地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492555989

作品紹介・あらすじ

地頭力の本質は、「結論から」「全体から」「単純に」考える三つの思考力である。この三つの思考力は訓練によって鍛えることができるものであり、地頭力を鍛えるための強力なツールとなるのが「フェルミ推定」である。

感想・レビュー・書評

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  • 内容紹介
    企業、特にコンサルティング会社の採用現場などでは、単に頭がいい人ではなく、「地
    頭のいい人」が求められている。
    インターネット情報への過度の依存が思考停止の危機を招き、検索ツールの発達による
    「コピペ(コピー&ペースト)族」が増殖しているいま、「考える」ことの重要性がかつ
    てないほどに高まっているからだ。これから本当に重要になってくるのはインターネット
    やPCでは代替が不可能な、膨大な情報を選別して付加価値をつけていくという、本当の
    意味での創造的な「考える力」である。本書ではこの基本的な「考える力」のベースとな
    る知的能力を「地頭力(じあたまりょく)」と定義している。

    では、地頭力とは何か。地頭力の本質は、「結論から」「全体から」「単純に」考える
    3つの思考力である。すなわち「結論から」考える仮説思考力、「全体から」考えるフレ
    ームワーク思考力、「単純に」考える抽象化思考力だ。
    この3つの思考力は鍛えることができるものであり、地頭力を鍛える強力なツールとな
    るのが「フェルミ推定」である。「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」。こうした荒
    唐無稽とも思える問いへの解答を導き出す考え方のプロセスを問うのが、「フェルミ推
    定」だ。「フェルミ推定」と呼ばれるのは、「原子力の父」として知られ、ノーベル物理
    学賞受賞者でもある、エンリコ・フェルミ(1901~1954)に由来する。

    本書では、「日本全国に電柱は何本あるか?」といった例題やその解答例から「フェル
    ミ推定」のプロセスを紹介しつつ、「好奇心」「論理的思考力」「直感力」という地頭力
    のベースとそれらのベースの上に重なる仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考
    力の3つの構成要素とその鍛え方を解説している。

    本書は、季刊『Think!』2007年春号に掲載されて大きな反響を呼んだ「フェルミ推定で鍛える地頭力」をもとに全面的に書き下ろしたものである。本書が対象とする
    のは、「問題解決」を必要とする業務に携わるビジネスパーソンはもちろんのこと、「考
    える力」を向上させたいと考える学生なども含めたすべての職業の人である。フェルミ推
    定による地頭力トレーニングの世界を経験し、「地頭力」という武器を持ってインターネ
    ットの情報の大海をうまく乗り越え、読者なりの「新大陸」を発見してほしいというのが、
    著者から読者の皆さんへのメッセージだ。


    人は考える葦である。
    かの有名な方がおっしゃった名言ですが、考えることが出来るということはすばらしいことですよね。
    情報はネットという世界を通じればすぐに手に入りますが、それをどのように生かしていくのか?
    という風な考えをすることは生きていく上で大事なところが多々あるでしょうね。
    僕も癖をつけないと。。。

  •  経営企画に必要なのはこういう能力だから一読するように、と上司から仰せ付かって読んだ本。
    ■著者の主張
     知識がインターネットから簡単かつ迅速に手に入るようになった今、ビジネスマンに必要なのは地頭力。地頭力とは仮説思考力(結論から考える)、フレームワーク思考力(全体から考える)、抽象化思考力(単純に考える)の3つ。これら3つを支えるのが論理的思考力(サイエンス)と、直感力(アート)。さらにこの2つを支えるのが問題解決(why)型の知的好奇心(≠知識(what)型)。
    ■仮説思考
    プロセス: 仮説を立てる⇔検証/仮説の修正 ※繰り返し
    ポイント: 検証で精度を高める(当初仮説から軌道修正も必要)、デッドラインから逆算してそれなりの成果物を仕上げる(タイムボックス)、少ない情報でも割り切る
    ■フレームワーク思考
    プロセス: 全体俯瞰⇒切り口選択⇒分類(足し算)⇒因数分解(掛け算)⇒全体再俯瞰、ボトルネックの発見
    ポイント: 分類する箱から先に考える(≠項目抽出後に分類)
    ■抽象化思考
    プロセス: 抽象化⇒解法(アナロジー)の適用⇒再具現化
    ポイント: 対象の最大の特徴(=本質)で単純化(=モデル化)、枝葉は切り捨てる、アナロジーは、たとえ話で言い換える
    ■地頭力の鍛え方
    フェルミ推定(※数字にも強くなる)、日常の中で問題意識を持つ

     著者が参考にした文献には、以前に読んだ内田さんの「仮説思考」や外山さんの「思考の整理学」などが。「コンサルに必要な思考法ってこんなもの」ってのを端的にまとめてあるように思う。詳細は参考文献に書いてあるものを読んでいくと良さそう。入門書、あるいはある程度読書や実務を重ねた上での頭の整理に使えそう。
     採用選考で使われることの多いフェルミ推定。某社の人事から、採用選考時のフェルミ推定のポイントと採用後の実務のパフォーマンスとの間に相関関係はなかったのでやめたと聞いた。たぶん何故フェルミ推定がトレーニングになるかということを理解して取り組まないと効果は無いということかな、と思う。

  • 自頭的多脳人:地頭力で考えて対人慣性力と組み合わせて力を発揮する
    →夏目漱石「知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角人の世は住みにくい」

    地頭力:知的好奇心、論理思考力(右脳)、直感力(左脳)がベース

    知的好奇心
    ①why型
    「疑う心」
    ②what型
    ときに有害、雑学博士みたいな

    「結論から」:仮設思考力
    →①どんなに少ない情報からでも仮設を構築する姿勢②前提条件を設定して先に進む力③時間を決めてとにかく結論を出す力

    「全体から」:フレームワーク思考力
    →①全体→部分の視点移動②切断の切口選択③分類④因数分解⑤ボトルネック思考
     ベクトルの逆転:できることじゃなくて「やるべきこと」
    ・思考の癖を取り払うもの
     MECEで行う

    「単純に」:抽象化思考力
    →①モデル化②枝葉の切り捨て③アナロジー
     一を聞いて十を知ること
     人は自分を特殊だと思い込みがち→絶対何かと共通することがある

    思考回路を変える→行動パターンも変わる

    コミュニケーション
    ☓何を伝えたか ○相手に何が伝わったか

    仮設を進化させていく→最初の仮設を正解だと思いこんではいけない

    KJ法(ポストイットとかでとりあえずアイデア出して分類したあとに課題を見つける方法)→ボトムアップ的アプローチ、完全に斬新な視点でのアイデアは抽出しにくい

    フェス未推定のジレンマ:情報量が多いと本質が見えなくなる
    →要するにそれはなんなのか、端的に説明できるか?

    アインシュタイン「発明は、最終的結果が論理的な構造と結びついていても、論理的な思考の結果ではない」

  • 全体から考えるフレームワーク思考力が足りないことがわかった。はじめに全体像を捉えた後で部分像へズームインの視点移動で考えられるようになるべき。
    地頭力のベースとなる3つの力は、仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力である。

    「仮説思考力」
    ・仮説思考力が必要な理由は、限られた時間の中で最善の結論を効率的に出すためである。
    ・結論から考えることで、できることではなく、やるべきことが見えてくる
    ・仮説思考のポイント ①前提条件を決めて前に進むこと。裏を返せば、課題の線引きを行い、課題を定義することになる。情報が足りなくても立ち止まらない。指示待ち族にならない。②どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢。いくら情報があっても足りないと思ってしまう。情報の洪水に溺れないようにするため。また、仮説を立てて目標感を高く持っていると、情報に対する感度が上がってくる。③時間を決めてとにかく結論を出す力。完璧ではなく、最善を目指す

    「フレームワーク思考力」
    目的は思考のクセを取り払って、①コミュニケーションを効率的に進める②ゼロベースで斬新な発想を生み出すこと。
    個人個人の相対座標と、共通の絶対座標を意識する必要がある。
    フレームワーク思考力は、大きく全体俯瞰力と分解力に分けられる。

    「抽象化思考力」
    抽象化思考力によって応用力を飛躍的に向上させることができる。
    基本プロセスは、①抽象化②解法の適用③再具体化
    必要なポイントは、①モデル化②そのための枝葉の切り捨て③アナロジーの考え方

    ・報告書は目次から作ってみる。全体俯瞰力が鍛えられる。
    ・コミュニケーションで1番重要なことは、自分が何を伝えたかではなく、相手に何が伝わったかである。

  • 考え方について。
    フェルミ推定のパートが蛇足に思えた。

  • 知識を得るための読書をやめよう。


    地頭力、ひいてはビジネス思考力を養うのに、フェルミ推定が適しているという。
    手持ちの情報と仮定を用いて、粗くもゴールまでたどり着く。ゴールまでの道のりを単純明快に、素早く示すことが重要。わからないから進めないではなく、わからないなら仮定を置いて進める。
    「できること(十分思考)」からやるのではなく、「やるべきこと(必要思考)」から考える。
    ビジネスは答えのない問題ばかり、常に情報は不足している状況下で答えを出す必要がある。

    ーアクションー
    ・ゴールまでの道のりである目次を作ってから仕事にとりかかる
    ・報告書はメインメッセージ→根拠の順番で仮置きして、あとは検証作業を進める

    ー例題ー
    ・シカゴにピアノ調律師は何人いるか?
    ・世界中で1日に食べられるピザは何枚か?
    ・琵琶湖の水は何滴あるか?

    ・日本全国にゴルフボールはいくつあるか?
    ・東京都内に駐車禁止の道路標識はいくつあるか?
    ・日本全国に郵便ポストは何本あるか?
    ・世界の1日の携帯通話時間の合計は延べ何時間か?
    ・国会図書館の蔵書数は何冊か?
    ・・・

  • 羊頭狗肉
    フェルミ推定の話は導入程度
    あとは、視点の転換とか、よくある話

  • なるほど!仮説思考!この考え方が大事だったんだよ。きっと、提案資料作成時のお助け図書。様々な問題解決に応用できそう。この考え、、、発想の転換?!、、、は慣れるまで時間かかるかな。。
    でもぜひ、身につけたい考え方です。


    - 本書より気になった箇所を抜粋 -

    ○はじめからでなく終わりから考える
    ・プロジェクト終了時点のイメージは?
    ・自分が棺おけに入るときにイメージは?

    ○売れないセールスマン
    × まず報告したい議題(アジェンダ)を説明をし
    × それから個々の説明に入る
    → 優先すべきは、
    ○ この報告が相手にとってどういう意味があり
    ○ 相手にどうしてほしいか
    つまり、『目的を確認すること』


    ○フレームワークのタイプ
    ・対立概念型:賛成・反対/質・量/帰納・演ざい
    ・数直線型:高中低/以上・以下/短期中期長期
    ・順序型:バリューチェーン/PlanDoSee/起承転結
    ・単純分類型:都道府県/生産分類/生物学分類
    ・異視点型:3C/QCD/心技体



    ○人生設計を自分の葬式から考える
    『7つの習慣』
    http://tinyurl.com/yedktfk


    ○限られた時間で答えを出す「タイムボックス」
    ・カンペキ主義を捨てる

  • 外資系コンサルの採用試験でお馴染みのフェルミ推定とは、「地頭」とは何なのか、以前から抱えていた疑問を解消したく本書を手に取りました。

    国語辞典によると「地頭がいい」とは、論理的思考能力とコミュニケーション能力に優れていることのようです(まだまだ説明として不十分だと思いますが)。本書ではインターネットを始め、世の中に氾濫する膨大な情報を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で能動的に考え抜くことができる力と定義し、具体的には抽象化思考力(単純に考える)、フレームワーク思考力(全体から考える)、仮説思考力(結論から考える)の3つの思考力から成り立っていると述べています。

    これはIQのような先天的なものではなく考え方の癖であり、誰でも努力によって向上させることが可能、その最適なトレーニング方法としてフェルミ推定を紹介しています。

    タイトルから受けたイメージに捉われてしまい、目前のトラブルの解決方法という視点で読み進めてしまいましたが、徐々に頭の中が整理されてくると、また別の角度から考えることができるようになりました。

    例えば問題の対象を、資格やビジネススキル、これから身につけたいこと(趣味でも良いと思います)を取得したい自分(問題あり)と、取得した自分(問題解決)に置き換えて、3つの思考力で考えると、習得(成功)するために最も効率的で確実な方法を見つけることができるのです。

    最後までとても分かりやすい内容でした。今後も何度か読み返したいと思います。

  • 地頭力=結論、全体、簡潔に考えるといった3点から構成される。(ベースは論理、直感、好奇心)
    1点目は結論=仮説思考であり、そのポイントは少ない情報から限られた時間で結論を出すといったもの。
    2点目は全体=フレームワーク思考で、そのポイントはまず大きく物事を掴んで具体化(分類と因数分解)した上でボトルネックを見つけるといったもの。
    3点目は簡潔=抽象化思考で、事象の特徴を抽出し一般化して取扱を容易にした上で、それに対する解決策を捉え、具体化するといったもの。
    いずれも概念としては理解できるが、日常生活にどう組み込むについてはかなり訓練が必要だと考えた、何度も行動していきたい。

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著者プロフィール

細谷 功(ホソヤ イサオ)
ビジネスコンサルタント
ビジネスコンサルタント。(株)クニエ コンサルティングフェロー。
東芝を経て、アーンスト&ヤング、キャップジェミニ等の米仏日系コンサルティング会社にて業務改革等のコンサルティングに従事。近年は問題解決や思考力に関する講演やセミナーを企業や各種団体、大学等に対して国内外で実施。主な著書に『地頭力を鍛える』『アナロジー思考』『問題解決のジレンマ』(東洋経済新報社)、『具体と抽象』(dZERO)、『アリさんとキリギリス』(さくら舎)等がある。

「2017年 『まんがでわかる 地頭力を鍛える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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