- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492395714
作品紹介・あらすじ
今後5年、世界経済の減速は止まらない!人気エコノミストが説き明かす最新の経済予測。
感想・レビュー・書評
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序盤は米国経済や欧州経済の流れをわかりやすく解説していて、最近の経済情勢と今後予想される動きが良くわかった。
ただ、後半は失速。前半とのつながりも特段なく、ただ仕事を頑張って自己投資しなさいとのこと。。
著者の本は好きな部類だけに、物足りなさが残りました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何故、経済成長が必要なのか?
マスメディアで取り上げられる雇用関連のニュースは大企業のものばかりだが、実体経済のメインストリームは中小企業。その中小企業には、現在の亡国的金融緩和でもカネが回っていかない。
低金利政策は地銀や信用金庫など財政基盤の弱い金融機関の収益基盤を圧迫するからだ。
マネーを過剰に供給しても実体経済に回らず、マネーゲームに投じられていくだけ。製造業から撤退したアメリカが作り上げたビジネスモデルである。
今世界を駆け巡っているマネーは実体経済の十倍を優に超えている。ぼくらは実感できないけど、もう慢性的にバブル経済なのだ。
ヘッジファンドが東南アジア経済を崩壊させ得たのも、実体経済を遙かに超えて有り余るカネが手元にあったために他ならない。
断片的に知っていたことを分かり易く纏めてくれている良書である。
さて、何故「経済成長」が必要かというと…
国や企業が、銀行からの借入金の利子を返済しなければならないからだ。
(ちなみに、欧州では国や自治体は金融機関からも借り入れをしている)
金融支配がどのようなものであるか興味のある向きには、広瀬隆の「赤い盾」は絶対に避けて通れないだろう。 -
ファイナンシャルプランナー/エコノミストの著者による、経済予測本。
章立ては次のようになっている。
第1章 米国経済はこれから5年が正念場
第2章 欧州経済は「停滞の時代」に突入する
第3章 なぜわたしたちはお金に縛られるのか?
第4章 お金の奴隷にならず豊かに生きる方法とは?
第5章 これから20年お金に困らない生き方と考え方
このうち、1~2章は平明で読みやすく、世界の経済情勢を大づかみに知るために役に立つ。
ただし、著者の予測がすごく悲観的なので、「世界経済はお先真っ暗!」というどんよりした気分になる(笑)。ほぼ唯一の明るい話がシェールガスによる米国のエネルギー革命なのだが、これとて日本経済にとっては必ずしも好材料ではないし……。
第3章以降は急にトーンが変わり、経済書というより自己啓発書、若者向けの「生き方本」のような内容になる。そして、著者が説く「豊かに生きる方法」「お金に困らない生き方と考え方」というのが、ビックリするほど陳腐。
いわく、“若者は毎月いくら使うという「目標額」を決めて、お金の使い方を学べ”、“貯蓄に回すより自分磨きにお金を使え”、“ネットに頼るより新聞をじっくり読め”、“自分の専門分野だけではなく、幅広いジャンルの良書を読め”、“「ラクをして儲けたい」という不健全な考えをもつな”等々……。
こんな、ウザい上司から酒席で説教されてるみたいな陳腐なアドバイス、エコノミストの本で読まされるとは思わなかった。
1、2章以外読む価値なし。そこだけなら20分で読めるので、立ち読みで十分。 -
未来予想本のつもりで読んだら、生き方本でした。アンチ・オイディプスというか構造と力ですね。安冨歩の名前も出てきました。筆者はつくば暮らしだそうで親近感湧きました。
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経済予測は大はずし
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今後5年間は経済の減速は避けられない。自らへの投資と「足るを知る」生活に傾倒すべしというスタンスには共感できるが、本の内容が自己啓発になってしまっているのは残念。
・日本のGDPに占める割合は、91年は設備投資が19.6%、政府消費が13.5%だったが、2010年にはそれぞれ12.9%、20.0%と逆転した。 -
現代の経済にまつわる話をさらっと理解できた。あと「足るを知る」という言葉が紹介されていたが、大事なことだと思う。
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自分には、なかなか勉強になりました。
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子供の頃夢に見ていたような明るい未来は来ない。少子高齢化が進み、企業はますますリストラを加速させ、景気はどんどん悪くなる。悪化を辿る一方の世界で、これからの20ー30台はどう生きて行けばいいのか。
民主党から自民党へ政権交代し、アメリカではオバマが再選されるなど、予想は必ずしも当たっていないが、これからの生き方の参考にはなるかも。