現代マクロ経済学講義―動学的一般均衡モデル入門

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492313701

作品紹介・あらすじ

本書は、学部上級から大学院初級レベルの読者を対象として、現在のマクロ経済学を考えるうえで不可欠なツールである動学的一般均衡モデルを解説したマクロ経済学のテキストである。New IS‐LMモデルを含む、いくつかの有益な動学的一般均衡モデルの簡略化したバージョンを再構築・紹介することで、学部レベルのテキストで紹介されるマクロ・モデルと一流学術誌等にみられる「複雑な」マクロ・モデルとの橋渡しをすることを意図している。また、本書は現代のマクロ経済学のモデルから、現実の経済にどのような政策的含意が与えられるのかを紹介している。具体的には「失われた10年」をめぐる3つの論点、(1)貸し渋り、バランスシート問題、(2)産業構造調整問題、財政政策、(3)インフレ目標、金融政策について、関連する理論モデルとそこから得られる知見を紹介している。

感想・レビュー・書評

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  • 第1章、第2章を読む。あとの章は流し読み。筆者は日銀出身。

  • ISBN:9784492313701
    サイズ:A5判 上製 272頁 C3033
    発行日:2006年12月20日
    定価:3,888円(税込)

    アメリカの大学院など最先端の経済学講義で教えられる動学的一般均衡モデルを基礎から実践まで詳細に解説した邦語初のテキスト。

    【簡易目次】
    まえがき(2006年11月 米国ヴァージニア州アーリントン市 加藤 涼) [iii-v]
    目次 [vii-xi]

    序 章 現代マクロ経済学と「失われた10年」 001
    第1章 動学的一般均衡モデル――マクロ経済学の再出発 013
    第2章 財市場の不完全性――New IS-LMモデルと価格の硬性 053
    第3章 資本市場の不完全性――流動性の理論と景気変動 099
    第4章 労働市場の不完全性――労働市場のサーチと産業構造調整 129
    第5章 最適金融政策の理論――インフレ目標の理論モデル 157
    第6章 動学的一般均衡モデルにおける最適金融政策 183
    第7章 動学的最適化問題の解法の手引きとMatlabによる実践 213

    参考文献リスト [247-254]
    索引 [255-257]

  • RBCから始める動学マクロの概説書.政策的含意にも力点が置かれ,数式の羅列にとどまることなく解釈論まで言及してあって分り易い

  • 静岡市立図書館で読む。読みたいと思っていた本です。対数線形近似法は好きになれない。また、文章が青いのです。それでも、すばらしい本です。

  • DSGEの日本語の最も優れた教科書。

  • 現在中銀や民間の実務家が用いているマクロ動学モデルの構造が本当によくわかる本である。New IS-LM, サーチ、Kiyotaki-Mooreいずれにしても、すべてRBCから発展しており、とても整理されていると思う。 
    DSGEの王道はやはり最適金融政策の実証にあると思う。timeless perspective policy ができればいいけれども、やはりコミットメントにおいて非現実的な気はする。これと同程度のパフォーマンスを発揮するものをもっともっと見ていこうという気になった。

    また、サーチのパフォーマンスは自分が今のところ一番興味があるところかもしれない。労働市場の流動性を高める政策例を見ていきたいと思う。

    Matlabで基本的な実装をtryしてみようと思う。

  • いきなりケインズ経済学の否定し、それまでの近代マクロ経済学から現代マクロ経済学の紹介をします。現代のマクロ経済学ではRBCモデルから派生したDSGEモデルを用いてますが、この本ではRBC、DSGEモデルの意義、そしてその活用法まで幅広く説明されています。薄くまとまった本である反面、基本的な数学、マクロ、ミクロ経済学の知識がないと読みこなせず、わからなくて終わっちゃうということにも陥る可能性もあります。
    できれば、最適化数学、中級、上級マクロ、ミクロの知識を付けてから読みこなすことをお勧めします。
    もちろん、分からなくなったら適宜調べてその知識を得るといった方法をとったとしてもかなりの知識をつけることができると思います。

  • RBCなんてダメ、ケインジアン最高なんて思っていた僕に鉄槌を落とした一冊。最初の章だけでも読んでもらえると同じことを考えている人には分かってもらえると思う。ピザの生地、なるほど。

  • ◎「日本経済復活 一番かんたんな方法」(勝間和代/光文社新書/2010)で紹介

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