日本人はなぜ国際人になれないのか

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492395318

感想・レビュー・書評

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  • ◼︎日本の翻訳文化の話は面白かった。
    ◼︎仮名と真名の話も初めて知った。
    ◼︎以上

  • 日本の翻訳文化が、外国語の習得のネックになっているという理論。
    確かに外来語に様々な日本語を当てはめて、日本独自のものにしてきた経緯があるからこそ、なかなか外国語が受け入れられないのだろう。
    中国語でさえそうだったのだから・・・。日本文化を考えさせられる。

  • 歴史を振り返り、他国と比較することによって日本の独特な習慣を表現することにページの多くが使われている。日本の独特な習慣や文化を大事にしつつ、日本人を国際的な場で活躍できるようにするための具体的な提案は英語を流暢に話せるようになること、他国に負けないように若いうちから勉強すること、とのありきたりな内容だった。
    文中、繰り返しが多く、もっと整理できるはず。

  • 日本の特色である、外来の文化等を取り込み、自分のものにしてしまうと言う性質が、現在の国際化を妨げている。
    日本かkろえまで、中国文化欧米文化を自己のものとするべく様々な努力を行い、日本化した上で取り込んできた。欧米図書の翻訳もそうだ。それがあまりにも徹底していたため、ほとんどの概念が日本化され、それが今現在に至っている。翻訳された概念はあくまで日本化されたものであり、欧米本来の意味合いとは違っている場合もある。
    日本では外国の図書は瞬く間に翻訳され出版されている。それが故に日本人は外国語を真剣に学ぶことなく、知識を得ることができた。いまはそれが日本の国際化を阻害している。
    グローバル社会はイヤでも世界的分業化の流れとなっており、低賃金の国の労働者にとって有利となる。日本も格差がさらに広がることになる。これまでの中流層は世界の労働者との競争に巻き込まれる。それらの労働者とくらべても群を抜いた能力がなければ、低賃金の労働者が有利になる。
    そうした時代だからこそ、日本人は国際化しなければ生き残れない。

  • 最初の翻訳文化に関する記述は納得。翻訳書が読みにくい経験は誰でもあるだろう。言葉が浮ついてることも。
    タイトルに対する答えは特に具体的、真新しいものがでているわけではない。英語、教育、内向き志向の話で煽る論調は今更。
    もっと面白い内容を期待したので残念。

  • 日本独特の強力な翻訳文化が、英語インフラの弱体化、発信力の低下を招いている、日本人はもっと日本のユニークさを認識し、それを積極的に世界に発信すべきなど、小生の問題意識に合致する話。ただし具体的な処方箋には欠ける。日本とイギリス、インドとの比較や、日本近代史の話題などは、興味深かった。

  • タイトルに関する内容は、第6章の後半と第7章のみ読めばよいかと。
    日本の文化を発信するためには英語を英語で学ぼう、というところですか。
    前半は引用が多いです。日本の文化の考察が中心だからでしょうか。
    各所で出てくる経済の話は、それがメインの本ではないので深くは書かれてないのですが、それが物足りなく感じます。
    やはり著者は専門の経済関連の話のほうがおもしろいのかな。

  • なぜ外国語(英語)が喋れないのか?
    ⇒外国語を外国語のまま使わなかった、日本語に訳してしまったのが原因
    (十年英語を勉強しても身につかないのは和文英訳、英文和訳が原因)

    たとえば、blue=青と直訳するけど、本来のblueは陰気、憂鬱なイメージが強い。単語で暗記してもだめ。結局、文章全体から推測するしかない。

    日本企業の問題点は、国内市場がかなり大きいので国際的に進出する必要性を感じない。一方、おとなり韓国は自国の市場自体が小さいのでどうしても国際進出するしかない。

    では、国際市場ですっかり出遅れた日本は今後どうすればいいのか?
    著者は日本のユニークな文化(たとえばマンガとか)をどんどん広めて行けばいいと言ってる。
    教育面での改善も当然必要。英語を第二の公用語へと熱く語る。

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著者プロフィール

1941年生まれ。東京大学経済学部卒業。65年に大蔵省入省。財政金融研究所所長、国際金融局長を経て97年に財務官に就任。99年退官。2010年より青山学院大学特別招聘教授。著書に『「今日よりいい明日はない」という生き方』『書き換えられた明治維新の真実』など。

「2018年 『AIと日本企業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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