尿病の指標であるヘモグロビンA1c値が低下したことから、この治療法に入れ込んでいます。
    http://ameblo.jp/nancli/entry-11503085470.html

  • 糖質制限食について、実際に糖尿病が治った二人の対談。
    食事でとる物質のうち、血糖値を上げるのはほぼ糖質なので、糖質を摂らなければ糖尿病にはならない。

  • 私の食生活の中心を占めている炭水化物や糖質(米、麺類、パン類)を制限することで現代病を治すことが出来るという考え方にはショックを受けました。

    しかし人類が進化してきた歴史を長いスパンでみると、炭水化物を食べるようになったのはごく最近の数百年(満足に食べれるようになったのは100年程度か)ということを考えると、人間の身体は糖質分を効率よく使うようには設計されていないという考え方(p3、150)も納得させられました。
    理解はできたものの、主食を制限する生活にいきなり変えるのは私は難しいと思いますが、主食の量を減らして、おかずの量を増やす、夕食は粗食にするという考え方は中年を迎えた私にとっては有益なアドバイスだと思いました。

    また脳にとってブドウ糖が良いというのも事実ではない(p93)ということも初めて知りました。

    以下は気になったポイントです。

    ・元来、人間の体は、米・麦などの穀物類、いもやかぼちゃ等のでんぷん類、砂糖や果物等の糖類を摂取するようには出来ていない(p3)

    ・筋肉中のグリコーゲンが保持されているということは、脂肪酸とケトン体がうまく使えているから筋肉のグリコーゲンを使わない、乳酸がたまらないということ(p45)

    ・糖質制限食をすると、減量効果が凄い、カロリーが同じでも糖質制限食のほうが痩せる(p47)

    ・糖質制限食が減量に効果がある理由は、1)インスリンの追加分泌なし、2)脂肪が燃え続ける(ブドウ糖を使わず脂肪酸、ケトン体を使うように体が変化)、3)呼気や尿中に排出されるケトン体がカロリーを持っている、である(p48)

    ・健康診断で計測する血糖値は空腹時のみである、初期の糖尿病を発見するには食後血糖値を調べる必要がある、健康診断で異常値を示した場合は手遅れ?p59)

    ・かつては飢餓があったので、中性脂肪は役に立った(p73)

    ・蒸留酒(ウィスキー、焼酎、ウオッカ、ジン等)は発酵液を蒸発させるので、糖質が含まれいので糖質制限食時にも飲酒可能(p86)

    ・日常的な活動では、脂肪酸・ケトン体をガソリンのように使い、緊急事態で筋肉が激しく収縮したときはブドウ糖を使うのが人体の基本設計である、これは最近判明した(p90)

    ・脳がブドウ糖しか使用できないというのは間違いで、脂肪酸の代謝産物であるケトン体をいくらでも利用可能(p93)

    ・体重50キロの人にはグリコーゲンは250グラム(1000キロカロリー)しか蓄積されていない、基本はケトン体や脂肪酸を使う(p95)

    ・アメリカでは医者の給料が日本の2倍で、勤務時間は半分であるのが実情(p113)

    ・殆どの医師は、糖尿病患者から尿中にケトン体がでると悪いと思う、通常のカロリー制限食であれば重態である(血糖値が高い)が、糖質制限食では血糖値も正常であり、ケトン体が多くても問題ない(p123)

    ・現在はお棺の中にドライアイスを入れる量が昔と比べて少なくなった、その理由は防腐剤がたくさん体中にあるから?(p139)

    ・沖縄の発酵食品の色や味が変わってしまったことで、化学塩と天然塩では大変な違いがあることが判明した(p141)

    ・最古の人類登場が400万年前とすると、399万年間はずっと狩猟・採集の生活であり糖質はほとんど摂取していない、人類の進化は殆どは399万年間につくられたと見るべき(p150)

    ・基本的にガン細胞はブドウ糖を取り込む、例外として前立腺がんがあるが、がんの8~9割はPETで判明する(p170)

    ・イヌイットは20世紀初頭までは糖質制限食であったが、それ以降は欧米型の生活が入ってきて長寿にはなったが”がん”の発症率も増加した(p173)

    ・インスリンが大量に出ていると、がん細胞の増殖を異常に促進してしまう(p177)

    ・明治時代の生活では多くの糖質の量を摂取しているが、それは運動量が今の10倍以上であったから(p185)

    ・糖質制限食とは、なるべく主食を抜く、イモ類なども避けるが一方で、肉・魚などのたんぱく質、脂肪の多い食品はOKで調理法(炒め物、揚げ物)に制限なし、蒸留酒はOK(p208)

    ・スタンダード糖質制限食とは、1度の食事のみ主食を摂取、夜は避けて昼食がお奨めである(p217)

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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