- Amazon.co.jp ・本 (720ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492396162
作品紹介・あらすじ
稀代の社会科学者にして数多くのベストセラーを輩出した小室直樹氏。その経済論の代表的著作『小室直樹の資本主義原論』と『日本人のための経済原論』を合本して復刻。経済学の基本、日本経済、日本社会の問題点を、博覧強記の著者が古今東西の逸話を取り混ぜながら解説。目指すところは「あなた自身が経済学者になれ」。著者の数ある著作の中で、まず最初に手にしたい小室思想の入門書。『ハゲタカ』著者・真山仁による解説文掲載。
感想・レビュー・書評
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日本は社会主義の成功事例と言われる所以がわかった。
けどコロナ禍を経た現在、改めて著者の新しい考えを読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
購入した本。経済に関して学びたいと思い購入し読了。
なるほどと思う考えが多くあった。
「日本は資本主義即ち自由市場ではない、混合経済である。」「自由市場には淘汰が必要、失業と破産が不可欠。」
今の市場や金融機関などを見ていて、規制が多くルールに縛られてしまっている。またみずほ銀行や三菱電機など改善が見込めない会社を淘汰できない現状がある。資本主義実現、ひいては日本経済の回復を後押しするためには、規制撤廃と淘汰促進が必要だと思う。
「日本では都市の交代が実現していない。」この事象も考えさせられた。実際に、京都を除き、封建時代に大都市と言われていた街がそのまま現代でも大都市となっている。発展のためには、変化や抜本的な改革が必要。地理的条件も経済が発展できない要因となる。
学びとして大きかったのが、淘汰という考え方だ。役人にしろ会社にしろ、交代や淘汰など変化を起こすのが肝要だと思う。
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丸善
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内容は、ほぼ経済史。近代資本主義に至るまでの経済や社会制度の流れについて書かれている。似たようなことが繰り返し出てくる構成は冗長か。経済学的な部分は初学者にもわかりやすく少な目。
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小室直樹先生、尊敬してます。
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大学生時の経済学の授業を思い出したような。。。
でも、その時とは違い、仕事で実践を重ねているせいか、より理解出来たきがする。
書の内容は、アベノミクス前の日本が対象の様だったので、多少時代遅れ感はあったが、三大経済学者の考えや、諸悪の根源と論じられている官僚の起源など、歴史・理論の勉強にはなったと思う。
ただ、最後の最後にシュンペーターが出てきて、「これが核心」という様な結論になっているのは如何なものだろう。
結局詰まる所、経済学というのは、後付け理論の研究という域を脱していないのではないかな? 社会の一員として、経済を動かしていかなければならない我々は、実践科学の追求でないといけないなと、改めて感じた。 決して経済学を軽んじている訳ではなく、実践の基礎知識としての経済学は取得しておく事は重要、但しそれを盲信してはならない。