「婚活」現象の社会学 日本の配偶者選択のいま

著者 :
制作 : 山田 昌弘 
  • 東洋経済新報社
3.22
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本棚登録 : 126
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492223031

作品紹介・あらすじ

「婚活ブーム」の裏側で何が起きているのか!?格差時代における若者の意識と結婚行動の実態。

感想・レビュー・書評

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  • なぜ「婚活」ブームがおこったのかを社会学の視点で探っていきます。また、現代においては、結婚したいのなら、誰もが「婚活」が必要であることを教えてくれます。

  • 現代社会が直面している状況をわかりやすいデータや考察により正しく把握できる読む価値ある一冊。結婚できないのは個々人が原因ではなく、社会がそうゆう構造になってるから仕方ない。ただ結婚したいなら、もう待ってるだけでは結婚できない社会なのだから、就活のように積極的に婚活する必要がある。政府は少子化対策を考えるときは、未婚化についても本気で考えるべきである。未婚化の裏には、労働形態の多様化があり、現代日本の状況は深刻で、政府はもっと本気でこの問題と向き合うべきと著者は投げかける。

  • パラサイトシングル・・などでなんとなく時代に乗った感じの山田昌弘氏が婚活をキーワードにまとめた一冊。基本のテーゼは同じでパラサイトシングル世代の結婚事情という体裁。経済の低迷がこういう形で結婚事情に影響を及ぼしていることは想像できることなので、なにも1600円もするハードカバーである必要もないだろう。新書の一章程度の中身を膨らませたという印象。1、5章くらいを斜め読みで十分。

  •  
    「婚活(結婚活動)」という言葉を作った山田昌弘先生が編者となり,「婚活」についての研究をまとめた一冊。「婚活」という現象をアカデミックな視点で扱った書物としては初の書籍であろう。

    婚活はどのように行われ,どのような効果があるのか(第2章)。婚活を支える立場の人や団体は婚活をどのように捉え,どのように関わり,どのような意味があるのか(第3章,第4章)。「婚活」という現象は社会でどのように流行り,どのように受容されているのか(第5章,第6章)。日本の婚活はどのような特徴があると言えるのか(第7章,コラム)。

    多様な観点から婚活を読み解き,婚活を理解するためのバイブルとも言える書籍。約10年前の書籍ではあるが,婚活のその基本構造は変わっていないため,現代にも通じるものがある。特に終章は今後の婚活を考える上で前提となる話であろう。

    婚活。何が必要で何が望まれるのか。改めて当事者の視点に立ち返って考える必要があるのだと思った。
     

  • ・「婚活」とは、「高収入の男性をゲットする」ということではない。
    ・リーマンショック後、これまでの「男性が稼ぎ、女性は家庭を守る」という図式を成り立たせることは不可能になっている。
    ・しかし、未だに結婚成立の条件が「男性の収入」となってしまっているのが現状。しかも、本人のみならず親もその考えが強い。
    ・パートナーのどちらかが低収入であっても、もう一方の稼ぎで補うという考え方にシフトする必要がある。
    ・p.171「婚活の限界を突破するには「男が働き、女性は家事育児がメイン」という「昭和型結婚観」からの脱却という婚活中の未婚者の意識変換、さらに制度の応援も必要となる」が、共働きの夫婦を支援する制度はまだまだ未整備のままとしかいえない。

  • 自身も「婚活」を経て、結婚しました。婚活という言葉が徐々に浸透され始めた時期だったと思います。実体験で言うと、まだ20代だったからかもしれませんが、「婚活」は自分の求めるスペックを持った人を探す、といった印象の方は多くはなかったように思いました。しかし、巷で溢れ返っている情報をみると、確かに著者の当初の「婚活」の意味とは離れているのは理解できます。個人的には、こういった自分の求めるスペックを持った人を探している人に会ってみたいです(笑)

  • 婚活という言葉を作りだした山田昌弘さんの著書とのこと。

    出会いを増やしたり保育所を増やせば少子化が防げるわけではなく、少子化の原因は未婚率の上昇にあるのです。
    「婚活」とは、出会いを増やして条件のなるべく良いひとと結婚することを目指す活動ということではなく、
    性差役割分担で全員がうまくやっていくのははもう無理なので、男性はコミュニケーション力を、女性は経済力を身に着けることが大前提なのですよ。
    いわゆる理想的な結婚というのはもう現実的ではないので、
    ①理想を放棄する
    ②身近な虚構にはまる
    ③遠くの理想を追い求める
    が現実的な選択肢で、著者は①の選択を意図していたけれど、現在のブームは③の道を辿っているように見えるとの事です。

  • 日本、アメリカ、中国。
    それぞれ婚活の在り方の違いがまとめられていたのが面白かった。
    アメリカのように2組に1組が離婚する社会では、せっかく頑張って婚活しても、関係が破綻しない保証はなく、なかなか精神的に落ち着けないのではないかと思う。
    また中国は日本以上に、裕福な暮らしをさせてくれる男性との結婚こそが成功の証とする考えが主流だという。
    そんな言わば勝ち組になれる女性はごく限られた一部であろう。
    そして日本では3.5%しかいない年収600万以上の独身男性を巡って熾烈な争いが繰り広げられている。
    しかし最近では自分も働くから相手は400万でもいい、という考え方の女性も増えていると思う。

    妥協してでも結婚か、
    妥協するぐらいなら独身か。
    吟味をし過ぎて婚期を逸し、子どもを産みたかったが手遅れになってしまう女性も多くなっているような感がある。
    どうなっても、これが自分の選択、と言い切れる強さが必要だと感じた。

    2014/06/29

  • アジア特有の結婚観。欧米でも100年前までは、日本と同じような結婚観だったことに少し驚き。

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著者プロフィール

山田 昌弘(ヤマダ マサヒロ)

1957年、東京生まれ。1981年、東京大学文学部卒。
1986年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。
現在、中央大学文学部教授。専門は家族社会学。コピーライターとしても定評がある。
NPO全国地域結婚支援センター理事

【著書】
『パラサイト・シングルの時代』『希望格差社会』(ともに筑摩書房)、『新平等社会』『ここがおかしい日本の社会保障』(ともに文藝春秋)、『迷走する家族』(有斐閣)、『「家族」難民』(朝日新聞出版)などがある。

【公職】
•内閣府 男女共同参画会議・民間議員
•文部科学省 子どもの徳育に関する懇談会・委員
•社会生産性本部 ワーク・ライフ・バランス推進会議・委員
•厚生省 人口問題審議会・専門委員
•経済企画庁 国民生活審議会・特別委員
•参議院 調査室・客員研究員
•東京都 青少年協議会・委員
•同 児童福祉審議会・委員
•内閣府 国民生活審議会・委員
などを歴任。

「2016年 『結婚クライシス 中流転落不安』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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