ヤバい日本経済

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492396049

作品紹介・あらすじ

バブルか暴落か?
脱デフレ後の日本経済と世界の行方を
今一番ヤバい面々が大胆に読み解く!
人生が変わる経済の読み方

★本書の主な内容
アベノミクスはバブルを起こせないと失敗
不動産を上げることがアベノミクスの出口になる
女性の労働力を掘り起こすことで、もう一回労働力のボーナスを作れる
中国の大都市圏の物件は手金で買っているので、中国バブルは崩壊しにくい
10年続いた新興国バブルの後、もう一度先進国の時代がやってくる
日本国債はバーゼルⅢが実現でもしない限り暴落しない
観光産業は日本の有望な経営資源
カジノは関西経済復興の起爆剤になる
本当にヤバイ中国経済 2010年に潮目は変わった!
願望と未来予測がゴッチャになる韓国に経済危機到来!?
「付加価値」ではなく「希少価値」で勝負してしまうロシア人
ウラジオストックと新潟をパイプラインで結べ
インドネシア経済が崩れたらアジアの一大事
接待して翌日注文をもらう金融業界の営業
長期金利が2%を超えてきたら資産運用を見直せ
医療保険はいらない金融商品の代表

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、経済や金融の分析等を本業とする山口正洋、山崎元、吉崎達彦による鼎談本
    日本、アメリカ、中国、新興国の経済と個人マネーについて語っています

    それぞれが複数の着眼点で切り込んで、興味深い予想やおもしろい提言がなされています

    ただ、50代男性が3人して「ヤバい=凄い」とか何言ってんだって感じで、さらにいうと内容的には日本経済が「危ない」のか「凄い」のかよくわからない
    鼎談のせいか焦点がボケ気味で結論がはっきりしない部分が多く、中途半端な感じもする
    メンバーの割にはもう一歩
    残念‼

    【参考図書等】
    ・ヤンキー経済(原田曜平)

    【引用】
    ・どうもヤバいことになりそうだ。ほかでもない。2014年以降の日本経済のことである。いや、ヤバいといっても「危ない」という意味ではなく、最近の若者言葉でいうところの「凄い」という意味だ。我々の見立てでは、これから数年、日本経済に大きなチャンスが訪れそうな気配が濃厚なのである。(P1)
    ・山崎 黒田さんの「2%」発言の実質的な意味は「2%まで物価上昇率が上がらなければ金融緩和をやめません」というところにあるわけですね。これは現在だけでなく、将来の緩和も約束することによって、より金融緩和政策を効かせようという狙いがあります。(P13)
    ・山口 その意味では、消費税の増税は割と危ない橋ですよ。せっかくバブルができかけているのに、消費増税で冷や水を浴びせるのは政策の整合性がないな。そこにセンスのなさを感じちゃいますね。(P20)
    ・山崎 大きなトレンドとして、日本の賃金は円安になったとはいえ諸外国に比べると相対的に高いので、国内でモノを作るというのは、特に政策レベルでは気が利いていないと思います。(P54)
    ・山口 それでも(中国・上海の)不動産バブルが弾けず踏みとどまっていられるのは、まだ買った人が投げ売っていないからです。「まだ上がる」と信じているうちというのは、人間って投げ売らないじゃないですか。だけど誰かが「もうダメだ」と言って投げ売ったら、バブルが崩壊するんだと思います。いまは少し価格が下がってきてはいても、今まで買えなかった層が「よっしゃ、俺も買おうか」なんていう雰囲気がまだあるんですね。(P124)
    ・吉崎 (中国が)いま掲げている7%成長は、潜在能力から考えると高すぎますしね。あの国の経済の問題の1つは、高齢化社会を迎えるにも関わらず、安心できる金融商品がないということなんです。(中略)でも、それ(きちんとした年金)がないから利殖のためには不動産を買うしかないし、どうかすると書画骨董みたいなものまで買ったりする。(P134)
    ・山口 アメリカなんかも、日本と戦争しているときのほうが日本語学習者は多かったというくらいでしょう。敵を知るためにはまず相手の言葉からですよ。日本人にはその発想が希薄です。これから中国とはそれこそいろんな意味で摩擦が起きてくるのだから、もうちょっと中国語のできる人を増やさないといけない。(P160)
    ・吉崎 これは、とあるコリアウォッチャーがいっていたのですが、韓国人の悪い癖は、願望と未来予想が一緒になってしまうことなんだそうです。(P164)
    ・山崎 本来、株と債権は、不景気になっても債権は堅調で株の落ち込みをカバーしてくれる関係にあるのですが、ゼロ金利政策の下でそういう関係が働かない状態がずっと続いてきました。だけど長期金利が2%を超えるようになると、本来の関係性が戻ってきます。そのときが、資産運用の組み合わせを考え直すべきタイミングになるんでしょうね。(P224)

  • 経済

  • 333

  • 常識を疑え! 金融・経済、本当の話! ―
    http://store.toyokeizai.net/books/9784492396049/

  • セミナー

  • 鼎談なので読みやすい
    アメリカは自己主張の国
    日本に来ると楽チンとか、あれこれ面白い

    22 団塊の世代の投資信託がプラスになった→好況
    28 保税倉庫@しんっがポール、富豪が美術品
    46 日本、薬輸入が増えている

    50 車、工場作りは3年必要
    52 大型車工場で小型車生産はできる。逆の変更は無理
    56 ハコモノより、地元出身者の帰省促せ

    59 ツーリズム、普通はGDPの10%、日本は5~6%
    60 エクスペディア使え
    64 大阪、夢洲カジノ+京都・奈良

    66 シンガポール、日本のカジノ構想に対抗
    73 米国、モーゲージバック証券を買ったのが良かった
    79 先進国、金融政策>財政政策。不況脱出にバブル作る

    85 量的緩和の縮小は、繊細で膨大な作業に
    93 オバマ、リスペクトされていない
    96 ヒラリーとケネディ王朝末裔の日本大使

    98 日本、集合的な官僚の意思が国を動かす
    103 米金融業界の凋落
    108 企業は1位と2位+雑魚。

    115 商社ビジネス、遠くから大量に運ぶのが肝要
    119 1ドル=100円?造船OK、車は90円対応
    125 中国人、借金して不動産投資してない。塩漬け可能

    130 財務情報出さない中国企業。心肺なら担保に現金振り込む
    133 中国バブル崩壊は中国国内のみの問題
    136 若くて優秀な経営者多い中国

    137 英語できれば中国語不要?@中国
    139 コンプレックスをバネに
    140 出身地で従業員が分かれてしまう@中国

    143 中国共産党員8000万人
    日本に留学してると、入党にはハンデ?
    146 日本の方が社会主義的>中国
    151 マッチョな米国人、日本で角取れる。自己顕示しなくていい国。日本人は平均以下になることには敏感

    154 台湾人と組んで中国ビジネスするといい
    156 「虚言を言うな」「弱者いじめるな」中国は魔逆
    164 韓国人、未来予想と願望が一緒になる

    178 韓国から、親戚・友人を訪ねて訪日多い
    183 ロシア、付加価値という概念がない
    186 中国人はスタバ・マックをぱくる。ロシア人はしない
    ビジネスマインドが(マフィア経済以外)ない

    191 チャイコフスキーやドストエフスキー知ってるのは日本人ぐらい?
    196 インド、ラグラム・ラジャン
    200 インド人が豊かになっても、インドはダメ。
    きれいな英語話す政治家も烙印

    203 東南アの要はインドネシア
    209 シンガポール、基本中国人。地道な作業10年とか無理
    213 シンガポール投資公社、運用評価シビア

    217 ワインで分かるリスペクト度。接待=受注、楽ちん
    219 仲間内の株価操作
    225 住宅購入で日本人の資産運用は固定される。35年の信用取引
    229 藤巻ブーム

  • 東洋経済で競馬好きアナリストとして連載している3人組による経済観のお喋りである。ヤバいというのは若者風の肯定的なヤバいであるとのことだったが、読んでみると割りとアベノミクス批判も多く違和感はない。結局日本は正しい意味でヤバいのではないかと感じた。日本の国債発行額は既に臨界点であり、アメリカのそれは比較的健全。年金資金による株式の購入は愚策。中国の不動産バブルは現金での取引であるから、強烈には破綻しない。ロシアは付加価値を付けるという概念がなく経済的にはセンスがない、中国はパクれるしセンスあり。インドネシアがこけると東アジアに重大影響があり、注視の必要あり。医療保険は最も無駄な金融商品(死亡保険のセカンダリが出来ると良い)…。そして結局はアメリカだ。先進国で唯一また強烈に人口が増加している国であり、ものすごいシェールガス・オイルの経済的な貢献、オバマがこけても(ヒラリーはそれを待っていた?)アメリカ経済は発展し続けるということ。

  • 論者の三人の意見は概ね合ってようだが、それが正しいのか、正しくないのか、判然しない。

  • 金融界の裏側のくだりは生々しくていいですね。トレーダーのインサイダーの世界とか。ワインの知識が必要な訳とか。

  • 経済面から見た世界の見方。安全面から見ると受け入れがたい点もあるが、経済面に特化した見方というのも興味深い。

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著者プロフィール

山口 正洋(ヤマグチ マサヒロ)
経済評論家
投資銀行家。1960年東京都港区生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。丸紅を経てモルガン・スタンレー、ABNアムロ、ベア・スターンズなど欧米の金融機関を経て、ブティック型の投資銀行を開設。M&Aから民事再生、地方再生まで幅広くディールをこなす一方、「ぐっちーさん」のペンネームでブログを中心に大活躍。2007年にはアルファブロガー・アワード受賞。さらに『AERA』や『SPA!』で連載をもちつつ、テレビやセミナーでも人気。著書として『なぜ日本経済は世界最強と言われるのか』(東邦出版)、『ぐっちーさんの本当は凄い日本経済入門』(東洋経済新報社)、『ぐっちーさん 日本経済ここだけの話』など。

「2014年 『ヤバい日本経済』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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