お金より名誉のモチベーション論 <承認欲求>を刺激して人を動かす

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492532256

感想・レビュー・書評

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  • お金より名誉のモチベーション論<承認欲求>を刺激して人を動かす。太田肇先生の著書。人間は誰しも承認欲求や自己顕示欲求を持つ。もちろん承認欲求や自己顕示欲求の強弱には個人差があるけれど、誰しもが持つ自然な欲求。それを利用すれば、お金よりもずっと有効なモチベーションになる。その一方で最近は名誉はいらないからお金が欲しいという原理原則を徹底するような悪く言うとお金の亡者のような人も多い気がします。そういう人を見ていると、人間の承認欲求や自己顕示欲求も時代とともに変化していくものなのかもと考えさせられます。

  • 読書時間 3時間30分 (読書日数 7日)

    欧米タイプの「表彰制度」の研究を続けている筆者が、今の日本の労働環境にとって、どういったことで働く人のモチベーションを持たせるlことが重要なのかを、さまざまな角度から書かれた本

    <心に来た要点>
    ・人は基本的には認められたい⇒お金や名誉地位というのはその副産物
    ・「表の承認」と「裏の承認」があり、日本は風土的に「裏の承認」に強く支配されているので、「出る杭は打たれる」という風潮が強くなる。
    ・そんな「裏の承認」について甘んじている日本人ではあるが、心の底では「表の承認」で認められたいものなのである。
    ・「年功序列」や「仕事ぶりを非公開にする」などは、働き手にとって平等かつ思いやりがあるように見えて、実は違う。
    ・上司が褒めるのではなく「(外部からの承認されているのだと)上司によって褒める」ことが重要
    ・「名誉の分かち合い」(承認の多元化)の重要性

    <所感>
    今は自営業で、なおかつ一人で仕事をしているため「お客様から直接的に言葉を頂ける」というのは本当に恵まれているのだなぁと思った。そのことで「仕事に対する意識やモチベーション」も全然変わってくるのだと、どこかで実感できているからである。
    サラリーマン時代も数年間合ったことを思い返してみると、確かに「裏の承認」を気にしながらの仕事だったように思う。だから、あるところで止めようといった結論に達したんだなと、振り返ってそう思った。
    この制度(というよりこの考え方)が今の日本に広がっていくのなら、労働環境も変わり、もっと働きやすい職場になるだろうと思う。ただ、「裏の承認」の良さもどこかであると思うので底の部分も大切にした方がいいとは思うが。

  • こういう本も読まなくてはと思って手に取ったが、難しい!読むのは20年早かった。管理者のための本ですね。私の思想と合っていて読みやすいのだが、付箋まみれになってる。まだこれを整理して飲み込むには経験が浅いみたいだ・…。ただ、民俗学論的には面白い本だと思った。
    ****
    「客観的には無意味な行動であっても、ただそうしなければ自分の名誉心がすまないために行う行動、しかもその名誉心というものが、本人が自分でそう思っているだけのもので、他人の眼で期待されているわけでもなんでもないような行動、そういう行動をすることを、われわれは意地を張る、という」(佐藤 忠雄)長谷川伸論かな??

  • 我田引水過ぎ、結論悪くないのに残念

  • 【ソーシャルライブラリーから引っ越し中】
    久しぶりに読み直した。多様な承認軸で名誉を分かち合うとポスト工業化社会での成長につながっていくとのこと。多様な承認軸は確かにあっていいはず。

  • 承認欲求をベースにしたモチベーション論。日本の会社の実態に根差した内容となっており、文化論としても面白い。

  • 三葛館一般336.4||OT

    保健看護学研究科院生 『図書館報 みかづら』14 号(2011)より
    『三葛館で出会った、『お金より名誉のモチベーション論:「承認欲求」を刺激して人を動かす』は、承認の欲求を満たすような人間関係づくりをしていきたいと考えている私にとって、とても興味深い本でした。』

    和医大OPAC → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=47562

  • 201107/
    日本の社会では、人を評価するときにどうしても全人格的に評価してしまうのです。逆に言えば、全人格と切り離した評価は難しいということです。/
    日本人は正しい褒められ方、すなわち有能感や自己効力感、平たく言えば自分の能力に対する自信につながるような褒められ方をしていない。/
    一般に子どもは、近所の人たちに対しては親や教師に対するときほど上下関係を強く意識しません。したがって近所の人から褒められることは、自信をつけるのに効果がある一方、親や教師から褒められるより統制感は小さいと考えられます。ところが、小学生から高校生までを対象にした調査によると、近所の大人から褒められた経験がない(「全くない」もしくは「あまりない」)という子は高校2年生で4割、中学2年生で3割に達しています(世代間交流活動研究会「青少年及び高齢者の異世代に対する意識調査報告書」2000年)。地域社会に限らず、あらゆる生活の場において、欧米に比べるとわが国ではあまり褒められていないことが知られています。/
    同じタイプの人間を集めておけばチームワークがよくなるという「迷信」はそろそろ捨て去って、多様な個性を持った人が共通の目的のために協働するという、一段上のチームワークを目指すべきではないでしょうか。/
    京都にある1775年創業の老舗仏壇店、小堀では職人たちによる木地、漆工、金箔、仕立てという仏壇の製作工程が見学者に公開されています。また工房内には2台のカメラが取り付けられていて、だれでもインターネットを通して製作風景をライブで見ることができるようになっています。工房の公開は、作り手(職人)と客との間のコミュニケーションを深めることが目的だったそうですが、職人たちの間からは、公開されることでプレッシャーが大きくなった反面、自分の技を見てもらえることで仕事にいっそう張り合いが出たという声も聞かれました。高度な技能を売り物にする仕事なので、見られることによって、ウデを誇れる喜びや充実感を得られるようになったのでしょう。/
    日常の仕事に於いても、人知れず苦労させられているときに不満がたまります。「営業所の売上が伸びたのは自分が頑張ったためなのに、外の人はそれをわかってくれない」とか、「おとなしい私がいつでも損な役回りを押し付けられる」といった不満はいたるところにくすぶっています。かといって、たいていの人はその分をお金や昇進で報いてほしいなどとは思ってはいません。ただ、それだけの貢献をしている、あるいは負担を被っているということを外部の人たちに知ってもらうだけでよいのです。つまり仕事のプロセスを公開すれば、承認という無形の報酬によって貢献や苦労が報われるわけです。/
    愛知県豊橋市の樹研鉱業では、分業による量産体制が全盛だった30年前から、先輩が後輩に1から10まで教える一種の徒弟制を取り入れてきました。この会社における徒弟制の特徴は、「弟子」が「師匠」を選べるところにあり、技能の優れた「師匠」のところへはたくさんの「弟子」がやってきます。一方、「師匠」は自分の「弟子」を一人でも増やそうとウデを磨き、熱心に教えます。このようにして自然に形成された師弟関係はたいへん親密で、「師弟」が家族同士のつきあいをしたり、一緒に旅行したりするなど私生活でのつきあいも盛んだそうです。/
    日本人の隠れた承認欲求を引き出すためには、「オレについてこい」という親分型リーダーや、不可思議な魅力で人を引き付けるカリスマ型リーダーのように自分が主役になるのではなく、部下を「役者」や「選手」のように売り出し、サポートできるリーダーこそが求められていると言ってよいでしょう。ちなみに、このようなリーダーシップを私は「インフラ型リーダーシップ」と呼んでいます。部下を売り出し、支援できるリーダーこそが部下の潜在的能力を引き出すことに成功し、最終的に自らも尊敬や名誉を手にすることができるのです。/

  • 承認欲求についての本を探してて購入。

    働く人のモチベーションが何に依るのか?給料、出世、環境...いろいろ考えられるけれど、それらはつまり“認められたい”欲求から来るのだという。
    中でも日本という社会は特殊で、突出して成果を上げる“表の承認”は好まれず、周りに合わせられて失敗をしない“裏の承認”の方が優位な風潮がある。しかし現代社会とこの特殊性は相性が悪い。

    なかなか興味深かったので、あとでもうちょい追記します。

  • 目立たないこそ美学、出る杭は打たれる日本において、
    部下・社員のモチベーションを上げるためにどうすれば良いのか?

    大きな成果を上げたり、卓越した実力を示したり、
    自分の個性を発揮することで積極的に認められる「正の承認」。

    一方、義理を果たしたり周りとの調和を保ったり、
    あるいは自分を殺すことで周りから消極的に認められる「負の承認」。
    この「正負の承認」という著者独自の概念をを主軸に、
    部下・社員に対してどう働きかけていくべきかについて書かれている。

    マズローやデシ等伝統的なモチベーション論を引き合いに出しつつ、
    これらに対する著者自身の理論は着眼点も面白く、
    日本人であれば誰もが納得できる内容であろう。

    本書の結論を極論すれば、マネージャーの仕事は、
    部下を直接褒めることではなく、組織外から褒められるように仕向けること。
    日本人は自身の置かれた環境を相対的に判断しがち。
    このことからも良きにつけ悪しきにつけ差別化することは、
    本人や周りに与える影響は大きいと感じた。

    正負に分けた表現がやや分かりにくくしている面は否めないが、
    マネージャーの立場にいる人はもちろん、
    HRに関連する業務に携わっている人にはお薦め。
    後書きの対処方法を実行するだけでも一定の効果があると思う。

  • 日本人は、
    他人から認められ評価されたい、
    という欲求が強い。

    低い給与にも関わらず長時間残業したりするのも。
    飛びぬけて成功した人が逆に非難されるのも。

    確かに外国に行くと、
    日本人てズルイなぁとつくづく思うことがある。
    曖昧な表現を使ったり周囲の様子を伺ったり。
    逆に他人に対しては、
    その人のひとつの行動だけを見て全人格的な評価を下す。

    もっと正当な評価、承認が成り立つ社会になればと漠然と思う。

  • タイトルだけ聞くと胡散臭いですが、承認欲求に正、負があるという考え方は重要。特に日本人は理解しやすいと思う。サバイバーズギルティなどもおなじ論理か

  • ◆概要
    むにゃむにゃ

    ◆活用♪

    ーー

    eno

  • 学者さんが書いてるのですごく読みにくいし冗長だったり
    しますが、書いてある事には「なるほど」「確かに」と
    納得もできました。

    誰しも褒められたいと思うし、自分を認めさせたいと思うから
    頑張ったりもすると思う。

    お金は欲しいけど・・・・
    人を使うなら呼んでおいても悪くはないかも。

  • 「虚妄の成果主義」の異曲同歌といったら言い過ぎでしょうか。
    「個人の動機付けはPayでは不可能。承認要求の充足こそが重要」と説く著者の論は、「虚妄の成果主義」の主張に通じるものです。
    惜しむらくは、内容のボリューム比率がこの手の本にありがちな「事実追認と仮説証明=8割、提言=2割」になっている点です。
    納得はしますが、「ではそれを踏まえた、『次の一手』は何?」には、あまり答えてくれません。
    それを知りたければ、著者の講義を受講しろということでしょうか。。。

  • トータルリワードについてしっかりまとめた本を読みたいです。。。

  • 組織では 褒めてやらねば 人は育たぬ

  • 2007/8/8購入。会社勤めでのモチベーションの低さにどうしようもなく、手に取った本です。
    どうしたらやる気が復活できるのか?組織で働く以上自分ひとりだけではどうしようも無く感じる。
    1章からの解説は自分の現状に照らしてとても納得できました。

    そして最後に「名誉の分かち合い」の方法も示してあり、今後の参考になった。

  • 仕事はお金じゃない!
    そんな本です。

  • 承認を、大きな成果をあげたり、卓越した実力を示したり、あるいは自分の個性を発揮することで積極的に認められる<表の承認>と、義理を果たしたり周りと調和を保ったり、あるいは自分を殺したりすることで消極的に認められる<裏の承認>に分け、日本は<裏の承認>が認められやすい風土であると著者はいいます。それが社会のあらゆる場面でマイナスに影響し、弊害をもたらしているそうです。また、人間はお金のために働く<経済人>ではなく、名誉のために働く<承認人>であると提唱し、「多様な承認の軸をつくる」「プライドの棚上げをする」「準拠集団の切り離しをする」など、名誉を分かち合うことで職場でのモチベーション向上ができるとおっしゃいます。

    単にお金のために働くのではなく、名誉や承認などさまざまな要素が絡み合っているという多元的なものの見方が大変鋭いと思いました。著者は日本人の性格をよく理解していらっしゃり、単に経営の本というより、文化的読み物とも言えるかもしれません。

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著者プロフィール

1954年兵庫県生まれ。同志社大学政策学部教授。神戸大学大学院経営学研究科修了。京都大学経済学博士。専門は個人を尊重する組織の研究。おもな著書に『公務員革命』『ホンネで動かす組織論』『ムダな仕事が多い職場』(以上、ちくま新書)、『がんばると迷惑な人』『個人を幸福にしない日本の組織』(ともに新潮新書)、『個人尊重の組織論』(中公新書)などがある。

「2018年 『「ネコ型」人間の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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