甘い罠 ――小説 糖質制限食

著者 :
  • 東洋経済新報社
2.92
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本棚登録 : 131
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492061893

作品紹介・あらすじ

美人料理研究家・水谷有明は、大手スーパーチェーンの社長・城田洋から、全国的に展開する和食レストランのメニュー監修を依頼された。キャリアアップを狙う有明にとって大きなチャンスだった。しかし、父親の糖尿病発症で食事療法「糖質制限食」を知り、炭水化物を中心とした和食メニューに疑念を抱くようになる。そんな有明の前に、主食を転換することの危険性を説く城田の理想が立ちはだかった…。人類は何を食べてきたのか、主食とは何か、さらに文化を築いたものとは。人類史の謎に挑む「食」のミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • ☆5つ

    タイトルからは官能小説を想像する・・・のは、きっとわたしだけだな。すまぬ。
    この作家、鏑木蓮の作品を今まで読んでいなかったと思う。この本を読む気になったのは副題の「小説 糖質制限食」というコピーに惹かれたからなのでした。わたしもたぶん糖尿病予備軍なのでしょう。ご飯やパンは大好きです!・・・がこの本を読むと少々その辺の気持ちも変わってくるというものでして。

    しかし、どうしてこの食に関するとても面白い小説の主人公の名前は「アリア」なのだろう。「有明」と書いてアリアと読ませることにもちょっと無理があると思った。杏里亜とかの方が洒落てるではないか。

    しかし、アリア(Aria)とは楽器の伴奏のついた独唱曲のことを言う。まあわしの趣味の「弾き語り」っちゅーわけやな。わはは。いやこんな話は関係なかったな。再び すまぬ。

    糖尿病という割と身近にあるがとても恐ろしい病気と、食及び日本の農業の未来との関係をストーリー仕立てで綴った、すんごく面白い作品なのです。みなさんすぐに本屋さんへ走っていって読むようにwwww。

    ああ、また贔屓の作家がひとり増えた様な気がする。嬉しい。

  • 2023.07.31
    久しぶりの鏑木蓮の本。やっぱり良いねえ。
    「何事も排除では問題の解決にならない。いかに打開していくかだ」
    重い言葉ですねえ。自分も考えてみたい!

  • 2022/4/10 再読

  • 208流行りの糖質制限食。諸説あるのでオールオッケーとはならないですねえ。ラストはもう少し詳細に成功までのご苦労を描いて欲しかった。

    再読2023-17
    強敵を伏して力士を知る、いい言葉です。負けたらあかん、と関西では言いますね。

  • 2018.01.29
    文庫版の帯に「ミステリー」という表現があるらしいのだけど、少なくとも決してミステリーでは無い。

    恐らく江部医師と思われるキャラクターも登場しますが、糖質制限のエッセンスを理解するという意味ではいい入門になるのでは、という印象。

    また糖質制限派が展開する大風呂敷文明論(人間が糖質をとるようになって1万年~みたいな話)に対して、この1万年での人類の成長、神や仏を生み出したのは糖質なんじゃないか、という大風呂敷をぶつけたり、農家寄りの発言もきっちりするキャラクターがいたりで著者の立ち位置としてはバランスを取ろうとしているのでは、と感じます。

    その人の目的に応じた対処法が必要、という話頷ける。糖尿病治療なのかダイエットなのか、それぞれのステージにもよって違う。そういう視点は大切。

    小説という体は取っているが、勉強になる本。参考文献があればなおよし、という所です。

  • 糖を毒にしない方法があればいいね。希望を書いたね。

    ケトン体は出ないほうがいいような書き方が気になるけども。

  •  なんてことのない本

  • 栄養学の話もこんな風に小説にして
    もらえるとより分かり易い。
    自分の体脂肪率が最近減った理由が
    分かった気がします。

  • 糖質制限が小説の題材になる時代になったのだなあと感じ入りつつ手にとった本。
    内容はいたってシンプル。美人料理研究家が和食レストランのメニュー監修を依頼されて奮闘していた矢先、父親の糖尿病発症で「糖質制限食」という食事療法を知り、炭水化物を中心とした和食メニューに疑念を抱くようになる……というもの。
    タイトルや表紙から感じるほどおどろおどろしい話ではないが、糖質制限の一通りの知識は身につくと思います。

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著者プロフィール

鏑木 蓮(かぶらき・れん)
1961年京都府生まれ。広告代理店などを経て、92年にコピーライターとして独立する。2004年に短編ミステリー「黒い鶴」で第1回立教・池袋ふくろう文芸賞を、06年に『東京ダモイ』で第52回江戸川乱歩賞を受賞。『時限』『炎罪』と続く「片岡真子」シリーズや『思い出探偵』『ねじれた過去』『沈黙の詩』と続く「京都思い出探偵ファイル」シリーズ、『ながれたりげにながれたり』『山ねこ裁判』と続く「イーハトーブ探偵 賢治の推理手帳」シリーズ、『見えない轍』『見えない階』と続く「診療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ」シリーズの他、『白砂』『残心』『疑薬』『水葬』など著書多数。

「2022年 『見習医ワトソンの追究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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