LIFE SHIFT2: 100年時代の行動戦略

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492534434

作品紹介・あらすじ

新テクノロジー、AI、長寿化、コロナ、リモートワーク、副業、、、

この変わり続ける世界で、私たちはどう生きるか?
日本人の不安に応える「ライフ・シフト」実践編
シリーズ47万部。待望の最新版!

・なぜ、これまでの生き方の常識が変わるのか?
・なぜ、誰もがライフシフターとなるのか?
・なぜ、社会的開拓者が必要となるのか?
・100年時代と向き合って生きるとはどういうことか?
・AI に負けない、人間らしさとは何か?
・大人の学びと子どもの学びは何が違うのか?
・中年期における人生の移行で気をつけることは?
・世代の違いを乗り越えるためのヒントとは?
・コミュニティへの共感を持つためにできることは?
・政府、教育、企業が変わるべき方向とは?
・挑戦する人の背中を押すメッセージ!

感想・レビュー・書評

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  • 本書では、今後100年先はマルチステージの時代という概念を根底に、個人、企業、教育機関、政府がそれぞれどのような行動を取るべきかについて多面的にヒントを提供してくれる。

    以外個人的に特に響いた点
    ①P15〜機械は雇用を奪うのか?という議論について
    まず、技術的発明と社会的発明を正しく理解すべきであるということ。(テクノロジーの進化単体は前者だが、それが雇用への脅威となるかどうかは後者と結びつけて議論すべき)また、機械化/AIの進化が雇用を奪うのではという悲観的発想に対し、本書はあらゆる経済指標、マクロデータ等用いて楽観的展開も示してくれる為、とても勉強になる。

    ②P120〜*私は年齢に関して誤った思い込みをいだいていないか?という投げかけ
    例えば、高齢者の方が若者に比べて知的好奇心が低下したり、作業効率が低下するだろう、という誤った先入観は本作を読むまで自分自身も持っていたことに気付かされた。そしてその先入観はいずれその年を迎える未来の自分自身へに突きつけられた銃であり、考え方を改めるべきであると痛感した。
    また、マルチステージの時代では、生涯学習がいかに大事かということ、そしてそれにより個人が獲得した知識や能力が正しく評価され、社会に還元されるシステムを構築することが重要であると認識できた。一方でいざそれを実行に移そうとすると、本書に記載の通り、企業側の採用基準、履歴書の空白期間の捉え方、学び直しにかかる資金等諸々の課題が出てくることは否めない。

    ③P117〜"人生への満足感を最も左右する要素は「温かい人聞関係」だというのだ。「幸福とは愛である。それ以上でも以下でもない」。ほかの人とつながることは、よい人生を送り、人生で直面する試練に対処するための土台になるようだ"
    まさにその通りだなと思う。平均寿命が伸びて長生きするほど、老後にどれだけ温かい人間関係を築けるかが、その人が持つ真の財産になる気がする。若い頃に使うお金と、老後に使うお金は価値が大きく異なると思う。若くて体力もある時期に、病気予防の為に、経験を積む為に、趣味や人脈を広げる為(交友/交際費)に使うお金は、老後に、健康で、知識が豊富で、温かい人間関係に恵まれた環境を手に入れることにつながるのではないかと思う。コツコツ貯金も大事だが、マルチステージの時代では年齢による引退と言った概念も古くなる上、結局いつ死ぬか(いつまで生きられるか)なんて分からないのだから、若いうちに本当に投資すべき価値があると思うものに対しては惜しみなく投資してもいいかなとも思った。

  • ライフシフトの後編 読むのに時間がかかってしまった。

    人生が3ステージから、マルチステージへと変化していく時代において、個人が自分の行動指針をどう描くかというのがテーマです。

    頭出しと、まとめを除くと、3つの構成からなっています。

    第1部は、AIとロボットについて論じ、平均寿命と健康に関するトレンド、社会の高齢化の流れについて
    第2部は、「物語」「探索」「関係」を軸に長寿の時代に適応するために、ひとりひとりがとるべき行動
    第3部は、経済と社会の仕組みがどのように大転換を遂げるべきかの指摘

    冒頭では、日本語版への序文と題し、コロナ禍というパンデミックが変革を加速する理由が掲げられています
    ①現状維持の力が弱まり、変革を推進しやすくなっていること
    ②日本は、経済成長を強く必要としていること
    ③パンデミックが、変革を加速させると同時に、変化に適用するための学びの機会になっていること

    気になったことは以下です。

    ・変化が激しい時代に人が可能性を開花させるためには、生涯学習が避けて通れないこと

    ・テクノロジーの驚異的進化は4つの法則からなっている
     ①ムーアの法則 コンピュータの処理能力は18か月間で、2倍のペースで上昇する
     ②ギルダーの法則 周波数帯域幅は、コンピューアの処理能力の3倍のペースで拡大していく
     ③メトカーフの法則 ネットワークの価値は接続しているユーザの数の2乗に比例する
     ④ヴァリアンの法則 活用できる既存のテクノロジーが多彩であればあるほど、それらを組み合わせて有益なものを生み出せる可能性が高まる

    ・国が経済的に発展すると「人口学的遷移」が起きて、出生率と、死亡率の両方が下落し始める
    ・「エンゲルスの休止」:テクノロジーの進歩が生活水準を向上させるまでには数世代の期間を要する

    ・自動化を妨げる4つの要因:それが職を守る
     ①非定型な業務が占める割合が大きい
     ②付加価値の高い業務に移行できる可能性が十分にある
     ③その職の自動化を妨げるような環境がある(安全性確保、人間が最終判断を下す等)
     ④自動化が費用対効果の面で得策でない

    ・企業は人材を生み出すのではなく、労働を消費するようになった
    ・高齢の働き手のほうが、若い働き手よりも生産性が高かった。
    ・若い人が夕方以降に体調のピークが来るのに対して高齢者は午前中にピークがくる場合が多い。
    ・病気の治療よりも、健康の維持に力を入れるべき

    結論は、人生が長くなる半面、人生で多くの移行を経験するようになる結果として、ひとつひとつの行動の期間やステージが短縮化する。そうした変化を前提にすると、次の5つの行動を取ることが重要になる。
    ①先手を打つ、②将来を見据える、③「ありうる自己像」を意識する、④可変性と再帰性を意識する、⑤移行を受け入れる です。

    目次は、以下です。

    はじめに

    第1部 人間の問題
     第1章 私たちの進歩
     第2章 私たちの開花

    第2部 人間の発明
     第3章 物語
     第4章 探索
     第5章 関係

    第3部 人間の社会
     第6章 企業の課題
     第7章 教育機関の課題
     第8章 政府の課題

    おわりに

  • 前作、LIFE SHIFTのインパクトが大きかったせいもあると思うが、2の方は内容的にあまり新しいことがなく、少し物足りない印象。

    大学卒業者が増える一方で技術の発展により、学位中心主義が揺らいできたというのは、20年前に学位を取った時の知識より、最新の技術を知っている人の方が重宝されることを考えれば当然で、思わず納得。
    そして、意欲のある人に学ぶ権利とチャンスを平等に与えることの大切さ、信頼性の高いスキル証明の必要性などについては完全に同意する。

  • v「遊んで学び友達作って稼ぐ」コミュニティの秘密 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
    https://toyokeizai.net/articles/-/476891

    ライフシフト2 LIFE SHIFT2|100年時代の行動戦略
    https://str.toyokeizai.net/-/book/life-shift/

    LIFE SHIFT2(ライフ・シフト2) | 東洋経済STORE
    https://str.toyokeizai.net/books/9784492534434/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      エイジズム(年齢差別)って… : L'art de croire             竹下節子ブログ
      https://spinou.e...
      エイジズム(年齢差別)って… : L'art de croire             竹下節子ブログ
      https://spinou.exblog.jp/32554442/
      2022/05/18
  • テクノロジーが進化し、長寿化が伸展していくなか、「人生の組み立て方」や「思考と行動を変えていく」ことが大切になってそうです。
    今後、増々、人によって生き方が違ってきそうですねー。
    とても考えさせられる内容でした。
    ぜひぜひ読んでみて下さい

  • 話題になったライフシフトの続編。
    高齢化社会になる中、人生70年から100年時代をどう乗り越えていくべきかを提案している。
    いろんな人種、職業パターンを架空のキャラクターに数人おいて、わかりやすく説明している。
    中盤からUBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)や、赤ちゃんから選挙権を与える等、最近他でも取り沙汰されている内容がありこれからの方向性を示唆していると思った。

  • 新年および将来の計画を練るために、お正月に読もうと買っておいた一冊。
    前巻『ライフシフト』では、嫌でも100年生きてしまう中で、キャリアと経済力に不安を覚えた。今回は、レールが敷かれていない将来に一歩踏み出すワクワク感があった。
    生涯に渡って学び続けることはけっして苦痛ではないし、何歳になっても新たなことにチャレンジするのは良いこと。暦年齢は関係が無い。例えば昔の65歳は今の78歳に相当するという。逆に言うと、今の65歳は、一昔前の50台前半に相当するということか。。
    自分には未来の選択肢はまだまだある。鳥の目線から自分の人生を俯瞰して、必要なことを必要な時期に学び、様々な世代の友人を増やして人間関係を構築したい。
    早速、今年の具体的な目標を立てよう。お酒を片手に寝転がってテレビを見ている時間は勿体ない。

  • 激しい変化の時代に未来を継ぐのは、学び続ける者である。新しい情報に接したり、難しい課題に取り組んだりしている時に、探索システムが活性化する。これが刺激を受けるとモチベーションが高まる。これは年齢に関係がないこと、年齢のインフレが起きていること、年齢は生物的・社会的に可変であることを認識すべきである。

  • 生涯学習って大切だなぁ。学校出た時の知識だけでは新しい時代に対応出来ずそのためにも生涯学習は必要。企業も教育機関も政府も協力が必要。

  • 長寿化が進み、これまので雇用体系、リタイアの考え方が大きく変わりつつある。この変わっていく社会に対してどのように生きていくか、考えさせてくれる書籍。
    物価の上昇と同様に年齢にもインフレを当てはめてみると1925年に年金受給開始と定められた65歳は、死亡率では現在の78歳になるらしい。なるほど。暦年齢にとらわれてはいけない。また、『鳥の目型』の視点も大事。上空から下を見下ろし、過去と現在、未来が全て等しく重要にみえるようにする。これによって目先のことばかりに行動を起こすのではなく、長期的に考えることにつながり未来の自分を大切にし、投資を積極的に行うようになるそうだ。自分への投資も長期的な視点に立つとコストも安くなるとのこと(複利の魔法)

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著者プロフィール

アンドリュー・スコット
ロンドン・ビジネス・スクール経済学教授、スタンフォード大学ロンジェビティ(長寿)センター・コンサルティング・スカラー。企業や政府機関の役員、顧問、英国予算責任局のアドバイザリーボードと英国内閣府の栄誉委員会のメンバーも務める。『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』シリーズは70万部を突破する大ベストセラー。


「2022年 『まんがでわかる LIFE SHIFT 2(ライフ・シフト2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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