アニマルスピリット

  • 東洋経済新報社
3.42
  • (16)
  • (42)
  • (68)
  • (13)
  • (1)
本棚登録 : 727
レビュー : 58
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492313985

作品紹介・あらすじ

既存の理論ではなぜ経済の変動を読めないのか。ケインズの知恵と行動経済学の成果を組み合わせて資本主義をもっと深く理解する。行動経済学という新興分野を活用して、経済の本当の仕組みを記述。人々が本当に人間であり、あまりに人間的なアニマルスピリットに囚われているとき、経済がどう機能するかを説明している。経済の本当の仕組みについての無知によって、資本市場の崩壊からいまや実体経済崩壊まで視野に入ってきた世界経済の現状がもたらされたことも説明した。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • アニマルスピリットの存在がケインズ経済学の中に触れられていたということに驚きました。経済を理解することは、人の本性・アニマルスピリットの影響を理解することでもあると。その5つの視点は、安心、公平さ、腐敗と背信、貨幣錯覚、そして物語。私は特に、安心に取りつかれる人間の心理と、貨幣錯覚、そして人生の物語と絡み合っているという見方が、画期的で、人と経済の関係を新しい目で見るきっかけになっています。

  • 「失業者の職が見つからないなら、つまり、自分の労働が売れないなら、どうしてもっと安い賃金で働くと言わないのか」という問いから感じたのは、人は現在の自分の絶対位置を基準に考え、周りとの相対位置を軽視する、ということです。今回の震災における自分の行動が良い例です。

    今の生活で圧倒的に足りていないのは水です。なので、買出しに行く際も水の購入を第一に考えていました。しかし、いざ水を購入する際、「あれも足りないんじゃないか、これも足りないんじゃないか」と考えを巡らせてしまいました。つまり、「通常の生活」を基準に必要・不要なものを考えてしまいました。そのせいで、水以外にも現状では特に足りていた余計な食料も購入してしまいました。

    その最たるものが米です。水がなければ炊けませんので、本末転倒です。しかも、2週間分くらいの備蓄はあったので、購入の必要はなかったと思います。今の生活を基準に考えれば、必要なものは水だけだったと思います。

    こういう状況下だからこそ、より冷静な判断が求められます。特に限られた資源しかないのであれば、真に必要なものと不要なものとを見極める必要があると思います。

  • 経済学の世界的なビッグネームによる共著です。昨年、R.シラー氏が「ノーベル賞」を受賞したとの報道があり、ちょうど本書が書店に平積みされていたので読んでみました。

    本書出版の要旨はおそらく、政治家や一般人に向けた政策提言なのだと思います。前半で「安心」・「公平さ」・「腐敗と背信」・「貨幣錯覚・「物語」というアニマルスピリット的キーワードを解説し、後半で実際の経済現象を説明していくという流れになっています。

    きれいにまとまってはいるのですが、要は多くの論点を挙げて「世の中、マクロ経済学じゃ説明できないことがたくさんあるんですよ」と啓発する内容であり、あまり目新しさはなかったように思います。それでなくても最近の日本では、藻谷浩介氏や中野剛志氏など、マクロ経済学を悪しざまに批判する言説がそれなりに支持を得ているようですし、本書の主張には「いまさら感」を禁じ得ません。

    労働市場・失業やフィリップス曲線をテーマとした議論が多かった印象があり、それらの箇所は復習にもなってなかなかおもしろかったのですが、深く分析している感じではありません。フィリップス曲線の扱い方は見解が分かれていて・・というような話は、学部生向けの教科書にも載っています。経済学者はそんなことも知らない!と言いたいのかもしれませんが、そこまで不勉強(あるいは原理主義的)な学者さんはさすがに稀でしょう。

    そういえば「アニマルスピリット」という言葉のルーツが古代ギリシャのガレノスだったというトリビア(注P.24)が個人的に気に入っています。さらに余談ですが、わたしはR.シラー氏のどの仕事が評価されて「ノーベル賞」を授与されたのか、いまだによく分かっておりません。共著者のアカロフ氏は「レモン市場」というインパクトのある業績があるのですが、シラー氏は住宅価格指数以外、ピンと来ません。同じ訳者による新しい本が出たみたいなので、そちらも読んでみようかと思います。

    (2014/3/24廃棄済)

  • ケインズ経済学と行動経済学のマリアージュ。

  • アニマルスピリットとはケインズが『一般理論』のなかで使った用語で、合理的でないもの指す。

  • アニマルスピリット

  • 09/8/29
    小山龍之介 推奨

  • 事例は面白いが、体系は、わかったようなわからんような。

  • ビジネス

  • 事例として設定されたテーマは面白いが、記述が堅苦しく中途半端に理論的で読み難かった。セイラーの行動経済学の逆襲の方が面白い。

全58件中 1 - 10件を表示

ジョージ・A・アカロフの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エーリッヒ・フロ...
スディール・ヴェ...
グレゴリー・クラ...
チップ・ハース
ロバート ライシ...
グレゴリー・クラ...
有効な右矢印 無効な右矢印

アニマルスピリットを本棚に登録しているひと

ツイートする
×