ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

  • 東洋経済新報社
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レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492533482

作品紹介・あらすじ

ファシリテーションとは、会議や議論で参加者・チームの意見をどう引き出し、より良い結果を導き出せるか、そのマネジメントの手法である。著者は、大手企業やビジネススクールで数多くのファシリテーションを行い、ファシリテーターの「プロ」育成も手がけてきた経験を持つ。グロービスの講師育成に携わってきた。本書のアプローチは、リーダーシップの中核をなす総合的なスキルとして、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングを使いながら、参加者の個々の感情やコミュニケーションを重視している。ファシリテーターの頭の中(思考プロセス)をどう作り上げていくか、すぐに実践できるノウハウも収録している。

感想・レビュー・書評

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  • 立場上、会議をファシリテートすることが多いのですが、
    この本に書いてある内容は、すごく腹落ちしました。
    とはいえ、実践出来ているかと言えば、また別の話。

    誰に参加してもらうべきか、議論する内容の組み立て方、
    どんな展開が行われるかといったシミュレーション、
    どれも重要な内容ではありますが、ファシリテーション
    だけを仕事にしているわけではないため、どうしても
    準備がおろそかになってしまいます。

    とはいえ、準備したほうがうまくいくのは事実なので、
    時間との兼ね合いで何から取り組めばよいのかと、
    優先順位を決めて準備して会議に臨んでいきたいと思います。

    この本の良いところは、準備以外の会議進行における、
    さばきの部分にも触れてくれているところかなと思います。

    【勉強になったこと】
    ・ファシリテーションの本質は、会議に参加している
     メンバーから意見を「引き出し、決めさせ、自ら動く
     ことを助ける」ことである。

    ・会議をする意義は、1人で決められない・考えきれない
     多くの物事を決めるために、前提の違うメンバーが
     集まって決定していくことである。
     また、決定した内容に対して腹落ちしてもらうため。

    ・合意形成のステップ
     場の目的の共有・合意→アクションの理由の共有・合意
     →アクションの選択・合意→実行プラン・コミットの
     確認・共有

    ・人は自分が十分に理解・納得・検討する時間を
     与えられずに判断を求められると強いストレスを感じる。

    ・多くの人は議論に参加する際、無意識に場の空気を探り、
     それに適応しようとする。
     そのため、会議の冒頭の空気は極めて重要。

    ・合意形成のステップを細分化することで、
     合意に向けた会議の構成を詳細に考えることが出来る。

    ・人は多くの場合、何らかの問題・課題に直面すると、
     どうしたらよいのかから考えてしまいがち。
     そうではなく、問題の本質を捉えるためにも、
     What→Where→Why→Howの順番で整理するとよい。

    ・因果関係が成立するのは以下の3つがそろったとき。
      相関関係がある
      時間的前後関係がある
      第三因子が存在していない
     全てを確認する時間はなかなか無いので、上位2つだけ
     でよいから確認するという姿勢を怠らないこと。

    ・本当は言いたいことがあるのに言えない人に対しては、
     発言を躊躇する原因を取り除くことが重要。
     場合によっては、個別にヒアリングするといったこと
     も効果的。

    ・ファシリテーターは議論している内容を完全に理解
     出来ない可能性も十分にあり得る。そんなときは、
     知ったかぶりをするのではなく、素直に確認する
     姿勢を見せることで、理解も深まり信頼も得られる。

    ・メンバーは話したいことを整理して参加しているわけ
     ではないため、話している内容が重要だったとしても、
     内容が理解しづらいこともある。
     そんなときは、何が足りないからわかりにくいのか、
     といった視点で傾聴し、聞いた内容を補足するような
     質問を投げかけるようにするとよい。

    ・メンバーの発言を引き出す方法
     ①発言に対する意欲を高める
      話しやすい、興味を持ちやすい論点から始める
      個人名で呼びかける
      立場・役割から発言を促す
     ②発言をしやすいような刺激を与える
      論点を具体的に絞る
      反対意見、別の意見を求める
      事例を紹介する
      制約となっている条件を除外する

    ・今、ここで議論すべきではない論点を見極めること。
     見極めのポイントは、今議論しても結論が出せない、
     そもそも議論すべき内容ではないの2つ。

    ・議論すべきではない論点が話されている場合は、
     議論を止める必要があるが、議論を遮られることで、
     人は以下のような不安・不満を感じてしまう。
      - 自分の意見が他人から否定された
      - 自分の意見や論点には価値がないと見なされた
      - 自分の意見を理解してもらえない
     そのため、無理に議論を止めるのではなく、
     話している本人に議論を止める必要性に気づいてもらう
     といったアプローチが大切。
     まずは共感し、その論点を話す前に話すことがある
     ことを提案するといったアプローチが有効。

    ・会議の最後は、決まったことはもちろんのこと、
     決まらなかった内容に対してもケアすること。
     決まらなかった内容については、何がないから決められ
     なかったのかを振り返り、それを解決するための
     アクションプランについて合意すること。

    ・本来は会議をコントロールしないほうが会議はうまく
     進むもの。自発的に話してもらう、まとめてもらう
     といったことを会議参加メンバー自ら出来るように
     仕向けることがファシリテーターの腕の見せどころ。
     ファシリテーターはメンバーのロールモデルであり、
     サポーターであることが最も大切。

  • [内容]
    タイトルどおり、教科書。
    世間一般にあふれるファシリテーションの本と比較すると、全体像が網羅されている。
    アイスブレイクや、付箋の使い方などのテクニックをメインには書かれていない。

    大別するとファシリ-テーションは『仕込み』『さばき』に分かれており、仕込みの段階ではどの点を抑えておくべきか?実際のさばきの段階では何をすべきか?が体系建てて記載されている。

    [感想・気付き]
    ・・・仕込みってここまでしないといけないのか。
    が率直な感想。
    アジェンダ送って、なんとなく想定して…くらいのものがこれまでのやり方。
    しかし実際は、相手はどんな人間で何を考えていて。
    また、何を話し合うべきで何は話し合わないべきか。こんな話が出てきたらどうするか?などの仕込みの部分はかなり重要。

    瞬発力で勝負出来る人間ならば、瞬発力に頼ればいいがそうでない凡人は仕込みをきっちりしなければいけないと実感。

    また冒頭に記載したとおり、全体像を把握するには最適といえる一方で『わかる』と『出来る』は異なるのも事実。
    教科書に書かれていることを出来るようになるためには、実際の現場での実践を重ねて時にはテクニックも学びつつ、型を自分なりの方法に落としこんでいくということが必要と感じました。

    [アクション]
    全体像シート、仕込みのシートを自作し実際の会議の場では使い続ける。

  • 著書の先生の授業を受講して、テンションが上がって購入(ただ、受けた授業のテーマはこれとは違うのだが…)。
    当然と言えば当然であるが、過去に受けた「ファシリテーション&ネゴシエーション」の復習のような内容。

    ノウハウ本なので、いきなり全てやるのは難しく、自分の気になったところをピックアップ。
    「仕込み」と本番の「さばき」の二章立てなのだが、自分がファシリテーションをした場面を思い出しながら読むと、どうも今の自分には「仕込み」に課題があるらしい。

    ・「仕込み」=議論の出発点と到達点を明確にする、参加者の状況を把握する、議論すべき論点を洗い出し・絞り・深める

    ・参加者の把握は、話されるテーマから、何を知っているのか、どのような考えを持っているのかを考えるのがポイント

    ・論点とは「その意見や主張がどういった問いに答えているのか」ということ

    ・いろいろあるが、絶対に忘れてはいけないのは、「議論の到達点」と「重要な論点とその関係」

    ちなみに、先生曰く、帯裏にキーフレーズが隠れており、電子版より本を買った方がよいとのことです。

  • ・合意形成を進める技術
     1.仕込みー「事前に十分な準備をし、本来あるべき議論の姿をイメージしておく。そして、その場で出てくる発言を適切に位置づける地図を頭の中に持っておく」

    2.さばきー「『意見を引きだす』『話を聴き、理解する』『話を導く』『話をまとめる』という基本的なステップを押さえ、それぞれのステップで何を考え、どのように反応・」対応すべきかを知ること」

    ・仕込みについて
     以下の3つを行う
     1.議論の「出発点」と「到達点」を明確にする
     2.参加者の状況を把握する
     3.議論すべき論点を広く洗い出し、絞り、深める

    ◇メモ
    ・議論の参加者が何を知っていて、何を知らないのか?
    ⇒適切な議論をするため、メンバーの認識レベルを揃える
    ・その議論に対して、どのような意見・考えを持っているか?

    (編集途中)

  • ファシリテーションについては、もうこの一冊で十分ではないか。他の本で言われていることが、すでに本書で書かれていたというパターンが多かった。

  • きちんとやるのに見ながらきちんとやってみたいかもな。

  • 合意を得るだけでなくコミットメントを引き出すところまで視野に入れていたところが共感できた。判断基準の違いは、社会で多様な人と関わる中でよくあることだが、あるべき姿に立ち返ることで、優先順位をつけて議論できると感じた。

  • これは何度も読み返そう

    ・議論の出発点と到着点を示す
    ・参加者の発言の理由とその背景まで理解する
    ・議論すべき論点と議論になりそうな論点を分ける
    ・確認する論点と議論する論点を分ける
    ・議論の到着点と論点の関係は絶対に忘れない
    ・本当に聴きたいという姿勢(発言者に体を向ける、見る、うなづく、要約する、質問する)を示す
    ・発言者の論点、主張、根拠、発言の背景・意図、隠れた前提を構造的に意識して聴く



  • 「腹落ち」とは、「目的と理由」を深く理解し、「具体的なあるべき姿」を自ら描き、「ワクワク感や当事者意識」を持てるレベルまで納得すること。

    「腹落ち感」を作る上で肝になるのがリーダーのコミュニケーションのあり方。「腹落ち」させるためには、大きな方針や目的をメンバー自らがブレイクダウンし、自分の業務のレベルに落とし込み、自分の問題とさせる。そして実際の業務に照らして、何をどうするべきか、具体的な判断軸を自ら考えさせる。こうしたプロセスを踏むことで、メンバーが自分で自分を納得させることが必要。

    参加者の状況や意見の出方に臨機応変に対応するために「仕込み」が必要。「結論に向けて」ではなく、「その場で議論をする目的を達成するために、考え、議論すべきこと」を考え、そこに参加者の思考を誘導する。

    「仕込み」で行うのは、
    ・議論の「出発点」と「到達点」を明確にする
    ・参加者の状況を把握する
    ・議論すべき論点を広く洗い出し、絞り、深める

    ビジネスにおける合意形成には、「議論の場の目的共有」「アクションの理由の共有・合意」「アクションの選択と合意」「実行プラン・コミットの確認・共有」という4つのステップがある。議論の場において、4つのステップのどこから話を始め、どこを到達点とするのかをしっかり考えることが重要。そのためには参加者の状況を把握することが必要。

  • 買って都度読み返してよい本。わかりやすいし実用的。

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著者プロフィール

グロービス
グロービス
1992年の設立来、「経営に関する『ヒト』『カネ』『チエ』の生態系を創り、社会の創造と変革を行う」ことをビジョンに掲げ、各種事業を展開している。

グロービスには以下の事業がある。
●グロービス経営大学院
 ・日本語(東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、オンライン)
 ・英語(東京、オンライン)
●グロービス・マネジメント・スクール
●グロービス・コーポレート・エデュケーション
 (法人向け人材育成サービス/日本・上海・シンガポール・タイ)
●グロービス・キャピタル・パートナーズ(ベンチャーキャピタル事業)
●グロービス出版(出版/電子出版事業)
●GLOBIS知見録/GLOBIS Insights(オウンドメディア、スマホアプリ)

その他の事業: 
●一般社団法人G1(カンファレンス運営)
●一般財団法人KIBOW(震災復興支援活動、社会的インパクト投資)


「2018年 『MBA 問題解決100の基本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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