キャリア論

著者 :
  • 東洋経済新報社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492531648

作品紹介・あらすじ

経営の視点からみた初の自律的キャリア形成論。社員に幸せのキャリアをもたらす組織・人材マネジメントのすべて。

感想・レビュー・書評

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  • "個人にとってのキャリアと経営の一コマとしてのキャリアについて、アカデミックに研究したもの。
    キャリアに関する理論的なフレームワークがいくつか紹介されているので、メモしておく。
    ・ホランドの六角形モデル
     職業興味六角形モデル
     本人の興味と仕事の特性を結びつけるため6つの軸を設定。
     「現実的」「研究的」「芸術的」「社会的」「企業的」「慣習的」

    ・シャインのキャリアアンカーモデル
     ホワイトカラー系のビジネスパーソンが一番自分らしく働くことができるキャリアタイプは、その人固有に持っていて、最終的にはそこにたどり着く。アンカー、錨のように。
     8つのキャリアアンカータイプを示している。
     「経営管理志向」「専門志向」「安定志向」「自立志向」「起業家志向」「社会への貢献」「全体性と調和」「チャレンジ」

    ・米国キャリア・アクション・センターが提唱したキャリアセルフリライアンス
     プロセス型キャリア論
     キャリアセルフリライアンスとは、めまぐるしく変化する環境の中で、自らのキャリア構築と継続的学習に積極的に取り組む、生涯にわたるコミットメント
     6つの要件を提示
     「気づき」「バリュー・ドリブン」「継続的な学習」「未来志向」「ネットワーキング」「柔軟性」

    ・ジェラートの直感的意思決定
     現在のように不確定要素が多く、中長期的なキャリアの先行きが見えない状況で、キャリアに関する意思決定を行う場合、直感に頼らざるを得ない。直感による意思決定能力を高めることが重要。

    ・クランボルツの計画的偶発性理論
     プランドハップンスタンスセオリー
     キャリアの80%は予期しない偶然の出来事によって形成される。日ごろから能動的な行動パターンをとっている人にはより好ましい偶然が起こるという理論。

    このクランボルツ博士の理論を聞いた時には、ストンと腑に落ちた感じがした。

    個人のキャリアには上も(アップも)下も(ダウンも)なく、ただ幸せと感じるか、不幸と感じるかだけであり、自分の幸福に向かって能動的な行動をとっていればとっているほど、予期せぬ偶然も自分の幸福なものに近づく一歩になっているという考え方に強い共感を覚える。"

  • データを基に、具体的

  • 働く人のキャリアを経営の観点から論じた本。個人という視点から語られる事の多かったキャリアだが、個人の視点も考慮にいれつつ、経営の立場からどのような対応をすることが求められているのか、について述べられている。
    個人的には人材の複雑方程式と一緒に読むと内容をより深く考えられるのではないかと思いました。

  • キャリアについて考えるのに、高橋さんの本を読むのがいいのか。。。

  • 働く個人のキャリア形成を考える上でのバイブルみたいな存在。大学3年の時に読んで、面白い!と感じて、それ以来この勉強を続けるきっかけになった本。キャリアコンピタンシーの概念を用いて、組織の中で高い成果を上げ続ける人のメンタルや特性を論じてゆく。細かい分析の話は、勉強の土台が無いと分からないと思うけれど、これからのキャリアを考える上で外せない一冊。

  • ※ 未読です。

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著者プロフィール

高橋 俊介(タカハシ シュンスケ)
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科特任教授
1954年東京都生まれ。
2000年に慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授に就任。個人事務所による活動に加え、湘南藤沢キャンパスのキャリア・リソース・ラボを拠点とした個人主導のキャリア開発や組織の人材育成についての研究に従事。2011年より、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授。2022年4月より、現職である慶應義塾大学 SFC研究所上席所員。キャリア形成、人材マネジメント、リーダーシップ、働き方改革などに確かな知見を有し、本質を見抜く目に定評がある。
沖縄県那覇市にも事務所兼住居を持ち、1年のうち3割は沖縄で暮らしながら仕事をしている。
主な著書に『キャリアショック』『21世紀のキャリア論』(以上、東洋経済新報社)などがある。


「2022年 『キャリアをつくる独学力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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