ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

著者 :
  • 東洋経済新報社
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レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492533482

作品紹介・あらすじ

ファシリテーションとは、会議や議論で参加者・チームの意見をどう引き出し、より良い結果を導き出せるか、そのマネジメントの手法である。著者は、大手企業やビジネススクールで数多くのファシリテーションを行い、ファシリテーターの「プロ」育成も手がけてきた経験を持つ。グロービスの講師育成に携わってきた。本書のアプローチは、リーダーシップの中核をなす総合的なスキルとして、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングを使いながら、参加者の個々の感情やコミュニケーションを重視している。ファシリテーターの頭の中(思考プロセス)をどう作り上げていくか、すぐに実践できるノウハウも収録している。

感想・レビュー・書評

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  • ファシリテーションには事前準備が何より大切だということを教えてくれる本。

  • 立場上、会議をファシリテートすることが多いのですが、
    この本に書いてある内容は、すごく腹落ちしました。
    とはいえ、実践出来ているかと言えば、また別の話。

    誰に参加してもらうべきか、議論する内容の組み立て方、
    どんな展開が行われるかといったシミュレーション、
    どれも重要な内容ではありますが、ファシリテーション
    だけを仕事にしているわけではないため、どうしても
    準備がおろそかになってしまいます。

    とはいえ、準備したほうがうまくいくのは事実なので、
    時間との兼ね合いで何から取り組めばよいのかと、
    優先順位を決めて準備して会議に臨んでいきたいと思います。

    この本の良いところは、準備以外の会議進行における、
    さばきの部分にも触れてくれているところかなと思います。

    【勉強になったこと】
    ・ファシリテーションの本質は、会議に参加している
     メンバーから意見を「引き出し、決めさせ、自ら動く
     ことを助ける」ことである。

    ・会議をする意義は、1人で決められない・考えきれない
     多くの物事を決めるために、前提の違うメンバーが
     集まって決定していくことである。
     また、決定した内容に対して腹落ちしてもらうため。

    ・合意形成のステップ
     場の目的の共有・合意→アクションの理由の共有・合意
     →アクションの選択・合意→実行プラン・コミットの
     確認・共有

    ・人は自分が十分に理解・納得・検討する時間を
     与えられずに判断を求められると強いストレスを感じる。

    ・多くの人は議論に参加する際、無意識に場の空気を探り、
     それに適応しようとする。
     そのため、会議の冒頭の空気は極めて重要。

    ・合意形成のステップを細分化することで、
     合意に向けた会議の構成を詳細に考えることが出来る。

    ・人は多くの場合、何らかの問題・課題に直面すると、
     どうしたらよいのかから考えてしまいがち。
     そうではなく、問題の本質を捉えるためにも、
     What→Where→Why→Howの順番で整理するとよい。

    ・因果関係が成立するのは以下の3つがそろったとき。
      相関関係がある
      時間的前後関係がある
      第三因子が存在していない
     全てを確認する時間はなかなか無いので、上位2つだけ
     でよいから確認するという姿勢を怠らないこと。

    ・本当は言いたいことがあるのに言えない人に対しては、
     発言を躊躇する原因を取り除くことが重要。
     場合によっては、個別にヒアリングするといったこと
     も効果的。

    ・ファシリテーターは議論している内容を完全に理解
     出来ない可能性も十分にあり得る。そんなときは、
     知ったかぶりをするのではなく、素直に確認する
     姿勢を見せることで、理解も深まり信頼も得られる。

    ・メンバーは話したいことを整理して参加しているわけ
     ではないため、話している内容が重要だったとしても、
     内容が理解しづらいこともある。
     そんなときは、何が足りないからわかりにくいのか、
     といった視点で傾聴し、聞いた内容を補足するような
     質問を投げかけるようにするとよい。

    ・メンバーの発言を引き出す方法
     ①発言に対する意欲を高める
      話しやすい、興味を持ちやすい論点から始める
      個人名で呼びかける
      立場・役割から発言を促す
     ②発言をしやすいような刺激を与える
      論点を具体的に絞る
      反対意見、別の意見を求める
      事例を紹介する
      制約となっている条件を除外する

    ・今、ここで議論すべきではない論点を見極めること。
     見極めのポイントは、今議論しても結論が出せない、
     そもそも議論すべき内容ではないの2つ。

    ・議論すべきではない論点が話されている場合は、
     議論を止める必要があるが、議論を遮られることで、
     人は以下のような不安・不満を感じてしまう。
      - 自分の意見が他人から否定された
      - 自分の意見や論点には価値がないと見なされた
      - 自分の意見を理解してもらえない
     そのため、無理に議論を止めるのではなく、
     話している本人に議論を止める必要性に気づいてもらう
     といったアプローチが大切。
     まずは共感し、その論点を話す前に話すことがある
     ことを提案するといったアプローチが有効。

    ・会議の最後は、決まったことはもちろんのこと、
     決まらなかった内容に対してもケアすること。
     決まらなかった内容については、何がないから決められ
     なかったのかを振り返り、それを解決するための
     アクションプランについて合意すること。

    ・本来は会議をコントロールしないほうが会議はうまく
     進むもの。自発的に話してもらう、まとめてもらう
     といったことを会議参加メンバー自ら出来るように
     仕向けることがファシリテーターの腕の見せどころ。
     ファシリテーターはメンバーのロールモデルであり、
     サポーターであることが最も大切。

  • [内容]
    タイトルどおり、教科書。
    世間一般にあふれるファシリテーションの本と比較すると、全体像が網羅されている。
    アイスブレイクや、付箋の使い方などのテクニックをメインには書かれていない。

    大別するとファシリ-テーションは『仕込み』『さばき』に分かれており、仕込みの段階ではどの点を抑えておくべきか?実際のさばきの段階では何をすべきか?が体系建てて記載されている。

    [感想・気付き]
    ・・・仕込みってここまでしないといけないのか。
    が率直な感想。
    アジェンダ送って、なんとなく想定して…くらいのものがこれまでのやり方。
    しかし実際は、相手はどんな人間で何を考えていて。
    また、何を話し合うべきで何は話し合わないべきか。こんな話が出てきたらどうするか?などの仕込みの部分はかなり重要。

    瞬発力で勝負出来る人間ならば、瞬発力に頼ればいいがそうでない凡人は仕込みをきっちりしなければいけないと実感。

    また冒頭に記載したとおり、全体像を把握するには最適といえる一方で『わかる』と『出来る』は異なるのも事実。
    教科書に書かれていることを出来るようになるためには、実際の現場での実践を重ねて時にはテクニックも学びつつ、型を自分なりの方法に落としこんでいくということが必要と感じました。

    [アクション]
    全体像シート、仕込みのシートを自作し実際の会議の場では使い続ける。

  • 著書の先生の授業を受講して、テンションが上がって購入(ただ、受けた授業のテーマはこれとは違うのだが…)。
    当然と言えば当然であるが、過去に受けた「ファシリテーション&ネゴシエーション」の復習のような内容。

    ノウハウ本なので、いきなり全てやるのは難しく、自分の気になったところをピックアップ。
    「仕込み」と本番の「さばき」の二章立てなのだが、自分がファシリテーションをした場面を思い出しながら読むと、どうも今の自分には「仕込み」に課題があるらしい。

    ・「仕込み」=議論の出発点と到達点を明確にする、参加者の状況を把握する、議論すべき論点を洗い出し・絞り・深める

    ・参加者の把握は、話されるテーマから、何を知っているのか、どのような考えを持っているのかを考えるのがポイント

    ・論点とは「その意見や主張がどういった問いに答えているのか」ということ

    ・いろいろあるが、絶対に忘れてはいけないのは、「議論の到達点」と「重要な論点とその関係」

    ちなみに、先生曰く、帯裏にキーフレーズが隠れており、電子版より本を買った方がよいとのことです。

  • コンサルティングファームで経験を積んだベテランが一生懸命詳しく書いた本、という印象。内容は至極真っ当だし、為になることも多いですが、いかんせん情報量が多すぎる。

    章の中でも細かく項が分かれていて、一つ一つの項にびっしりと文字が書かれているので、各項がとういう構造になっているのか頭に入ってこない。編集の問題もある。この本が違和感なく読める人はなかなか忍耐力があるなぁと思います。

    とはいえ、基本的には良書です。特に、冒頭のbadエピソードがいいですね。誰しもが一度は経験、ないしは目にしたことがあるシーンだと思います。惜しいのが、badに対するgood例がない点。bad例に対して、今の半分くらいの分量でメリハリついた簡潔な説明を入れて、good例で締めるとよかったのだろうなと思います。各トピックの最後についている纏めはハイレベルすぎて上滑りする印象。

    ---

    腹落ちとは、目的と理由を深く理解し、具体的にあるべき姿を自ら描き、ワクワク感や当事者意識「持てるレベルまで納得すること

    合意形成のステップとして、
    ・何の話をなぜここでするのか?
    ・なぜそのアクションをとるのか
    ・どのアクションを選択するのか
    ・誰が、いつ、どうやってやるのか?

    参加者の状況を把握するためには、
    ・ファクトを用意する
    ・参加者の意見や態度を予測する

    賛否が出た際には
    ・どこに賛成・反対しているのか
    ・なぜなのか やるべきではない?やりたくない?できない?よく分かってない?
    ・その人の境遇や背景を慮る
    ・参加者相互の関係性を考える。現場の意見はどうか?マネジメントの意見はどうか?

    論点は発言されないことが多い(発言者自身が意識していない)。かつ、複数の論点が混じっていることも多い

    論点は、広げる、絞る、深める
    ・フレームワークを活用して広げる
    ・議論すべき論点、すべきでない論点がある。到達点に至る上で合意が必要?主張に対立がある?その場の参加者で結論出せる?全てYESのときに議論する
    ・論点をさらに因数分解して深く切り込む

    問題解決のステップ
    What, Where, Why, How
    ・何が問題なのか?
    ・どこに問題があるのか?
    ・なぜそうなのか?
    ・どうすれば良いのか?

    ・人材が確保できないことが問題?人が辞めること自体が問題?
    ・どんな人が、どの時期に、どの部署で辞めてる?
    ・なぜ辞める?指導がきつい?仕事が多い?
    ・給料を上げる、話を聞く、評価制度を変える

    場の目的共有
    ・何を決めるのか?
    ・誰がどうやって決めるのか?必要な情報は揃っているか?
    ・参加者は何を期待されているか?

    原因広く洗い出すためには、
    状況の映像化。問題が起こったシーンをイメージして、問題を言語化する
    あえて逆を考える。逆にどういった状態になれば問題が生じないのか?

    案の評価結果は、ゴールではなく、議論の出発点。評価基準の重み付けや、課題の重要性・緊急性、など勘案して決める必要がある

    意見が出たときは、
    ・何について?どの論点?
    ・何だと言ってる?
    ・なぜそうだと言ってる?
    ・何のためにその発言をしている?

    集団の進化ステップ:烏合の衆→対立→団結→変革

  • ファシリテーションの技術や考え方が網羅されている。「仕込み」と「さばき」という技術を実践しながら身につけたいと思いました。

  • ファシリテーション技術の向上を上司に促されたため、購入。ファシリーテーションするための、会議前の仕込みと、会議中の発言さばきの技術を紹介している。仕込みとは、議論の内容を事前に把握するため、論点の切り口を整理しておくこと。今まで、会議では参加してから資料に目を通すことが多かったので、事前の内容把握は目から鱗だった。今後の会議では事前に論点を把握した上で参加しようと思った。

  • とても参考になる良書

    ファシリテーションが軸になっているけど、
    ものごとを論理的に捉える場面でも大いに活用できると思います内容

    会議に限らず、いつもそばに置いておきたい

  • ファシリテーターにとって必要な考えた方、スキルがまとめられています。
    最終的な目的を考えると、やっぱりサポーターやリーダー、カウンセラーなどのまとめ役は孤独だと感じました。
    それでも、目的や集団のため。
    それがかっこいい。

  • ・合意形成を進める技術
     1.仕込みー「事前に十分な準備をし、本来あるべき議論の姿をイメージしておく。そして、その場で出てくる発言を適切に位置づける地図を頭の中に持っておく」

    2.さばきー「『意見を引きだす』『話を聴き、理解する』『話を導く』『話をまとめる』という基本的なステップを押さえ、それぞれのステップで何を考え、どのように反応・」対応すべきかを知ること」

    ・仕込みについて
     以下の3つを行う
     1.議論の「出発点」と「到達点」を明確にする
     2.参加者の状況を把握する
     3.議論すべき論点を広く洗い出し、絞り、深める

    ◇メモ
    ・議論の参加者が何を知っていて、何を知らないのか?
    ⇒適切な議論をするため、メンバーの認識レベルを揃える
    ・その議論に対して、どのような意見・考えを持っているか?

    (編集途中)

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著者プロフィール

グロービス
1992年の設立来、「経営に関する『ヒト』『カネ』『チエ』の生態系を創り、社会の創造と変革を行う」ことをビジョンに掲げ、各種事業を展開している。

グロービスには以下の事業がある。
●グロービス経営大学院
 ・日本語(東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、オンライン)
 ・英語(東京、オンライン)
●グロービス・マネジメント・スクール
●グロービス・コーポレート・エデュケーション
 (法人向け人材育成サービス/日本・上海・シンガポール・タイ)
●グロービス・キャピタル・パートナーズ(ベンチャーキャピタル事業)
●グロービス出版(出版/電子出版事業)
●GLOBIS知見録/GLOBIS Insights(オウンドメディア、スマホアプリ)

その他の事業: 
●一般社団法人G1(カンファレンス運営)
●一般財団法人KIBOW(震災復興支援活動、社会的インパクト投資)

「2020年 『KPI大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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