あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。

著者 :
  • 東洋経済新報社
3.10
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本棚登録 : 681
感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492223345

作品紹介・あらすじ

――「たかが仕事」でそんなに苦しむのは、アホらしいと思いませんか?――

「朝30分遅刻すると鬼のように怒られるのに、夜30分残業してもその残業代は払われない」(事務)
「給料がたくさんもらえれば、仕事のやりがいだって少しは感じられるかもしれない」(事務)
「『定時』はだいたい22時』(SE)
「就活中の学生には、業務時間内にメールを送るように指示されている」(営業)
「同僚が上司から『あいつはよく休む』と評価されていることを知り、自分はもう休めないと思った」(営業)
「ワークライフバランス否定派の先輩が、健康診断にひっかかって顔面蒼白になっていた」(SE)
「OG訪問をしたら、先輩女性社員の肌の荒れ方にびっくりした」(大学生)
「学生時代はほとんど勉強しなかった友人が、就職するなり『早く成長したい』とか言い出して、心配になる』(事務)

みんな、「働くこと」に悩んでいます。
「やりがい」って、そんなに必要なのでしょうか?
「お金のために働く」って割り切ることは、そんなに悪いことなのでしょうか?

本書では、大人気ブログ「脱社畜ブログ」の管理人が、みんなが心の中では「おかしい」と感じている
働き方をぶった切り、日本人にかけられた「社畜」の呪いを解消します。
「働くこと」に悩んでいるビジネスパーソンはもちろん、就活中の学生にもおすすめです。

感想・レビュー・書評

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  • 東洋経済オンラインで紹介されていて、おもしろそうだと思ったので購入。

    いやー、確かに労働者の権利としてはごもっとものご意見がものすごく語られているんだが、現実見ると、権利ばっか主張していると嫌われるし、国際競争にも負けていくと思うし・・・という感じの複雑な気持ちになる本だった。

    だが、とてもおもしろい部分があって、それは、小学校の段階から社畜教育が始まっているという部分。

    将来の夢をなぜか決めることを強要され、しかもそれが仕事でなくてはならない。
    しかも、今ある仕事から選べと。

    現在でも、30年前には存在しなかった仕事がたくさんあるのに、なぜ今の子供たちに既存のレールしか見せず、そこからしか選ばせないのか。たしかにそういうことは僕も疑問に思っていた。
    で、この部分では、世の中お金じゃなくやりがいという思想を植え付けたり、労働者の権利の守り方や取り方を教えなかったり、まあ各所で洗脳とも思われるようなことがされていると述べられている。この部分は、現代の仕事事情に疑問を呈したよい部分であると思う。

  • タイトルがなかなか辛辣だなぁと思って気になり読んでみた。
    当り前のことが書いてあるけど、あぁ確かにそうだなと思うこともたくさん
    でも読んでて気持ちはスカッとするが
    解決策が見えない…!!!!
    結局どうすりゃいいんだ!?って。
    オチが無い。
    新卒の方等新たに働き始める人にはうんうんそうだよね!って同意を得られるとは思う。
    ただこの本の通り正しいことは正しい!と分かっていても
    今を生きるのは難しいんだよ…(社会に出て早15年以上経ちましたが)
    転職を何度も繰り返して今やーっと、ほぼホワイト企業なのでいいけど
    新卒~数年前まで地獄だったなぁと思い出した。そんな本。

  • ☑︎「やりがい」にとらわれるな
    ☑︎会社はあくまで「取引先」
    ☑︎自分の価値観を大切にしよう

    就活にもオススメできる一冊です!

  • 会社に身を捧げることないってテーマ。モラルある人が読めばいいけど、モンスターだとどおかな。

  • 著者自身が述べていることは、決して突飛なことでもなければ我侭でもない。不満に思うか疑問として生じることを真正面から述べているのであって、職場・組織において、そのように考える人々の声に耳を傾け、ギャップの解消に真摯に取り組んで行かなければならないという気持ちにさせる本。

  • ★×4.5

    素晴らしい本だった。著者の考え方がユニークで、面白く読み応えがある。

  • この本を読んでからちきりんのブログを読むと、その差に笑いがでる。
    ブログとかぶる部分が多いから、ブログを読んでる人に新しいことはないかもしれない。
    でも、改めて読んでみて、社会の仕組みのヘンテコさとか、自分の意識のおかしさに気づくことが多い。

  • 読んでいてものすごくイライラしました! いえ、この本にではなく今の社会とそれを無意識・意識関係なくそれを善しとしている人たちに、です。 (この本はとても良い内容でした) “KAROSHI”などという英単語ができてしまっていることを日本人として恥ずかしく思います。 あと著者は本の中で“社会人”という言葉に疑問を抱いていますが全く同感です。誰が作ったんでしょうね。 法律を守ることで会社がつぶれてしまうのならそれは仕方ないです。元を社長に全責任があります。 それ以上でも以下でもありません。

  • 、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。2014/1/9

    日野 瑛太郎(ヒノ エイタロウ)
    「脱社畜ブログ」管理人
    1985年生まれ。東京大学工学部卒業。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。大学院在学中、就職するのが嫌でWebサービスの開発をはじめ、それがきっかけとなって起業をするが、あえなく失敗。結局、嫌で嫌で仕方がなかった就職をすることになる。経営者と従業員の両方を経験したことで日本の労働の矛盾に気づき、「脱社畜ブログ」(http://dennou-kurage.hatenablog.com/)を開設。ブログはたちまち月間約50万PVの有名ブログになり、現在も日本人の働き方に関する意見を発信し続けている。著書に『脱社畜の働き方』(技術評論社)がある。


    給料分以上の仕事は実現した上で脱社畜せよ
    2018年7月25日記述

    日野 瑛太郎氏による著作。
    2014年1月23日第1刷発行。

    1985年生まれ。東京大学工学部卒業。
    東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。
    大学院在学中、Webサービスの開発をはじめ、それがきっかけとなって起業をするが、あえなく失敗。
    結局、就職をすることになる。
    経営者と従業者の両方を経験したことで日本の労働の矛盾に気づき、「脱社畜ブログ」を開設

    著者はいわゆる社畜を否定し、多様性(ライフワークバランス)を主張している。
    特段おかしいとは思わなかった。
    ただ、現実問題、組織を統括するにあたってある程度のまとまりが必要なのも事実である。
    また最近のレビューに給料分(社会保険料も考えればそれ以上に)は貢献できる仕事を発揮しないといけないとあり、それはそうだと感じた。
    もらった金額以上の働きはした上で。というのが
    あまり感じられなかった。
    業績が悪化すればどうしてもブラック化してくる面が
    あるのは株式会社の性みたいな所もある。
    無秩序な所からいかに仕事をしやすく、楽に成果が出るようにするか創意工夫していくあたりも正社員に求められているように思う。

    ただそれでも
    過労死は企業による殺人と同じ
    社会人の常識という言葉は結局何も言っていないに等しい
    雇われに過ぎない従業員に経営者目線を求めるのは変だ
    会社の価値観ではなく自分の価値観に従って生きた方がいい

    少なくとも欧米のまともな企業では上の4点は当たり前だろう。

    他にもつらいことが続くようなら(改善できないなら)
    逃げる事も手であることや共働きがリスク分散になること

  • この時代のサラリーマン入門書。自身が雇われると言う立場を意識する。経営者目線のフリをしなくてはならない場合も多々あるものの、結局は、従業員目線が必要と説く。そこには、同調圧力と言う何とも息苦しそうな考えからの脱却を軽やかかつ真摯に促す力がある。困難な就職活動の中で芽生える「拾ってもらった」と言う入社前の愛社精神。なるほど、社畜はこう作られるのですね。

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著者プロフィール

ブロガー。1985年生まれ。東京大学工学部卒業。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。大学院在学中、就職するのが嫌でWebサービスの開発をはじめ、それがきっかけとなって起業をするが、あえなく失敗。結局、嫌で嫌で仕方がなかった就職をすることになる。経営者と従業員の両方を経験したことで日本の労働の矛盾に気づき、「脱社畜ブログ」を開設。ブログはたちまち月間約50万PVの有名ブログになり、現在も日本人の働き方に関する意見を発信し続けている。著書に『脱社畜の働き方』(技術評論社)がある。

「2020年 『はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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