- Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492444450
作品紹介・あらすじ
国連の平和維持活動局の事務次長として、数々の紛争への介入に
立ち会ったフランス人著者による回顧録。
・なぜ世界の紛争は終わらないのか?
・紛争地域で政治体制を整えるのはなぜ難しいのか?
・紛争終結に向けた国連や各国の試みはなぜうまく行かないのか?
・大国の横暴がいかに紛争地域にダメージを与えているのか?
・紛争介入の舞台裏で、どのような政治的駆け引きが行われているのか?
・テロリズムの台頭は、PKOにどのような影響を及しているのか?
・国連は、21世紀にもその役割を果たしうるのか?
・国連はこれからどう変わらなくてはいけないのか?
・そもそも、国連のような組織に存在意義はあるのか?
日本人が知ろうとしなかった世界の紛争の舞台裏がみえる本。
第二次世界大戦の反省のもと、国際平和と安全の維持、国際問題の解決を目指したはずの国連は、
各国のエゴイズムの前にただ翻弄される存在となりつつある。
その時々で自国の面子のために動くアメリカ、それに異を唱えるフランス、
アメリカ追随のイギリス、本心を見せないロシアと中国……。
対する、国際社会の思惑に左右される紛争当事国アフガニスタン、イラク、グルジア、
コートジボワール、コンゴ、スーダン、レバノン、コソボ、ハイチ、シリア。
新たな脅威としてのテロリズムの台頭。
国連設立の時代とは大きく変わり、従来の秩序では対処しきれない脅威にも
唯一無二の存在として国連がその使命を果たすためには、どのような道があるのか。
変わろうとする国連の姿は、将来国際公務員を目指す若者に希望を与える。
憲法9条改正の議論、緊迫化する米朝関係、不透明感を増す日本の安全保障の現実を直視するなら、
もう無関心ではいられない。これからの世界のなかでの日本を考えるための必読の書。
感想・レビュー・書評
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テーマ16 平和と公正をすべての人に
元国連PKO担当トップが見た、平和維持という名の大国間の駆け引きの現実。日本人が知らない国際政治の舞台裏がみえる!(出版社HPより)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
SDGs|目標16 平和と公正をすべての人に|
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/712940 -
国連平和維持活動(PKO)担当事務次長を8年間にわたって務めた筆者による回顧録。
国連平和維持活動が展開された紛争ごとに、当時の国連内部や各国間外交がどのように展開したか、詳細に書かれている。現場のトップとして実務に奔走した筆者の経験が十二分に盛り込まれた貴重な記録だと感じた。
これらの記録の随所で出てくるのは、理想や原理原則だけでは、紛争が発生している現場に対する有効なアクションを生み出すことはできないということだ。べき論だけで自動的に平和維持活動を立ち上げることはできず、そこには政治的な強い意思と実行力を持った国家や組織の存在が不可欠である。
そのことが、筆者の取り組んだ平和維持活動の展開が辿ったそれぞれに異なるプロセスと結果の中から、明瞭に浮かび上がってくるように感じられた。
一方、政治的な要素が不可欠であるからといって、平和維持活動が紛争当事者を離れて政治的なパフォーマンスに終始することは、戦略的にも倫理的にも間違った結果につながる。当時国のニーズやオペレーションの実現可能性を無視した、規模の大きな支援活動が展開されたアフガニスタンの復興支援が、その1つの例と言える。
最終的には紛争当事者やその国の人民でしか解決することができない問題に対して、国際社会はどのような形で支援をすることができるのか、またふさわしいのか、という問題を、非常に強く考えさせられる。 -
日経新聞掲載20180217
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東2法経図・開架 319.9A/G91s//K
庭田よう子の作品





