見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み

著者 :
  • 東洋経済新報社
3.42
  • (44)
  • (100)
  • (177)
  • (21)
  • (9)
本棚登録 : 1076
感想 : 101
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492532010

作品紹介・あらすじ

あなたの会社は見えていますか?顧客、市場、経営、問題…見えれば、企業は強くなる現場力の中核コンセプト「見える化」を体系化。34の事例紹介付き。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「見える化」タイトルに惹かれて図書館で借りた。
    、、、が、あの「現場力を鍛える」の著者で、
    「見える化」を提唱した方だったとは、知りませんでした。。

    「見える化」の考え方。体系、事例などについて、わかりやすく解説。

    〜気になったワード○ と コメント→〜

    ○私たちは普段、見えることが当たり前と思って生活している。
    しかし、実際には「見えていない」
    →意識しているのといないのとでは、認知する強さが違うよね。

    ○問題とはなにか
    あるべき姿との乖離=高次元の問題
    標準や基準の姿とのギャップ=通常の問題
    →「高次元の問題」は、「課題」と呼んでます。

    ○計画達成のPDCAと問題解決のPDCA
    計画(P)+実行(D)+確認(C)+対策(A)と両輪をなす
    Problem-finding 問題を発見する
    Display 問題を見えるようにする
    Clear 問題を取り除く
    Acknowledge 問題解決を確認する
    →なるほど!継続改善時には、Cap-Do(Check-Action-Plan-Dosee)があったけど、これに似てるな。

    ○「ヒアリハット」は、「安全予防提案」とよび直す
    →なるほど、たしかにこの方が前向きに報告できそう。

    ○各作業に対する従業員の成熟度「トヨタの星取り表」
    能力段階「ひとりで作業ができる」
    「予定どおり作業ができる」
    「異常時の対応ができる」
    「指導ができる」
    今の状態「現状」
    「挑戦中」
    「目標達成」
    →このサークル型の☆が見やすくてよいな

    ○社員への教育:基準があってこそ、基準外という問題が見えるようになる
    →うわ〜、ITILインシデントと同様の考え方だ〜。
    やっぱり日本はすごいのだろうな。

    ○社員への5S教育:要らない物を処分するのが「整理」
    ほしいものがいつでも取り出せること「整頓」
    ただキチンとならべるのは「整列」であって、
    現場の管理は、「整理整頓」でなければならない
    →そうだな。「整列」だけしててもしょうがないよな。

    ○経営とは「付加価値創出活動」である。
    顧客のニーズや要望が常に見えていなければならない
    →価値を創り出すかぁ。。。
    お客様の価値を探らないと、、、

    ○「見える化」を「犯人探し」にしないために
    重要なのは、「見える化」を人の評価を直結させてはいけない
    トヨタや花王などの現場力の強い会社に共通するのは、
    「人にやさしく、業務にきびしく」
    根底には、「人づくり」という血の通った基本思想がある
    →うわ〜。「犯人探し」あるある!!
    その成熟度じゃぁ、、、ダメですね。。

    • シャーロック・ホームズさん
      trentakunさんのレビュー、とても参考になりました。
      ありがとうございましたm(__)m
      trentakunさんのレビュー、とても参考になりました。
      ありがとうございましたm(__)m
      2021/02/15
  • 人は、問題が表面化し見えてくると動物的本能で解決しようとする。本書は、企業活動のプロセスにおいて見える化をする事で自律的な問題解決を出来る組織を作る事を意図している。見えている事は、企業の根本的な競争力であり、生命線であり、見えていない現場は崩壊あるのみ!

  • コミュニケーションによる伝達や説得にかかる時間は短縮することができる。「見える化」することで自主的な判断や行動を促すことに繋がる。

  • 2019年に再読しましたが、15年ほど経っても役に立つ考え方が詰まった良い本だと思います。

  • 「現場力を鍛える」に続く第二弾。
    正直、思ったほどの内容ではありませんでした。
    日経BPで特集記事になっていそうな内容が本にまとめられた感じ。

    経営の三要素は「ビジョン」「競争戦略」「オペレーション」

    見える化の5つのカテゴリーは
    ・問題の見える化
    ・状況の見える化
    ・顧客の見える化
    ・知恵の見える化
    ・経営の見える化
    それぞれの見える化についての事例満載です。
    だた、それらの事例ってどこかで見たり聞いたりしたようなことも含まれていて、「おぉ、これはすごい」と思えるようなものはありませんでした。
    とはいいながらも、実際に見える化を実現した事例なので、どうやって見える化を実現したのか、そのヒントを得るのには十分使えると思います。
    ただし、事例に納得し、ヒントを得ることは誰でも出来ること。これを実行し続けることが重要で、それが出来る企業だからこそ競争力を持ち続けているのだと思います。

    そして、本書の真のメッセージは、見える化を通して自律的な問題解決組織を目指すということだと思います。

    最後に、効果的な見える化を実現するための10のポイント
    (1)現状のたな卸し
    (2)見せたくないもの、見せられないものほど見える化
    (3)見えるもの見せるものを絞る
    (4)鮮度・タイミングを重視
    (5)アナログとデジタルの使い分け
    (6)わかりやすく、シンプルに
    (7)現場の当事者自信が見えるようにして仕組みもつくる
    (8)本当の勝負は見えたあと
    (9)見える化のノウハウを共有
    (10)経営トップが見える化を牽引

    さくっと、1時間ぐらいで読めます。

  • シンプルかつ本質。序盤で論理が展開され、後半は多くの事例紹介。

  • 再読。豊富な事例。
    ・実績値や計画をグラフやチャートにし、ボードや壁に貼り出しすれば「見える化」だと勘違い。実は自分もそう。
    ・現場力が「組織としての問題解決力」であるとすると、その第一歩は問題を発見する、設定することであり、そのために「見える化」が必要となる。
    ・仕組みや仕掛けだけでは実際には「見える化」は機能しない。
    ・「見える化」によって見えた事実や事象を通して新たな「気づき」を得ることこそが意味のあること。見えた情報やデータに意味があるのでない。
    ・「そこまでやるの」と思われるくらい、徹底して「見える」ようにするのが真の「見える化」
    ①現状の棚卸し
    ②「見せたくないもの、見せられないもの」ほど「見える化」を
    ③「見える」もの、「見せる」ものを絞り込む
    ④鮮度、タイミングを重視
    ⑤アナログとデジタルを使い分け
    ⑥分かりやすく、シンプルに
    ⑦現場の当事者自身が「見える」ようにし、仕組みもつくる
    ⑧本当の勝負は「見えた」あと
    ⑨「見える化」のノウハウを共有
    ⑩経営トップが「見える化」を牽引

  • 分かりやすい。

  • 上司からの課題図書。現業務が「見える化」を推進するコトなので、客観的な資料として勉強になった。現場から経営まで、各レイヤーでの「見える化」をどう実現したら良いか考えるヒントになりそう。

  • "即実践できるノウハウを伝える良書。

    経営の三要素
     ビジョン・・・なぜわが社が存在するのか
     競争戦略・・・わが社はどんな価値を生み出すのか
     オペレーション・・・競争戦略をどう実行するのか

    問題とはギャップである。
     あるべき姿 ⇔ 標準 ⇔ 現状

    人間の行動は
     事象→伝える→説得する→認識する→判断する→行動する
     事象 → 見える   →認識する→判断する→行動する

    勘違い企業の共通点
     ?悪い情報が見えていない
     ?組織として見えていない
     ?タイムリーに見えていない
     ?伝聞情報しか見えていない

    計画達成のループ
     Plan → Do → Check → Action

    問題解決のループ
     Problem-finding → Display →Clear → Acknowledge

    見える化の4つのバリエーション
     ?見得る化 数値
     ?視える化 掘り下げて深く見る
     ?診える化 細部を見る
     ?観える化 全体を見る 俯瞰

    見える化の4つの落とし穴
     ?IT偏重
     ?数値偏重
     ?生産偏重
     ?仕組み偏重

    見える化 5つのカテゴリー
    1.問題の見える化
     ?異常、?ギャップ、?シグナル、?真因、?効果
    2.状況の見える化
     ?基準の見える化 あるべき姿
     ?ステータスの見える化 計画系、リソース系
    3.顧客の見える化
     ?顧客の声の見える化
     ?顧客にとっての見える化
    4.知恵の見える化
     ?ヒントの見える化
     ?経験の見える化
    5.経営の見える化

    良い見える化は?気付きを育む→?思考を育む→?対話を育む→?行動を育む

    効果的な見える化10ポイント
    1.まず現状の棚卸から始める
    2.みせたくないもの、見せられないものほど見える化
    3.見えるもの、見せるものを絞り込む
    4.鮮度、タイミングを重視する
    5.アナログとデジタルを使い分ける
    6.わかりやすく、シンプルに
    7.現場の当事者自身が見えるようにし、仕組みも作る
    8.本当の勝負は見えた後
    9.見える化のノウハウを共有する
    10.経営トップが見える化を牽引する"

全101件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

遠藤 功(エンドウ イサオ)
株式会社シナ・コーポレーション代表取締役
早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。2020年6月末にローランド・ベルガー会長を退任。同年7月より「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
株式会社良品計画社外取締役。SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。株式会社ドリーム・アーツ社外取締役。株式会社マザーハウス社外取締役。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『現場論』『生きている会社 死んでいる会社』(いずれも東洋経済新報社)『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)『ガリガリ君の秘密』(日経ビジネス人文庫)など、ベストセラー書籍多数。

「2022年 『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠藤功の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
稲盛和夫
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×