株式会社規範のコペルニクス的転回: 脱株主ファーストの生存戦略

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492534342

作品紹介・あらすじ

株式会社制度を使って、社会課題を解決する方法を提示!

経済学のフリードマン・パラダイム信仰を正す!
株式会社のパラダイムを転換する!
ビジネス・リーダーの常識を塗り替える!

オックスフォード大ビジネススクール教授が考える、
まったく新しい企業システム。

金融資本偏重の会計制度をあらため、人的資本、自然資本、社会資本を組み入れるよう提言。

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    学外から利用する場合は「マイライブラリ」もしくはリモートアクセスサービス「RemoteXs(リモートエックス)」をご利用ください。
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000103225

  • 会社は株主の利益最大化ではなく目的のために存在する、という本。MM理論の誤謬、目的志向だったという株式会社の歴史、米と英との株主と会社との関係の違いなど面白い視点から、会社の存在意義についての見方の転換を呼び掛けている。壮大な議論である面もあり、またインフラや金融についての議論は論旨を希薄化させる印象もあったが、広い視点で企業について考えさせられる刺激を与えられた。

  • 4・5章が自分には大ヒット。

  • フリードマン ドクトリン
     自由競争の下でより多くの利潤を挙げる活動を行う
     株主は企業を所有

    バランスシート=物的資本  人的資本、社会資本、自然資本 は反映せず
     競争が持つ重要性は他の要素(協力関係)を犠牲にしてもたらされたもの? 
     脆弱なインセンティブ メカニズムに依存

    価値  
     会社を構成する要素の頂点に位置付け
     生命の進化とは無関係
     結果に対する合理的評価を反映
     金銭的価値の最大化の機会 ↔ 意識を持った生命体 →拡散 永続性 多様性

    株式会社の推移
     大航海時代の国王の特許状による商事会社
     運河や鉄道を建設するための公的株式会社
     19世紀からの準則主義による私的株式会社

     イギリス 市場拡大のため株式発行→アウトサイダー拡散→創業家一族所有が消滅
     ドイツ  株式は設備投資へ→インサイダー 戦後 大企業が解体されなかった
     日本   財閥解体→米国の分散型株式会社へ→銀行とのインサイダー型→崩壊
     アメリカ デュアルクラス株式構造で創業家一族所有拡大中

    良い行いも悪い行いも成果が得られる=人間の幸福
     その尺度は様々  富=物的資本、金融資本 だけではない
     人的資本、自然資本、社会資本  国民経済計算に入っていない
      自然資本:減価償却なし   
      GM トーマス・ミジリー 有鉛ガソリン、フロン発明するが有害物質になる

    コミットメント
     機会の増加
     契約やインセンティブではないもの  領域はステークホルダの範囲

    ガバナンス
     会社の目的を実現するための支配  集団へのコミットメント
     

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著者プロフィール

コリン・メイヤー
オックスフォード大学サイード経営大学院教授
オックスフォード大学サイード経営大学院(ビジネススクール)ピーター・ムーア経営学教授。1953年生まれ。オックスフォード大学卒業、同大学経済学博士。ロンドンシティ大学教授等を経て、94年より現職。2006‐11年まで同経営大学院の初代学院長を務めた。同大学ワダムカレッジフェロー、セントアンズカレッジ名誉フェロー。金融論のトップジャーナルの編集委員を務める一方、ヨーロッパ経済政策研究センター(CEPR)フェロー、ヨーロッパ・コーポレートガバナンス研究所(ECGI)フェロー、ハーバード大学ハークネスフェロー、イングランド銀行ホーブロン-ノーマンフェロー、ブリュッセル大学ソルベイビジネススクール客員教授などを歴任 。ブリティッシュ・アカデミー「企業の未来」リサーチプログラムのアカデミック代表として、企業と社会の関係の変遷について研究している。こうした活動により、2017年、大英帝国勲章CBE(Commander of the Order of the British Empire)を与えられた。

「2021年 『株式会社規範のコペルニクス的転回』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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