論点思考

著者 :
  • 東洋経済新報社
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レビュー : 247
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492556559

作品紹介・あらすじ

最も重大な過ちは間違った問い、不要な問いに答えること。成果を出すには、「正しい答え」ではなく、「正しい問い」が重要だ。正しい論点で問題解決力が劇的に向上する。

感想・レビュー・書評

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  • BCGの日本代表、早稲田大学ビジネススクールで教鞭を取る著者が、問題解決力を高めるための思考プロセスである論点思考の重要性やポイントについてまとめた一冊。年末の自身のスキルセットの棚卸しの意味を含めて読み進めた。

    一般的に問題を解決するためには、「適切な問いを立てる」かつ「適切な解決策を導き出す」の両方の条件が揃う必要がある。本書では「適切な問いを立てる」ために、論点候補の洗い出し→論点の絞り込み→論点の確定→全体像での確認、というプロセスによる論点思考のエッセンスが語られている。

    読む人やそのタイミングによってラーニング・ポイントは変わってくると思うが、今の自身にとっては、論点の構造化の際のフレームワークの利用、というポイントに納得感が強かった。一般的にフレームワークを使いたがる人は、論点設定の場面で網羅的にフレームワークでリサーチをしてそこから構造化された何らかの示唆を出そうとする傾向が強いように思われる。しかし、本書でのフレームワークの適切な使い方とはそうではなく、経験等に基づく仮説思考で論点のアタリをつけた後に、それを構造化し、わかりやすく表現する場面に役立つものだとされる。フレームワークの使用が便利な一方で面白くないのは、それが網羅的な故に当たり触りのない示唆しか出てきにくい(あくまで感覚論ではあるが)ことだと個人的には感じていて、このような使い方をすることでそうした陥穽にはまることを避けられるというフレームワークの価値への納得感が強かった。

    また、この本の数年前に書かれた「仮説思考」との関係性を考えると、「論点思考」は問題解決の理想的なプロセスに関する考え方であり、一方の「仮説思考」はそのプロセスを進めるためのアプローチ/テクニックと理解した。仮説構築は、論点のアタリを付ける場面や、解決策のアタリを付ける場面で有効なテクニックであり、論点思考とは概念の性質が異なる(別に二項対立的な概念ではない)。

  • 解くべき問をどうやって設定するか?を解説した本。
    ま、BCG流ってことなんでしょうが。

    論点って言葉は、人によって定義が違うからどういう意味で使っているか
    いちいち確認が必要。とは僕の同期の弁。

    コンサルティングワークの肝とも言える部分であるが、
    かなり属人化されているプロセスだと実感する。
    だからこそ、肝なのだろう。
    かつて、フレームワークに当てはめて、網羅的に論点出しをして、
    つまらんと一蹴されたことを思い出す。

    この本でも、論点設定は論理的にやるものでは必ずしもないと言っている。
    冨山さん、波頭さんもかつてはリグを100本打っていたものが、経験を積むと2,3本で行けるようになる。
    とはいえ、100本打つというプロセスを得ることが重要だと。言っている。

    と書くと救いがないが、効率的にやるためのヒントは色々と書いてある。
    あまり意識せずにやっていたことであるが、こうやって文章化されて整理されると、
    あ、これはよくやっているが、これはあんまやってないなとか自分の思考が整理される感じ。


    特に気に入った内容は、現象と問題は違うという部分。
    例えば、少子化は現象であって問題ではない。
    少子化によって、誰にとって、どんな不利益が生じるのか?まで分解されて、論点となりうる。
    この誰ってのが重要で、自分視点で考えるだけではダメってことだよね。

  • 日経アソシエで、問題解決の基本書として紹介された。コンサルタントの視点で、経営者が企業の業績を上げるポイントのとらえかたが書かれている。その要点を論点と評して、すべての問題をまんべんなく解決するのではなく論点を絞って対応することが肝要とする。また、経営者以外への示唆として、自分が属する役職の2段階上のポストについたつもりで、常に論点を考えることが将来の役に立つとする。そのイメージができなければ、時には転職もとする筆者の考え方には、エリートでなければ論じられないであろうものを感じた。

  • 仮説思考の続編となる本書。
    ボストンコンサルティンググループでの論点思考、つまりどうしたら正しい問題や解くべき問題に突き当たることができるのかという議論を行うことができるのかという問題を解決することが出来るのかが分かりやすく書かれたものです。
    私自身、論点思考はまだまだ未熟ですが、本書では事例やポイントをピックアップされていることから、そのポイントごとに論点を探っていけば、良い論点を導くことができるのではないかと思います。

    すべてのポイントを実行する必要はありませんが、大まかに本書では以下のステップが発生することが述べられています。
    ・論点候補を拾い出す
    ・論点を絞り込む
    ・論点を確定する
    ・全体像で確認する

    論点が出てきたら
    ・解決できるか、できないか
    ・解決できるとして実行可能か
    ・解決したらどれだけの効果があるのか

    短時間で効果の高い物を抽出して実行することが、常に良いこととは限りません。本書では、論点思考を常に心がけるにあたり、考えておいたほうが良い視点、視野、視座を提供しており、そこだけ重点的に読んでも普段仕事をする上で、役に立つと思います。

  • コンサルティングに従事する者はもちろんのこと、およそビジネスピープル全般に有益な、その意味で本当に普遍的な、思考法にまつわる本。

    一冊を貫いて繰り返し主張されているテーマは、
    「今解いている問題は、果たして解くに値する問題か?」
    を問え、ということである。

    お客さんからお題を与えられたからといって、上司から作業を依頼されたからといって、その問題自体の設定がそもそも誤っていることはままある。ドラッカーも指摘している通り、問題そのものが間違っている問いに答える努力は、有害無益だ。

    本書は第1章で論点を設定することの大切さを訴え、
    2章:論点候補を拾い出す
    3章:論点を絞り込む
    4章:論点を確定する
    5章:全体像で確認する
    の手順で、実務に即した形で、ガイドライン状に書かれている。

    6章は、さらに論点設定能力を高めるためのアドバイスが総括されており(論点設定には飛躍が必要なので、上記の手順に従えば必ず正解が出てくるとは限らない)、そのうち、視野・視座・視点の三要素でチェックするという方法が、特に非常に参考になった。

  • 問題設定とか解決策など、思考方法の本。例示も多くて読みやすい。

    前に読んだ本と同じで、いかに正しい論点、課題を定義するかが大事、と。確かにどれだけ頑張ってもスタートが間違ってると意味ないしね。
    与えられた論点はまず疑えってのは、さすがコンサルって感じだけど、確かにあんまりやっていないかも。本当にそれが真の課題なの?っていう思考、大事だよね。より上位の概念の課題、論点がないかを考えてみたりとか、大事だなぁと。ある程度経験が必要って書かれていたのも、へんなテクニックばっかり書くより好印象。やっぱり、どこでも大事なのは、なぜ?なぜ?、の思考。すんなり理解してしまうのは違うよね、と。
    後は解決できそうな論点に注力するっていうのも、当たり前だけど忘れがち。

  • 【文章】
    とても読み易い
    【ハマり】
     ★★★・・
    【共感度】
     ★★★★・
    【気付き】
     ★★★・・

    仮説としての論点を先に決めておく。
    論点思考と仮説思考の違いはいまいち分からなかった。

    ・同一の生態系を営む種は共存できない
    ・情報を赴くままにインプットして、無理に整理しようとしない

  • 必読

  • 打ち手思考になりがちなビジネスマンは多くいる。なによりも重要なのは、正しい問いを立てられるか。

  • 11/9/25 池袋ブックオフ 論点思考

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著者プロフィール

内田 和成(ウチダ カズナリ)
早稲田大学ビジネススクール教授
早稲田大学ビジネススクール教授。東京大学工学部卒業。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空を経て、1985年ボストン コンサルティング グループ(BCG)入社。2000年6月から2004年12月までBCG日本代表、2009年12月までシニア・アドバイザーを務める。2006年には「世界の有力コンサルタント25人」(米コンサルティング・マガジン)に選出された。2006年より早稲田大学教授。ビジネススクールで競争戦略論やリーダーシップ論を教えるほか、エグゼクティブ・プログラムでの講義や企業のリーダーシップ・トレーニングも行なう。

「2019年 『右脳思考 実践編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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