観想力 空気はなぜ透明か

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492555675

作品紹介・あらすじ

物事をいかに観るか、そのポイントが「視点」、高さが「視座」、見透し方が「切り口」だ。これらを物事を正しく理解し見透す力として『観想力』と名付けよう。大きく広く物事を見て、本質を見抜き、発想を大きくジャンプさせる。そこにしかおそらく、次の時代への突破、ブレークスルーはない。自由で正しい視点・視座・切り口を持つために、貴方の中の隠れた常識、思考の檻を破壊する。そこでの最初の問いが、「空気はなぜ透明か」だ。

感想・レビュー・書評

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  • 思考力を高めるため、「イノベイティブ・ストラテジー」の三谷講師の本を手に取って見た。
    エッジの効いた思考法に脱帽。

    ・一般には、「問題解決能力」よりも、「問題発見能力」の方が磨きにくい。
    →ピラミッドストラクチャーや仮説だけでは大きく飛べない。それは自分の思考能力・発想力以上には高くジャンプできないからだ。そのためには、「視点・切り口・視座」を変える。

    ・正しい考えをするには、
    →①徹底的にシンプルな論理性、②知識の拡大(本を読み、多くの企業本、街を眺め、TVを見る)、③逆張りのすすめ(一般大衆と逆行した行動をとる)

    ・全く分からなければ真面目にも聞こえるが、分かった気になれば思考はそこで停止。
    →GoodはGreatの敵と似ている。「わかりました」といった瞬間、それ以上は考えなくなる。「So What?」「Why?」を繰り返す。

    ・ヒトは見たいものをみて、聞きたいことを聞く。
    Ex.「衝突の様子はどうでしたか?」と「激突の様子はどうでしたか?」では、後者の方がひどい事故だったように目撃者は語る。
    Ex.成功要素は何か?と問われると、失敗要素も成功要因と考えることがある。。。

    ・第一印象を引きずる、初期仮説に固執する、最初に決めたことを変えない、自分の判断力に猛進する、これらは全てこの「係留と調整のヒュースティック・バイアス」と言える。
    →思考の粘着性に気づくこと。それを知った上で、別の意見のが良いと認められたなら、しっかりとあきらめること。

  • 問題に対して点ではなく面で見ているか?視座を高くしているか?など、考え方や捉え方を示している本です。

  • 何故読みたいと思ったのか忘れたが、おそらくどこかの本の中でおススメされてたはず。
    サブタイトルのキャッチーさに惹かれるが、この話は本書の序盤2%くらいで終わる。
    全体としてはいわゆる戦略コンサルの本って感じだけど、具体例が読ませるのでシンプルに読み物として面白かった。

  • ボリュームがあり、少し難しい。消化しきれない。
    物事を考える上で視点、視座、切り口の3つが重要であると言っている。

  • 著名な三谷氏の本。視座を高め、思考力を高めるべく読書。

    メモ
    ・物事をいかに観るか、そのポイントが視点、高さが視座、見透し方が切り口。物事を正しく理解し見透す力を観想力
    ・2×2マトリックス。事業特性上、最も重要な戦略要素を最大二つだけに絞込み、その大小強弱によって事業や顧客を分類すること
    ・操作心理学 話を聞いてもらって理解してもらったと感じたときに自供を行うパターンが多い。難しいインタビューの場合、ファクトで攻める以上に相手を理解し共感を示すアプローチが一番有効だったりする。
    ・常識破壊へのアプローチ。
      論理詰めと正面からの問いたて(そもそも本当?)
      パターン 正面突破型、ハイエンド型、市場創造型、市場統合型、少市場独占型
    ・正しい視点を持つ
      市場の成功の裏には市場の定義と成功の定義に関する議論あり。
      視点は始点。
    ・高い視座から眺める
      勝負の土俵を己の有利なように変えること
      

  • think differentするのに必要。仕事で応用したい。

    1、視点
    2、視座
    3、切り口

    <その他>
    ・常識、先入観、思い込みに気づけ。
    ・定義づけろ
     強い、弱い、成功、勝ち、負け、市場、、、
    ・人に統計的直感はない

    ・ヒューリスティックバイアス
     経験に基づいた効率的な判断=自分の仮説を信じやすい、

    ◼︎市場
    ・キャノン、IBM、ゼロックスの事例
    ・シマノ事例
     ハイエンド、市場創造型
    ・市場統合型

    ・シェア60%は、高い?低い?
    ・相対シェア(トップとの差)

    ◼︎視座
    ・MSオフィス 全体規模事業化
    ・トヨタ、ウォルマートの事例
    ・ジャンプの事例
    ・伊右衛門の事例
    ・アットコスメ
    ⇨レゴブロックを組み立てることを意識する
     答えに意欲さや能力は求めない

    ◼︎切り口
    ・成果の目標をまず決める
    ・それに基づき切り口の検討(リスクリターン、分類)
    ・シンプルにすること取捨選択
    ⇨まず田を書く


  • ◯コンサルタントの頭の中が覗ける本。10年前の本ではあるが、考え方は十分通用するだろう。

  • 物事を正しく理解し見透す力。
    Think!で連載
    C3034

  • とても思いが詰まった良い本だと思いました

  • 色々と企業の裏話がまとまっていて面白い。
    ただし、これらを自分で考えることで慮るようになるためには?
    それらに対する著者三谷氏の見解が面白い。

    常識を打ち破れ。
    普段から異質なものと多く触れ合うことが大切。

    逆張りを、せよ。
    物事を多面的に(天邪鬼的に)に見る癖をつけることが、大切。

    マトリクス思考はおすすめ
    成果の指標(目的とその定量的成功基準)をきめて、それらを左右する最も重要な要因を選んでかんがえること。

    思考を深めるためには、人に話す。書いてみる。
    大幅な単純化と表現の明確性

    1度に聞くキャパシティーは60-90秒
    一つのことを興味づけ→前提説明→事象説明→本質説明するのに時間内に終えよ。

    より簡単に。より単純に。より本質的に。より面白く。

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著者プロフィール

金沢工業大学大学院 教授
1964年生まれ。87年東京大学理学部卒業。92年INSEAD卒業。経営学修士。87年ボストンコンサルティンググループ入社。96年アクセンチュア株式会社入社。アクセンチュア 戦略グループ エグゼクティブ・パートナーを経て現職。

「2023年 『マンガ ビジネスモデル全史〔新装合本版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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