「信用力」格差社会: カードでわかるあなたの“経済偏差値”

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492222935

感想・レビュー・書評

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  • クレジットカードと言えばこの人の岩田昭男さんの著書。
    しばらく積読状態だったけど、読破した。
    2008年のものなので、若干情報鮮度は古い。
    でも、個人のクレジットスコアやクレジットヒストリーについて、アメリカの事例も交えて解説してくれるので、とてもよい内容になっている。

    ■目次
    序章
    「信用力」は年収ではなくカードの記録できまる!―“「経済偏差値」で個人が格付される時代”
    第1章
    上流カードへのご招待―“ブラックカードの謎を追え!”
    第2章
    下流カードのすさまじきバトル―“年会費無料カード繁栄のカラクリ”
    第3章
    あなたはどうみられているか?―“銀行、クレジット会社、消費者金融会社の審査”
    第4章
    自分のクレジットヒストリーをみに行く―“個人信用情報機関の役割”
    第5章
    新たな貧困層の出現―“地殻変動が起こる消費者信用業界”
    第6章
    米国のクレジットヒストリー社会―“「信用力」の証しをクレジットカードに求めたツケ”
    第7章
    住宅ローン、クレジットカードで審査に落ちないようにするには?―“クレジットスコアをあげる方法”

    結局、総量規制が施行されてから、日本でもクレジット社会がくると言われてはや4年。日常ではあまり感じないのだが、どうなのだろうか。
    一度、信用保証会社に自身のクレジットスコアの開示を行ってみて、やってみようかな。岩田さんもそれをおすすめしているし。
    金利と並んで、ローンの査定についても多くの人が知っておくべき事項であると個人的には思うところ。

    全体として、よい内容なのだが、サブプライムローンを金融工学の粋を尽くした悪徳商品のように扱っているのが、ダメです。サブプライムの商品設計自体はダメだけど、金融工学が悪い訳ではありません。テクノロジーはしっかりと理解して使うべきで、使う人間がよい使い方をしなかっただけですね。その辺は今野先生の本を読めば理解できますね。

  • アメリカのクレジットスコアに興味があって、その辺りのことが色々書いてあるんだろうと思って購入(3時間で読了)
    結論から言えば、期待したような内容ではなく、クレジットスコアの歴史や仕組み、生活への影響力については全体の2割程しか割いてくれていなかった。
    話の中心は日本においてで、信用力の格付けの仕組みから、どうしたら信用力があがってローンが組みやすくなるか、クレジットカードの審査はどのように行われるか、消費者金融がどのように人を判断しているか、センチュリオン(AMEXのブラック)はどうやって手に入れるかなど、正直どうでもいい内容が中心で残念だった。というよりは、私の見当違いだっただけですが。
    また、「サブプライムローンの元凶はクレジットスコア!」というような、強めの煽りが表紙の裏に入っているけど、サブプライム層を判断するために、クレジットスコアが使われているだけであって、人の格付けを容易にしたという意味で、サブプライム問題を加速させた(影響範囲を大きくした)のかもしれないが、クレジットスコア自体が元凶ではないと思う。
    このあたりからも改めて、「少々ズレた強引な煽りを前面に出している本には良書が少ない」と感じた。

  • クレジットカードの裏側について今更ながらよく知ることが出来た。

  • 題名から、格差社会の構造とかの内容と思いましたが大半がクレジットカードの内容でした。

    それはそれで、あまり知識がない世界だったので参考になりました。
    クレジットカードたけで、こんな語れるというのが凄い。
    消費者金融に関してもあまり知識がなかったので、与信の仕組みが
    解り、やはり怖い世界なんだなぁ、と思いました。


    年収400万円以下と言うのが、ボーダーラインなんですね。
    また多重債務者がこんなに存在している事に驚きです。
    その内訳も低所得者が大半という、現実には考えさせられますね。
    だからこそ、低所得なのか、それとも低所得者だからなのかは解りません。
    自分は消費者金融に言った事も無いのですが、借りる方はその大半が生活費なんでしょうかね?
    借りている理由も情報としてだしでもらえてると良かったです。
    アメリカのカード社会と、日本のカードの仕組みの比較が多いですが、どちらが良い構図なのかは、自分には解りませんね。
    特に思ったのは、使っていない自分のクレジットカードを解約しようと強く思いました。

  • amex センチュリオン ブラックカード 年会費36.75万円 正規料金でカード払い予約するとスイートへアップブレード

    全国銀行個人信用情報センター KSC 銀行系
    シーアイシー CIC クレジット信販系
    全国信用情報センター連合会 JIC、テラネット 消費者金融系

    アメリカ エキファックス、エクスペリアン、トランスユニオン 3つの巨大な信用情報機関 credit bureau

    クレジットヒストリーがなくてもクレジットカードを持つ方法 secured credit card 自分の預金を保証金がわりにしておくクレジットカード

  • クレジットカードってネットでの買い物ぐらいしか使わないので無頓着だったがそうですか、怖いじゃないですか。プラチナとかブラックとかにひかれないのはやっぱりお金使わない生活しているからなんだろうな。

  • もう少しクレジットカード業界がどうしてクレジットスコアを積極的に導入しようとししているかの背景を知りたかった。
    カタログ的な話が多くて、それはそれで個人的には面白いんだけど、仕事までは役に立たない。

  • 「信用偏差値」に引き続き、読んだ本。
    クレジットスコア等々、同書より詳細の記載となっている。
    クレジットヒストリーも意識的に「作り上げていく」時代
    なんだなと実感。
    他もそうだが、なぜアメリカのシステムとなると「絶対的に
    善」になってしまうんでしょうね?
    単に、向こうのビジネスモデルというか仕組みを導入し、
    そのルール変更により一儲けしようということ?

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著者プロフィール

消費生活ジャーナリスト。NPO法人「消費生活とカード教育を考える会」理事長。
1952年。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院修士課程修了。月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。クレジットカードについては30年にわたり取材を続けている第一人者で、「岩田昭男の上級カード道場」で情報発信を続けるほか、All About(オールアバウト)の「クレジットカード」のガイドを務めるなど、幅広く活躍中。

「2018年 『キャッシュレスで得する!お金の新常識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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