現場力を鍛える 増補改訂版 「強い現場」をつくる7つの条件

  • 東洋経済新報社 (2024年7月17日発売)
4.13
  • (6)
  • (5)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 111
感想 : 11
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (298ページ) / ISBN・EAN: 9784492534748

作品紹介・あらすじ

◎20年間読まれる必読書
◎36刷&17万部のロングセラーを大幅加筆&全面改訂
◎新章「どうすれば現場力をものにできるのか」を約30ページにわたって新たに描き下ろし

<<強い現場には「成功の方程式」がある>>

【著者からのメッセージ】
新たなビジョンや戦略を打ち出しても、
それが実行されず、結果を出せない企業は山ほどある。

そうした企業は、「経営を考える発想そのもの」を根本的に変える必要がある。

「実行性」を考える際に必要なのは「逆ピラミッド」の発想だ。

ビジョンや戦略自体に「実行性」は担保されていない。
戦略を「正しくやりきる」主役はあくまで現場。
現場こそが「価値を生み出す主役」である。

「価値を生み出すのは現場」という経営の本質は永遠に変わらない。


【増補改訂版に際して】
増補改訂版にあたって、問題は、この本に「何を追加するか」である。
「新しい現場力」については新著『新しい現場力』で詳しく触れているので、その内容とはダブらせたくはない。

そこで、私が考えたのが「現場力の実践」である。
つまり、「どうすれば現場力をものにできるのか」について触れておきたいと思うようになった。

「現場力」という考え方を否定する人は少ない。
「現場力」とは企業競争力の根幹で、最強の模倣困難性のひとつだ。

しかし、それを組織内に広げ、浸透させ、定着させることはきわめて難しい。

経営と現場が一体となり、粘り強く取り組む、つまり「現場力をものにする」ための「実践的方法論」が必要不可欠である。

この増補改訂版がきっかけとなり、「現場力」をものにする企業が増えることを願っている。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本社の組織で、現場から離れて仕事してますが、モヤッと思ってたことを言語化してくれてる本だなと思います。
    問題は強い現場をつくる栄養素。問題があるから人間の知恵が生まれる。というのは、仕事でトラブル報告をネガティブに捉えがちな自分にとって、問題への免疫力を高めて、現場の力を最大限に活かしていきたいと思えるきっかけになりそうです。

  • 現場力が無いので読む

    日頃仕事で口酸っぱく言われている内容なので、納得しながら且つ普段の業務と照らし合わせながら読むことができた。その中でいろんな発想が出たので読んだ甲斐があった

    ビジネスで「見える可」ってよくいうけど、それでみんなに整理された情報が展開されて、何に繋がるかをあまり考えていなかった。実行において、どこに問題があるかが分かるようになりそこを潰しこむことで実行完了までのスピードが早まることに繋がる。見える可が目的になってはいけない

    あとは否定する力をもっとつけることができたらと思う。一生懸命やっても人は間違いを犯すという性弱説に立つと、気を遣うことなく否定できるか

  • 現場の大切さを改めて考えました。たまに読み返したいビジネス本の秀作だと思います。

  • 【なぜ読むか】
    友人に勧められた。今年は良書を読みたいと思っており、読んでアウトプットする意味でも友人が読んでいれば、彼とディスカッションできると考えたから。

    【読む前までの現場力】
    生産現場をなんとなくイメージしていた。メーカー出身ということから現場の改善のことが主に書かれているのかと思っていた。現場力とは、改善が継続的にできる職場で、その鍛え方としてトヨタの例などが紹介されるのかな、と思っていた。

    【読んだ後の現場力】
    現場力=組織力。
    強い現場=日常業務を日々改善マインドで業務効率化し、お客様への価値提供(価値創出)を考えるリーダーが育っており、そのリーダーを中心に企業風土が末端社員まで伝わり、皆が当事者意識をもって会社への貢献を考えることができる現場。と理解した。

    【所感】
    300ページ弱で非常に読みやすい文体で書かれていた。私の年次だと経営層というよりは現場リーダー・または現場のイチ作業者という立場になる。この本の想定読者層は経営層やコンサルなどの職種についている人かと思うが、現場の社員が読んでも参考になる、視座を高く持つことができるようになる本だと思った。

    現在の業務でも「課題」は確かに存在している。結局そこに向き合わないといけない。でも、そういう課題に一個一個向き合って改善し続けた経験でしか、現場力の高い人は成長しない。特効薬はない。この本でもそれは述べられていた。

    今ある自分の目の前の仕事をきちんと向き合って頑張ろうと思えた。
    ------------------------------------------------
    私が明日からできる現場力への貢献は
    ・現在の環境から、業務のやり方が今も変わらず正しいのか考え、場合によっては否定し、どう変えるべきなのかを考えること
    ・自分の仕事だけでなく、自分の仕事の前工程・後工程についても理解し、業務連鎖で価値を生んでいる、と改めて理解すること
    ・自分がやったことを、評価すること。振り返って評価しておくこと
    なのかなと思った。(ほかにもあったら追加したい)
    ------------------------------------------------
    【疑問点・私なりの批評】
    ・戦略は現場から考えることが実行につながる。は腹落ちできる。戦略は実行することが大切で、実行されなくては意味ないから。ただ「戦略の本質は自分たちの得意技を徹底的に磨き上げることだ」という部分については、「失敗の本質」で述べられていた環境変化に対応できず、過剰学習により組織としての適応力を失ってしまったために失敗した日本軍」と同じ過ちを冒すことになりそうだと感じた。

    ・明日葉の事例で従業員満足を高めることが大切と書かれているくだりがあった。ここについて「自己の成長実感+心理的安全性が得られ、ワークライフバランスが取れるように心がけている」という言葉があったが、現在の時代では業界別に給与が異なり、簡単に比較ができてしまうため、モチベーションを下げている面があるのでは?と感じた。

  • 世間一般によく言われているトヨタの話などを下に現場改善がどうやったらできるか論じられている。最後の5章で著者独自の具体的な詳細事例の記載があるが、ページ数は少なく内容は濃くはない。自分個人としては、システムの運用の現場で働くものとして、十分に、現場改善の大事さと、やる気を触発してくれる内容で一読してよかったです。前工程や後工程をみて、ビジネスプロセス全体を見ることや、キチンとKPIというメジャーで見える化することが、業務改善に重要だと再認識しました。


  • 20年間読まれる必読書の理由がよく分かりました
    実に分かりやすく、出来るかどうかは別として、実践すべきことを滔々と語っており、行動には移しやすそうな事柄が多いですね。

    今回は、加えて、改訂版として、「どうすれば現場力をものにできるのか」を新たに描き下ろし

    ビジョンや戦略自体に「実行性」は担保されておらず、戦略を「正しくやりきる」主役は、あくまで現場であり、現場こそが「価値を生み出す主役」

    愚直に大小問わず改善を繰り返すことで、現場は良くなる、一見、この簡単なことが続けられない企業が多く、従業員も同じ…

    「現場力」は企業競争力の根幹で、最強の模倣困難性のひとつ、経営と現場が一体となり、粘り強く取り組むことで…

  • 配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
    https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10280519

  • 現場が大事なのは分かった。
    現場の理想的なあるべき姿が書かれているが、実現するのは難しそう。

  • 経営の実行力は現場に内包
    ありふれた陳腐なことが経営では重要
    現場学
    陰をつくり出す実体に目を
    経営品質=競争戦略・オペレーション・リーダーシップ
    強い企業ー身の丈にあった合理的な競争戦略の選択
    日常性の中に埋没しない緩まない現場→競争力に直結
    業務連鎖ー現場力の鍵
    原魔力のものさし=品質・スピード・コスト×持続性
    無知・無視・無関心→タコツボ化
    汗をかく→知恵を出す現場
    実効性=適社性×納得性
    7条件:企業哲学・現場力 脱・事なかれ主義 主権在現 自律的サイクル 見える仕組み オルガナイズ・スモール 継続する力

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

遠藤 功(エンドウ イサオ)
株式会社シナ・コーポレーション代表取締役
早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。2020年6月末にローランド・ベルガー会長を退任。同年7月より「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
株式会社良品計画社外取締役。SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。株式会社ドリーム・アーツ社外取締役。株式会社マザーハウス社外取締役。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『現場論』『生きている会社 死んでいる会社』(いずれも東洋経済新報社)『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)『ガリガリ君の秘密』(日経ビジネス人文庫)など、ベストセラー書籍多数。

「2022年 『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠藤功の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×