トレイルブレイザー: 企業が本気で社会を変える10の思考
- 東洋経済新報社 (2020年7月31日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492534281
作品紹介・あらすじ
世界最大の顧客管理ソフトウェア企業「セールスフォース・ドットコム」創業者が語るビジョン。
感想・レビュー・書評
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企業は自己実現の場であると、私は信じてきた。
いまセールスフォースを含む責任を伴う企業は、社会への関わり方や信念まで明らかにすることを求められている。
誰もがある面では正しく、
誰もがある面で間違っている、そんな中で最後に残るのは、むきだしの企業文化なのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書名のTRAILBLAZERとは、顧客としてセールスフォースのソフトウェアを駆使し、所属企業の業務を改革するエンジニアの集団に付けた名前であるという。コミュニティの精神である『開拓者』という意味を、その集団の呼称とすることに、ビジネスの最前線で働きながら偉大なイノベーターかつエバンジェリストである彼らへのリスペクトを感じた。
トヨタがリコール問題に苛まれたときのエピソードでは、豊田社長が自身の名前が書かれた自動車に起きた問題に対し「個人的に信頼を回復する」と述べたという。『個人的に』という言葉は、一般的には責任範囲を限定する意図で使われる場合が多いが、この発言からは、社長という立場だけではなく、創業者一族としての責任も含めて信頼を回復させるという信念が感じられた。
V2MOMの考え方は、メンバーの力を集約するときにブレやすいポイントが予め整理されており、プロジェクトの最初にこれに関する合意形成を行うことで、現場でも応用できるかもしれないと感じた。 -
セールスフォース創業者の自伝。全体として、様々な知見、示唆を与えてくれる本であった。
「信頼に価値(バリュー)を置く」ことを中心に、顧客、従業員といったステークスホルダーとの関係性や、発生した問題解決のエピソードを中心に話は進められる。
自らが信じる価値にそった行動をとりたいと思うのは誰でも同じだが、順調なときのみならず、困難にぶつかったときでも、ぶれずに価値を信じて行動することができるのか? おそらくその点が、ビジネスパーソンとしての価値を高める上で問われているのであろうと感じた。
正しいと思う価値に従って行動することの重要性と有用性を反芻したくなったときに有用な一冊である。
また、仕事を進める上でも色々とヒントになることが多く描かれている。特に「V2MOM」というフレームワークは非常にわかりやすく、明日からでも使ってみたいと思ったスキルである。
今後も様々な問題解決を行っていきたいと考えている人にとっても、読んでおいて損はない。 -
20年前にはCSRとかメセナとかフィランソロフィーとか言っていたけど、こんな企業が出てきたのかと改めて驚いた。
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成功者が、我々の見えないところでこんな苦労をしているのかと、感じました。
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著者はSalesforce.comの創業者であるマークベニオフ。
ありがちなサクセスストーリーではなく、むしろ事業として成功した後に企業として果たすべき役割や、本当に大事にしなくてはいけないもの(コアバリュー)は何か?といった内容がテーマ。
今後の企業は平等(宗教、性的嗜好、所得、etc...)やサスティナブルなど、社会的責任を果たすことが求められていて、それができなければ淘汰されていくという話。
前に読んだムハマドユヌス「貧困のない世界を創る」と着地というか主張が近いなと感じた。面白かった。 -
先月もslackを買収したことで大きなニュースになっていた、Salesforce。
そんなSalesforce CEO マークベニオフが説く、企業のあり方についての本です。
マークベニオフといえば、大統領になってほしいCEO30にも選ばれるなど、非常に民衆からの支持が厚い経営者です。
その理由として、
・LGBTQ問題に積極的に声を上げる
・サンフランシスコのホームレス問題解決のために 法人税を上げるために尽力
・社会貢献のために個人資産の莫大的寄付
・1-1-1モデルの確立
などがあります。
この著書では、これらの詳しい内容は勿論として、これから我々はどうあるべきか、これからはどのような企業が生き残っていけるのかなどが分かります。
少々分厚く、読みづらさがあることは否めませんが、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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セールスフォースがサンフランシスコの法人税を上げるために活動していた等。
●感想
セールスフォースの創業者による、ここ最近のハイライト集。ビジネスケースというよりは、社会とどう関わっていくか、という観点の話が中心。ホームレス支援や、環境問題への取り組み、バリューを浸透させることなどを語っていく。
力強い本の構造やメッセージ性というよりも、筆者が関心のある「開拓者精神」と引っ掛けて、ここ最近のセールスフォースの出来事を振り返っていく様子。何かこれ!という学びを抽出する、というよりは、物語として頭に入れておくのが良さそうな本。
●本書を読みながら気になった記述・コト
・セールスフォースの創業者はオラクル出身
・セールスフォースは法人税を上げるためにロビー活動を行った
・マーク自ら、ツイッターでトランプに対して反対活動を行った -
セールスフォースの企業文化について語る。
今時の典型的な考え方であって、新しい発見はなかった。
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1.この本を一言で表すと?
著者が社会貢献の考え方をまとめた本。
2.よかった点を 3~5 つ
・サンフランシスコのベニオフ家(p11)
→著者の父と祖父の姿からコアバリューが生まれたのは、子供時代の経験が社会に出てから大きく影響するというこ
とがわかった。
・バリューが衝突するとき(p296)
→利害が複雑にからみあっている時 1 つの方法ですべて解決するものなど存在しないと思う。その辺の苦悩がよく描
かれていたと思う。
・企業文化は戦略に勝る(p188)
→著者の経験上では企業文化はすべてに勝るそうだが、ドラッカーの考えと共通しているところが面白いと感じた。
・セールスフォースでは、入社初日からオハナの家族として迎えられる。私たちが何者で、何を行うのか、そして社
内システムにログオンするプロセスをよく確認した後、私たちのバリューや、自分の選んだ非営利団体でボランティ
ア活動をするために年 7 日間の有給休暇が取得できる仕組みについて説明を受ける(p198)
→社会貢献と企業文化が密接に絡み合っているのが特徴だと思う。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・企業の利益と社会貢献がどのように結び付くのかよくわからなかった。
・困難に直面した事例がいくつか書かれていたが、どのように考えどのように対処したかは書かれていたが、結局結
論はどうなったのか書かれてなかったように思う。
・サンフランシスコのホームレス問題に多額の寄付をしているのは素晴らしいことだか、寄付に対してどのような効
果があったのか?が書かれていない。
3.議論したいこと
・スタートアップ企業の利益と社会貢献は両立できるのだろうか?
5.全体の感想・その他
・社会貢献の内容そのものについては賛同できる。しかし、社会貢献だけでは利益を追求することができないのでは
ないかという疑問が常にあった。
・会社がある程度大きくならないと企業による社会貢献はできないと考えていたので、この本の内容は何か片手落ち
なような気がしていた。しかし企業のリーダーがどのようにあるべきか、と言う視点でこの本を読むと納得できる部
分があった。
・企業が技術面でどのように成長してきたか、技術面でどのように今後成長するのか、という話も聞きたい。
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