地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492555989

作品紹介・あらすじ

地頭力の本質は、「結論から」「全体から」「単純に」考える三つの思考力である。この三つの思考力は訓練によって鍛えることができるものであり、地頭力を鍛えるための強力なツールとなるのが「フェルミ推定」である。

感想・レビュー・書評

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  • 内容紹介
    企業、特にコンサルティング会社の採用現場などでは、単に頭がいい人ではなく、「地
    頭のいい人」が求められている。
    インターネット情報への過度の依存が思考停止の危機を招き、検索ツールの発達による
    「コピペ(コピー&ペースト)族」が増殖しているいま、「考える」ことの重要性がかつ
    てないほどに高まっているからだ。これから本当に重要になってくるのはインターネット
    やPCでは代替が不可能な、膨大な情報を選別して付加価値をつけていくという、本当の
    意味での創造的な「考える力」である。本書ではこの基本的な「考える力」のベースとな
    る知的能力を「地頭力(じあたまりょく)」と定義している。

    では、地頭力とは何か。地頭力の本質は、「結論から」「全体から」「単純に」考える
    3つの思考力である。すなわち「結論から」考える仮説思考力、「全体から」考えるフレ
    ームワーク思考力、「単純に」考える抽象化思考力だ。
    この3つの思考力は鍛えることができるものであり、地頭力を鍛える強力なツールとな
    るのが「フェルミ推定」である。「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」。こうした荒
    唐無稽とも思える問いへの解答を導き出す考え方のプロセスを問うのが、「フェルミ推
    定」だ。「フェルミ推定」と呼ばれるのは、「原子力の父」として知られ、ノーベル物理
    学賞受賞者でもある、エンリコ・フェルミ(1901~1954)に由来する。

    本書では、「日本全国に電柱は何本あるか?」といった例題やその解答例から「フェル
    ミ推定」のプロセスを紹介しつつ、「好奇心」「論理的思考力」「直感力」という地頭力
    のベースとそれらのベースの上に重なる仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考
    力の3つの構成要素とその鍛え方を解説している。

    本書は、季刊『Think!』2007年春号に掲載されて大きな反響を呼んだ「フェルミ推定で鍛える地頭力」をもとに全面的に書き下ろしたものである。本書が対象とする
    のは、「問題解決」を必要とする業務に携わるビジネスパーソンはもちろんのこと、「考
    える力」を向上させたいと考える学生なども含めたすべての職業の人である。フェルミ推
    定による地頭力トレーニングの世界を経験し、「地頭力」という武器を持ってインターネ
    ットの情報の大海をうまく乗り越え、読者なりの「新大陸」を発見してほしいというのが、
    著者から読者の皆さんへのメッセージだ。


    人は考える葦である。
    かの有名な方がおっしゃった名言ですが、考えることが出来るということはすばらしいことですよね。
    情報はネットという世界を通じればすぐに手に入りますが、それをどのように生かしていくのか?
    という風な考えをすることは生きていく上で大事なところが多々あるでしょうね。
    僕も癖をつけないと。。。

  •  経営企画に必要なのはこういう能力だから一読するように、と上司から仰せ付かって読んだ本。
    ■著者の主張
     知識がインターネットから簡単かつ迅速に手に入るようになった今、ビジネスマンに必要なのは地頭力。地頭力とは仮説思考力(結論から考える)、フレームワーク思考力(全体から考える)、抽象化思考力(単純に考える)の3つ。これら3つを支えるのが論理的思考力(サイエンス)と、直感力(アート)。さらにこの2つを支えるのが問題解決(why)型の知的好奇心(≠知識(what)型)。
    ■仮説思考
    プロセス: 仮説を立てる⇔検証/仮説の修正 ※繰り返し
    ポイント: 検証で精度を高める(当初仮説から軌道修正も必要)、デッドラインから逆算してそれなりの成果物を仕上げる(タイムボックス)、少ない情報でも割り切る
    ■フレームワーク思考
    プロセス: 全体俯瞰⇒切り口選択⇒分類(足し算)⇒因数分解(掛け算)⇒全体再俯瞰、ボトルネックの発見
    ポイント: 分類する箱から先に考える(≠項目抽出後に分類)
    ■抽象化思考
    プロセス: 抽象化⇒解法(アナロジー)の適用⇒再具現化
    ポイント: 対象の最大の特徴(=本質)で単純化(=モデル化)、枝葉は切り捨てる、アナロジーは、たとえ話で言い換える
    ■地頭力の鍛え方
    フェルミ推定(※数字にも強くなる)、日常の中で問題意識を持つ

     著者が参考にした文献には、以前に読んだ内田さんの「仮説思考」や外山さんの「思考の整理学」などが。「コンサルに必要な思考法ってこんなもの」ってのを端的にまとめてあるように思う。詳細は参考文献に書いてあるものを読んでいくと良さそう。入門書、あるいはある程度読書や実務を重ねた上での頭の整理に使えそう。
     採用選考で使われることの多いフェルミ推定。某社の人事から、採用選考時のフェルミ推定のポイントと採用後の実務のパフォーマンスとの間に相関関係はなかったのでやめたと聞いた。たぶん何故フェルミ推定がトレーニングになるかということを理解して取り組まないと効果は無いということかな、と思う。

  • 自頭的多脳人:地頭力で考えて対人慣性力と組み合わせて力を発揮する
    →夏目漱石「知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角人の世は住みにくい」

    地頭力:知的好奇心、論理思考力(右脳)、直感力(左脳)がベース

    知的好奇心
    ①why型
    「疑う心」
    ②what型
    ときに有害、雑学博士みたいな

    「結論から」:仮設思考力
    →①どんなに少ない情報からでも仮設を構築する姿勢②前提条件を設定して先に進む力③時間を決めてとにかく結論を出す力

    「全体から」:フレームワーク思考力
    →①全体→部分の視点移動②切断の切口選択③分類④因数分解⑤ボトルネック思考
     ベクトルの逆転:できることじゃなくて「やるべきこと」
    ・思考の癖を取り払うもの
     MECEで行う

    「単純に」:抽象化思考力
    →①モデル化②枝葉の切り捨て③アナロジー
     一を聞いて十を知ること
     人は自分を特殊だと思い込みがち→絶対何かと共通することがある

    思考回路を変える→行動パターンも変わる

    コミュニケーション
    ☓何を伝えたか ○相手に何が伝わったか

    仮設を進化させていく→最初の仮設を正解だと思いこんではいけない

    KJ法(ポストイットとかでとりあえずアイデア出して分類したあとに課題を見つける方法)→ボトムアップ的アプローチ、完全に斬新な視点でのアイデアは抽出しにくい

    フェス未推定のジレンマ:情報量が多いと本質が見えなくなる
    →要するにそれはなんなのか、端的に説明できるか?

    アインシュタイン「発明は、最終的結果が論理的な構造と結びついていても、論理的な思考の結果ではない」

  • タピオカ屋さんの年間売上高ってどれくらいなんでしょうね。。。 今度フェルミ推定してみよう。


  • ◾︎ 100字要約
    地頭力とは「離れて考える」という事である。好奇心から生まれる疑問を論理と直観で考える。そのために仮説やフレームワーク、抽象化思考が必要となる。知識偏重でなく、対人感性力と地頭力が必要な時代である。

    ーー メモ ーー
    情報量という観点からは専門家と素人の差が殆どなくなってきている。

    「コピペ族」の増幅に伴う人々の思考停止の危機

    インターネット情報への過度の依存の危機
    * 精度に疑いが残る
    * 陳腐化が激しい
    * 思考停止を招く可能性がある

    基本的な考える力のベースとなる知的能力を『地頭力』と定義した。

    「一億総白痴化」: テレビの普及に対して警鐘を鳴らした。

    具体的な訓練のツールとしてフェルミ推定を導入。地頭型多能人「バーサタイリスト」

    インターネットによる思考停止の危機を食い止める。

    頭の良さは、下記の3種類
    * X: 地頭がいい: 考える力
    * Y: 機転が効く: 対人感性力
    * Z: 物知り: 知識、記憶力

    インターネット世界の「ロングテール」現象

    旧来の会社経験で養われた「YZ平面」
    受験勉強で試される「XZ平面」
    知の触媒機能に必要な「XY平面」

    インターネット等で収集した情報、知識をこのXY平面の力で増幅させて新たな知を創造して付加価値を創出していくというのが理想的なサイクル。

    「結論から」「全体から」「単純に」考えるという三層構造

    ◾︎ 3つの思考力
    * 仮説思考力
    * フレームワーク思考力
    * 抽象化思考力
    ◾︎ ベース
    論理思考力(守り)、直観力(攻め)
    知的好奇心(原動力)

    人材育成のアプローチ
    * コンパス(個別の行動)
    * 磁石(思考回路)

    あらゆる思考の基本・土台となる考え方

    野球でいう地肩に似ている。
    ーー
    基礎な気がする、投げる動作が基本。
    Google社はフェルミ推定を入社試験から10年程経て、不採用になっている。
    ーー

    考える習慣をつける。

    バーサタイリスト(何でも屋)とは、適応力があってどんな分野でも実績を上げることができる人のこと。

    スペシャリスト、ゼネラリストらT字型人間は全て「Z軸」の特性のことを語っている。

    必要なスキルセットは知識の幅と深さではなく、「軸の転換」が重要になってきた。

    シカゴにピアノ調律師は何人いるか?
    概略計算能力(身体での空間認識能力)

    フェルミ推定とは、つかみどころのない物理量を短時間で概算すること。

    * 質問の内容が明快かつ身近なもの
    * 正解がない
    * 問題解決の縮図である

    Q 日本全国に電柱は何本あるか?
    ーー 個人メモ ーー
    人口1.3億人で1世帯4名ほど、都心はマンション中心であるため、密度は一般的な都市と一律で計算。大体3-4人に1つくらい。人口よりは多くないはず。有効数字2桁

    1.3×10^8÷4=3.25×10^7≒3.3×10^7(本)

    区分求積法の考え方も使えそう。
    基本は微分dxdy。単位面積の密度を計算して、市街地か否か(東京23区、横浜、大阪、名古屋、博多、仙台、さいたま、札幌…)を考慮して日本国土に積分。
    ーーここまでーー

    基本プロセス
    * アプローチ設定
    * モデル分解
    * 計算実行
    * 現実性検証

    日本の総面積は約38万㎢。
    (200km×1900kmの長方形でモデル化)
    合計本数は約3300万本。

    仮説思考を鍛える
    1. 仮説を構築する姿勢
    2. 前提条件を設定して先に進む力
    3. 時間を決めてとにかく結論を出す力

    フレームワーク思考力
    * 全体俯瞰
    * 「切り口」の選択
    * 分類
    * 因数分解
    * ボトルネックの発見

    抽象化思考力
    * 具体的事象→抽象化
    * 課題の本質→解放の適用
    * 本質的解決策→具体化

    結論から、全体から考えている人というのは、必ずはじめに目次を作るという行動パターンを持っている。

    情報収集の前に仮説を立てる癖をつける
    仮説に従った情報収集や、それによる仮説の修正、最終結論に至るまでの道筋を習得すべき。

    セクショナリズム?
    仮説思考とは「逆算する」こと
    ー自分からではなく、相手から考える。

    「自分が何を伝えたか」でなくて「相手に何が伝わったか」である。

    コミュニケーションにおける最大の問題は、それが達成されたという幻想である。
    バーナード・ショー

    この報告が相手にとってどういう意味があり、相手にどうしてほしいか。
    (目的の確認)

    人生設計を「自分の葬式」から考える

    どんな仮説を立てて、何のために情報収集をしようとしているのかを考える。→感度が上がってくる。

    限られた時間で答えを出す「タイムボックス」

    はじめの仮説にこだわらずに最新情報に基づいてフレキシブルに仮説を進化させる。

    フレームワーク思考力
    * 全体俯瞰力
    * 分解力

    フレームオブリファレンス
    個人ごとの「思考の座標系」
    相対座標と絶対座標

    精神的な座標系の違いといったものも同様にコミュニケーションの障害となる。

    言葉の定義の違い: マーケティング、開発

    個人の相対座標とは「暗黙の思い込み」
    絶対座標: 万人が理解できる共通の座標系

    図解すると、相手と同じ座標軸で話すことを意識しているということ。
    「同じ地図を見ながら」会話している

    ホワイトボードで座標系を合わせる。
    プロとは「その道の絶対座標」を持つ人のこと。音楽の絶対音感。
    ーー
    絶対音感があるから、プロというのはおかしいからおそらく十分条件。過程が抜け落ちている。誰でも知ってる簡潔な言葉で説明するのもこの類?
    professionalは元々宗教用語。医師や神父など高い倫理観を持つ人がベースにあったが、現代では高い専門性のみが広がっている。
    ーー
    フレームワークには死角が存在する。
    もれなくダブりなく(MECE)が原則

    同レベルの粒度を合わせる。

    フレームワークのタイプ
    * 対立概念型 賛成⇄反対
    * 数直線型 高中低
    * 順序型 起承転結
    * 単純分類型 都道府県
    * 異視点型 心技体

    KJ法は、これまでと違った切り口でのアイデア抽出や視点の抜けもれのチェックがやりにくく、普段思っていることの延長のアイデアの域を出られないという限界がある。

    株主資本利益率ROE
    ROE=当期純利益/売上高×売上高/総資産×総資産/株主資本
    =売上高当期純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ

    マクロからミクロへの分解。
    大分け→小分けにはヒトラーやスターリンの心がある。自分の考え方がいちばん正しい。

    スクリーニング
    キーアカウントマネジメント

    モデル化、枝葉の切り捨て、アナロジー(類推)モデル化でシンプルに考える。
    情報が意思決定を遅らせるということがあるから、枝葉を切り捨てる。

    要するにそれは何なのか?非常にシンプル。
    本質を理解すれば、30秒で説明できる。
    環境が多少変わっても人間の行動などの根本原理はそれほど変わらない。

    地頭力に一番必要な「考える」という姿勢。
    抽象化の概念の基本は、「共通点を探す」こと。

    論理と直観というのは、ある意味対比概念であるとともに地頭力のベースとして両輪とも言えるもの。

    仮説を立てるに当たっては、学者的手堅さよりも芸術的奔放さの方が大事。

    「発明は、最終的結果ぎ論理的な構造と結びついていても、論理的な思考の結果ではない
    」 アインシュタイン

    学校教育で知識を詰め込まれ、成長とともに「常識」という形で純粋に疑う心を失っていく。

    大企業病の特徴として、セクショナリズムと完璧主義がある。

    エレベーターテスト
    いつでも短時間で答えられるように頭の中を整理しておく。

    マジックナンバー3
    明確な根拠がある訳でないが、空間が三次元でできているのが何らかの形で影響しているのではないか。
    例: 守破離、心技体、走攻守

    1枚の絵で説明する「キラーチャート」
    一番端的にかつ全てを網羅する表現方法。

    夏目漱石『草枕』冒頭
    「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」

    地頭力とはつきつめると、「離れて考えること」ではないかと思っている。

  • 知識創造モデルが、情報の氾濫や検索サービスの進化により、どう変化しているのかを、考えるために一読。

    X軸:情報思考力
    Y軸:対人関係力
    Z軸:字頭力

    XYが大事であった時代から、専門知識を含め情報、知識調達のサービスが充実したことで、YZが大事な時代へとシフトしていると指摘。

    仮説思考力が問われているのに、思わずググらせて!と反応したくなるが、そこで自分の情報依存度に気づかされる。

  • なるほど、自分のことを「知的好奇心が旺盛」というのはもう辞めようと思う

    知識型(What)はクールじゃない

  • 全体から考えるフレームワーク思考力が足りないことがわかった。はじめに全体像を捉えた後で部分像へズームインの視点移動で考えられるようになるべき。
    地頭力のベースとなる3つの力は、仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力である。

    「仮説思考力」
    ・仮説思考力が必要な理由は、限られた時間の中で最善の結論を効率的に出すためである。
    ・結論から考えることで、できることではなく、やるべきことが見えてくる
    ・仮説思考のポイント ①前提条件を決めて前に進むこと。裏を返せば、課題の線引きを行い、課題を定義することになる。情報が足りなくても立ち止まらない。指示待ち族にならない。②どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢。いくら情報があっても足りないと思ってしまう。情報の洪水に溺れないようにするため。また、仮説を立てて目標感を高く持っていると、情報に対する感度が上がってくる。③時間を決めてとにかく結論を出す力。完璧ではなく、最善を目指す

    「フレームワーク思考力」
    目的は思考のクセを取り払って、①コミュニケーションを効率的に進める②ゼロベースで斬新な発想を生み出すこと。
    個人個人の相対座標と、共通の絶対座標を意識する必要がある。
    フレームワーク思考力は、大きく全体俯瞰力と分解力に分けられる。

    「抽象化思考力」
    抽象化思考力によって応用力を飛躍的に向上させることができる。
    基本プロセスは、①抽象化②解法の適用③再具体化
    必要なポイントは、①モデル化②そのための枝葉の切り捨て③アナロジーの考え方

    ・報告書は目次から作ってみる。全体俯瞰力が鍛えられる。
    ・コミュニケーションで1番重要なことは、自分が何を伝えたかではなく、相手に何が伝わったかである。

  • 考え方について。
    フェルミ推定のパートが蛇足に思えた。

  • 【感想】
    ノリが軽いタイトルからは想像できないくらい、奥が深くて複雑で、しっかりと構成された作品。
    読む前は、「雑学を知るような、取るに足らない内容なのかな~」と思っていたけど、、、本当に目から鱗の連続で、非常に興味深くて勉強になった。

    情報であふれるこの現代を生きるにあたり、必要とされる能力といて「物知り・記憶力」「機転が利く・理解力」「考える力・地頭力」の3つに分け、中でも「地頭力が必須になってくる」というのが本書のテーマ。
    どの能力も優劣なく大切だが、より後天性があり、尚且つ今からでも鍛える事が出来るのは「地頭力」だと個人的にも思った。
    フェルミ思考に限らず、日常のありとあらゆる場面での「考える」という作業において、かなり役立つ思考法が本書には書かれていた。

    では、その「地頭力とは何か?」となってくるのだが、これまた3層構造となっている。。。
    最上層は、「3つの思考力」。
    構成としては「抽象化思考」、「フレームワーク思考力」、「仮説思考力」が挙げられ、これもまた3つに分かれている。

    次に中層として、思考力のベースとなる「論理的思考」「直感力」の2つが挙げられる。
    ※ちなみに、この2つをメインテーマにした書籍は多数存在するし重要な要素であるが、「あくまでベースであってメインのアプローチ方法は上の3つの思考法」というのが本書の肝である。

    そして最下層は、すべての基礎となる「知的好奇心」。
    要するにスキル以上に「問題と楽しく向き合う」というマインドは必要不可欠なのでしょう。誠にごもっともだね!!


    等々・・・
    こうして文字にすると中々複雑なんだけど、思考法としては非常に的を得ているものだと思う。
    何より1番大切なのは、すぐに記憶や既存の情報に頼ろうとせず、イチから問題解決に向き合おうとする姿勢そのものなんでしょう。

    尚、「3つの思考力」に関しては、読んで理解してもそれを実践するのは非常に難しい。
    タイトルの通り、「鍛える」事が必要不可欠だ。
    このような思考力を日常的に用いて日々訓練し、慣らして頭に馴染ませていく必要があるなと思った。
    幸い、仕事でもプライベートでも、何らかの判断が必要な場面なんて無数にあるのだから・・・

    また読み返したい、至高の1冊です。


    【内容まとめ】
    1.フェルミ推定とは?
    実際に調査するのが難しいような捉えどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算すること

    2.頭の良さは3種類
    ・物知り、記憶力がいいタイプ
    ・機転がきく、相手の気持ちを先回りして理解できるタイプ
    ・「考える力」が強いタイプ←地頭力がある。

    3.フェルミ推定に一番求められるのは、問題解決に対しての好奇心。
    「Z軸(知識・記憶型)」のようにすぐに知識に頼ろうとしたりせず、わからない情報を次々と推定していく姿勢を重視すること。

    4.「先にある程度結論を想定してからデータを集めた方が効率的じゃないかな?まずは目次を考えたらどうだろう?」
    ・精度が低いけどクイックレスポンス。
    ・データを集め始める前に仮説を立てる。
    ・枝葉にこだわらず、まずは概算を立てる。

    5.「結論から考える」仮説思考力
    →簡単に言えば、「逆算して考えること」。
    ・今ある情報の中で最も可能性の高い結論を仮説・想定する。
    ・常にそれを最終目的地として強く意識する。
    ・情報の精度を上げながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ、最終結論に至る。

    ポイント
    ・少ない情報からでも仮説を構築する
    ・前提条件を設定して先に進む
    ・時間を決めてとにかく最終結論を出す

    留意事項
    ・はじめの仮説にこだわりすぎるべからず。
    ・結論の深掘り、検証が甘くなるリスクに注意。

    6.「全体から考える」フレームワーク思考力
    →思考のクセを取り払う!
    →課題の全体像を、高所から俯瞰する全体俯瞰力。
    →全体像を最適の切り口で切断し、断面をさらに分解する分解力。
    ⇒因数分解を用いて、全体として一つに見えている要素を複数の構成要素に分解する。

    フレームワーク思考力まとめ
    ・目的として、「思考のクセを取り払って」、コミュニケーションを効率的に進めると共に、ゼロベースで斬新な発想を生み出す。
    ・フレームワークで考えるためには、個人個人の「相対座標」と、誰もが共通に考えられる「絶対座標」を意識する必要がある。
    ・フレームワーク思考力は、大きく「全体俯瞰力」と「分解力」に分けられる。

    フロー
    ①全体俯瞰
    ②「切り口」の選択
    ③分類
    ④因数分解
    ⑤全体俯瞰とボトルネックの発見

    7.「一を聞いて十を知ること」抽象化思考力
    限られた知識の応用範囲を飛躍的に広げる。
    対象の最大の特徴を抽出して、「単純化」「モデル化」した後に一般解を導き出し、それを再び具体化して個別解を導き出す。
    イメージとして、一度対象を二階(抽象レベル)にあげて、二階にある「道具」で解決し、再び一階(具体レベル)に下ろしてくるという3ステップ。
    (二階にある道具とは、先人が積み上げた法則や知識のことを指す。)

    ・本質を理解すれば、「30秒で」説明できる。
    「単純に考える」とは、深く考えないという意味ではない。むしろその正反対だ。
    物事を考えに考え抜き、突き詰めた結果到達した本質。
    つまり、「要するにそれは何なのか?」という非常にシンプルな回答なのである。

    8.目指すべきは、「合理的(X軸)に考えて、感情的(Y軸)に行動する」という領域。
    「X軸とY軸の往復」が必要!!
    人の悩みを「よくあること」といって一般化することは決してしてはならない。
    第三者から見て「よくあること」でも、本人は大抵「自分のケースは特別だ」と思っているからである。

    まずはY軸的に特別な相手としてしっかりと悩みを聞き出す。
    そしてX軸に移行してある程度一般化し、それを再びY軸に戻して、特別な個人としての相手にしっかりと伝える。
    「X軸とY軸の往復」が必要となる。

    目指すべきは、「合理的に考えて、感情的に行動する」という領域である。
    X軸とY軸は相反するものの場合が多いが、バランスよく使いこなせるのが真の「地頭型多能人」なのである。



    【引用】
    あなたは日々の暮らしの中でどこまで本当に自分の頭を使って考えているだろうか?


    p2
    ・インターネットという情報の大海は「諸刃の剣」。
    インターネット情報への過度の依存は三つの意味での危険をはらんでいる。
    第一は、素人参加型の情報源であるので、鮮度が高い反面で精度に疑いが残ること。
    第二は、環境変化が著しく速くなったため、陳腐化が激しくなってきてること。
    第三は、情報への過度の依存が思考停止を招く可能性があること。

    これから本当に重要になってくるのは、膨大な情報を選別して付加価値をつけていくという、本当の意味での創造的な「考える力」である。
    「フェルミ思考」で地頭力を鍛える!


    ※フェルミ推定とは?
    実際に調査するのが難しいような捉えどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することを指す。


    p15
    ・頭の良さは3種類
    1.物知り、記憶力がいいタイプ
    2.機転がきく、相手の気持ちを先回りして理解できるタイプ
    3.「考える力」が強いタイプ←地頭力がある。
    どれも不可欠な要素だが、特に「地頭力」は未知の領域で問題解決していく能力という点において、環境変化の多い今日においては非常に重要な能力である。


    p23
    ・地頭力の構成要素は3層構造
    1.直接的な構成要素である3つの思考力
    →抽象化思考「単純に考える」
    →フレームワーク「全体から考える」
    →仮説思考「結論から考える」

    2.それらのベースとなる論理的思考と直感力

    3.すべての基礎となる知的好奇心


    p53
    ・フェルミ推定の基本プロセス
    1.アプローチ設定
    →どうすれば解答に行き着けるのか、アプローチ方法を考え設定する。

    2.モデル分解
    →対象をモデル化し、単純な要素に分解する。

    3.計算実行

    4.現実性検証
    計算した概算結果がどの程度現実に近いのかをチェックする。


    例:日本全国に電信柱は何本あるのか?
    1.面積当たりの電柱本数を日本国土に展開する。
    2.全体を市街地と郊外に分類
    3.面積当たりの本数に分解

    ・市街地の本数
    =日本の総面積38?×市街地率0.2×1?400本≒2,400万本

    ・郊外の本数
    =日本の総面積?×郊外率0.8×1?25本
    ≒600万本


    p63
    フェルミ推定に一番求められるのは、問題解決に対しての好奇心。
    「Z軸(知識・記憶型)」のようにすぐに知識に頼ろうとしたりせず、わからない情報を次々と推定していく姿勢を重視すること。


    p76
    ・地頭課長と積上クンの会話
    地頭「詳細のデータを集める前に、まずは全体のストーリーが重要なんじゃない?」
    地頭「先にある程度結論を想定してからデータを集めた方が効率的じゃないかな?まずは目次を考えたらどうだろう?」

    積上「そこで学んだ考え方として、
    1.結論から「仮説思考」
    2.全体から「フレームワーク思考」
    3.単純に「抽象化思考」
    という3つの視点を学びました。」


    p81
    ポイント
    ・精度が低いけどクイックレスポンス。
    ・データを集め始める前に仮説を立てる。
    ・枝葉にこだわらず、まずは概算を立てる。


    p96
    ・「結論から考える」仮説思考力
    →簡単に言えば、「逆算して考えること」。
    1.今ある情報の中で最も可能性の高い結論を仮説・想定する。
    2.常にそれを最終目的地として強く意識する。
    3.情報の精度を上げながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ、最終結論に至る。

    ポイント
    ・少ない情報からでも仮説を構築する
    ・前提条件を設定して先に進む
    ・時間を決めてとにかく最終結論を出す


    p101
    ・プレゼンについて
    「アジェンダ説明→個々の報告・説明」という展開になっていないか?
    そうではなく、「この報告が相手にとってどういう意味があるか」「相手にどうしてほしいか」という、相手との「目的の確認」を最初に織り込むべきである。


    p118
    仮説思考の留意事項
    ・はじめの仮説にこだわりすぎるべからず。
    ・結論の深掘り、検証が甘くなるリスクに注意。


    p121
    ・「全体から考える」フレームワーク思考力
    →思考のクセを取り払う!
    →対象とする課題の全体像を高所から俯瞰する全体俯瞰力。
    →とらえた全体像を最適の切り口で切断し、断面をさらに分解する分解力。


    p135
    ・「ズームイン」の視点移動で考える。
    全体俯瞰している人は、他人に説明するときも必ず誰もが共有している全体像から当該テーマにズームインして入ってくるために、誤解が少ない。
    全体俯瞰力が弱い人は、いきなり自分の視点から説明をはじめ、思いついたように全体像へと話を広げる「ズームアウト」方式なので、説明がわからなくなる。


    p148
    ・因数分解とは、「掛け算の分解」
    因数分解を用いて、全体として一つに見えている要素を複数の構成要素に分解する。

    ・売上=定価×数量

    分解した要素の中で、何がキーとなる要因なのかを考える事ができる!


    p156
    フレームワーク思考力まとめ
    ・目的として、「思考のクセを取り払って」、コミュニケーションを効率的に進めると共に、ゼロベースで斬新な発想を生み出す。
    ・フレームワークで考えるためには、個人個人の「相対座標」と、誰もが共通に考えられる「絶対座標」を意識する必要がある。
    ・フレームワーク思考力は、大きく「全体俯瞰力」と「分解力」に分けられる。
    ・全体プロセスとしては以下の通り。
    1.全体俯瞰
    2.「切り口」の選択
    3.分類
    4.因数分解
    5.全体俯瞰とボトルネックの発見


    p158
    ・抽象化とは、「一を聞いて十を知ること」
    抽象化して考えることがなぜ必要なのか?
    それは、「限られた知識の応用範囲を飛躍的に広げるため」である。

    抽象化思考では、対象の最大の特徴を抽出して、「単純化」「モデル化」した後に一般解を導き出し、それを再び具体化して個別解を導き出す。

    イメージとして、一度対象を二階(抽象レベル)にあげて、二階にある「道具」で解決し、再び一階(具体レベル)に下ろしてくるという3ステップ。
    二階にある道具とは、先人が積み上げた法則や知識のことを指す。


    p170
    ・本質を理解すれば、「30秒で」説明できる。
    「単純に考える」とは、深く考えないという意味ではない。むしろその正反対だ。
    物事を考えに考え抜き、突き詰めた結果到達した本質。
    つまり、「要するにそれは何なのか?」という非常にシンプルな回答なのである。

    どうしても説明が長く、また資料が複雑になるというのであれば、まだまだ思考が浅く、本質に至っていないと考えた方がいい。


    p172
    ・色々なものを、30秒でうまくプレゼンできるように訓練してみよう!
    例:新聞の記事、読んだ本、仕事内容、自分自身など、、、


    p186
    ・地頭力の3つのベース
    1.論理的思考力
    2.直感力
    3.知的好奇心

    守りの「論理」と攻めの「直感」。
    相反するものではなく、両輪と言える。
    そして、地頭力のそもそものベースであり、一番重要視するべきなのは「知的好奇心」である。
    「知的好奇心」は、三つのアプローチや論理的思考・直感力など、すべての要素を動かす最下層での原動力となる。


    p204
    「少ない情報で仮説を立てる」という根本的な考え方。
    「問題解決のために必要な仮説をとにかく立てる」というチャレンジの姿勢が大切!


    p208
    ・エレベーターテスト
    自分のが取り組んでいるプロジェクトの状況を、「いつでも」「短期間で」説明できるように常日頃から準備をしておくこと。
    そのためには、「ゴール地点」と「全体像」の把握、そしてそれらを「簡潔に説明できる」ようにしておく必要がある。


    p214
    「結論から」「全体から」「単純に」考えること!


    p215
    ・X軸「地頭力・論理」で考えて、Y軸「対人感性力」で行動する。
    人の悩みを「よくあること」といって一般化することは決してしてはならない。
    第三者から見て「よくあること」でも、本人は大抵「自分のケースは特別だ」と思っているからである。

    まずはY軸的に特別な相手としてしっかりと悩みを聞き出す。
    そしてX軸に移行してある程度一般化し、それを再びY軸に戻して、特別な個人としての相手にしっかりと伝える「X軸とY軸の往復」が必要となる。


    p219
    夏目漱石「草枕」の冒頭一説
    「智に働けば角が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎に角人の世は住みにくい。」

    目指すべきは、「合理的に考えて、感情的に行動する」という領域である。
    X軸とY軸は相反するものの場合が多いが、バランスよく使いこなせるのが真の「地頭型多能人」なのである。

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著者プロフィール

細谷 功(ホソヤ イサオ)
ビジネスコンサルタント、著述家
1964年、神奈川県生まれ。東京大学工学部卒業後、東芝を経てアーンスト&ヤング・コンサルティング(クニエの前身)に入社。2009年よりクニエのマネージングディレクター、2012年より同社コンサルティングフェローとなる。問題解決や思考に関する講演やセミナーを国内外の大学や企業などに対して実施している。
著書に『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』『まんがでわかる 地頭力を鍛える』(共著)、『アナロジー思考 「構造」と「関係性」を見抜く』『問題解決のジレンマ イグノランスマネジメント:無知の力』(以上、東洋経済新報社)、『メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34問』(PHPビジネス新書)、『考える練習帳』(ダイヤモンド社)、『具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ』『「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化する』『自己矛盾劇場 「知ってる・見えてる・正しいつもり」を考察する』(以上、dZERO)などがある。

「2019年 『入門『地頭力を鍛える』 32のキーワードで学ぶ思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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