外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492557204

作品紹介・あらすじ

グラフの作り方、チャートの描き方、スライドをよりシンプルにするためのヒント-エスタブリッシュメントの世界で確立された、グローバルで通用するテクニックの数々を公開。

感想・レビュー・書評

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  • 下記点は納得感があった


    ・情報を元に示唆を言い切るのは勇気がいる
    ・示唆や解釈を提示しないということは解釈を相手に委ねる
    ・解釈を委ねると摩擦は避けられるがメッセージが伝わらない
    ・自分はこう思う、というポジジョンを取ることが重要
    ・分析はできるけどポジションを取れないと、次に必要なことが見えてこない
    ・戦いに勝とうと思うなら主張をシャープにする努力が生まれ、ポジションを取るというのは、アウトプットクオリティに関わる

  • どう見せるか・見せるべきかについて学べるが
    その大前提となるそもそも何を見せるか,見せるべきか(中身)については触れられてないので,そこは別の本で.

    =================


    示唆を出すというのは、ポジションを取ること、言い切ること、勇気がいること。
    「分析はできるがポジションがとれないという人が多い」

    "ポジションを取る、という事は逆にポジションを取る人に戦いを挑む、と言うことです。いつも戦いに勝とうと思えばこそ視聴#にする努力が生まれる。ポジションを取る、と言うのはアウトプットここリティの根幹に関わる問題なのです。"

    グラフで使う数字は実数値、構成比、指数値

    "美術における模写の目的は、そのものを書き写すことではなく、書き写す過程の中で、書き手が何を考え、どのように筆を犯したかを追体験することで、結果的に思考プロセスを鍛えると言う点にこそあります"
    →まねる、手を動かすことの大切さ
    →スライドイメージも紙でまずは手書き

    レスイズモア
    →情報過多は情報ゼロと同じ
    →利用規約、目論見書

    ビクトルユゴーの手紙 レミゼラブル
    「?」→「!」

    Surprising yet right
    意表をつくけど納得

    リモコンのボタンの多さ
    →フレキシビリティーとユーザビリティのトレードオフ

  • 作例集も読んで欲しい。

  • 資料作成術の導入書だが、個人的には二冊目としておすすめしたい。先に概要、作り方を理解した上で本書を読むことにより、さらに多くの例、技法に触れていける。スライド例を紹介した別書を組み合わせるとさらに効果的。

  • スライド作成術で1番分かりやすい本。以下の構成要素を押さえることは本当に重要。
    ①メッセージ
    ②グラフ/チャート・表のタイトル
    ③グラフ/チャート・表
    ④脚注
    ⑤出所
    ⑥ページ番号
    仕事で触れる資料には、意外と押さえられていないものも多く、自分自身も忘れやすいので常に意識していきたい。

  • 山口周さん絡みで読んでみたけど、スライドの作り方を改めて学べた。
    スライドの構成要素なんかの基本から、伝わりやすいグラフやチャートの作り方などなど。
    まだまだやなと思いました。

  • ・コンサルティングの本分は、あくまでも利害を超えた外部のカウンセラーとしてアドバイスを提供することにある
    ・スライド作成の目的は「より早く、より正確に、より少ない労力でビジネスコミュニケーションを成立させる」こと
    ・スライド作成の基本:構成要素(11)
     ①メッセージ:このスライドでもっとも言いたいこと
     ②グラフ/チャート・表のタイトル;メッセージの根拠となる分析やデータ、概念図の題名
     ③グラフ/チャート・表:グラフ=「数値を視覚化したもの」、チャート=「概念や関係、構造を視覚化したもの」(含む写真)
     ④脚注:内容理解に当たって留意しておくべき点
     ⑤出所:分析に用いたデータやインタビュー、記事等の出所(他所から参照してきた情報が含まれている限り、絶対に欠かしてはならない)
     ⑥ページ番号
    ・文字の大きさは12p以上、メッセージは2行以内(13)
    ・スライド作成手順(14)
     ①ページ番号をつける
     ②メッセージを書く(主):そのスライドで伝えたいことを書く
     ③出所を書く
     ④グラフ/チャートのタイトルを書く
     ⑤グラフ/チャートを書く(従)(「死にスライド」を作らないため)
     ⑥脚注をつける
    ・メッセージの3条件(18)
     ①1スライド1メッセージとなっている
      -ゼロでもなく2つでもなく
     ②明快な主張がある(=ポジションを取っている)
      -誰もが陥る落とし穴
      -ある情報をもとに、そこから得られる示唆を言い切るのは非常に勇気がいる
      -情報を解釈し、勇気をもって示唆を出す=「自分はこう思う」「右か左か、態度を決める」「ポジションを取る」ことが求められている
     ③短い(=ポイントが明確である)
      -30字程度(長くても60字以内)
    ・メッセージの作り方(23)
     ①メッセージの作成:「ともかく自分が言いたいこと」を書き出す(方法にとらわれず)
     ②ストーリー化:「本当に言いたいこと」の断片が集まったら、次はそれを順番に並び替えてストーリーを作ってみる
     -メッセージを伝えようとしている相手を思い浮かべてみて、どのような話の流れであれば心を開いてくれるか、興味深いと思って聞いてくれるかということを意識しながら作成する
     ③スライド作成:全体のストーリーができてから初めて、スライド作成に着手する
    ・すべてのスライドはビジネスにおける意思決定をサポートするために作成される(29)
     -ビジネスにおける意思決定のもっとも重要な拠り所は、「数値」
     -「数値を視覚化する」テクニック(=グラフの作り方)は基礎であると同時に最重要のテクニック
    ・グラフで用いる数字は3つ:①実数値、②構成比、③指数値(30)
     -実数値に適したフォーマット:棒グラフと折れ線グラフ
     -構成比に適したフォーマット:円グラフ(1つのデータ)と棒グラフ(複数のデータ、積み上げ棒グラフ)
     -実数値と構成比の組み合わせ:面積図
     -指数値に適したフォーマット:折れ線グラフ(時間軸)と棒グラフ(ある2点間の変化)
    ・プレゼンテーション:2分で1枚程度=「一目でわかる」「読みやすい」が重要
    ・数字上のボリュームの違いをヴィジュアルで表現してスライドのインパクトを高める(40)
    ・グラフの合成が適切かどうか判断する方法として、自分でそのスライドを口頭でプレゼンしてみる(53)
    ・グラフ・表での「フォーカス」(58)
     ①線を濃くする
     ②シェード(網掛け)をかける
    ・メッセージを明確化することは何にも増して大切。メッセージがシャープになればなるほど、グラフでフォーカスを当てるべき箇所も明確になる(逆に言えば、グラフのどこにフォーカスを当てるかが明確にならないのであれば、それはグラフのフォーマットの問題ではなく、そもそもメッセージに問題があるということ)(60)
    ・フォーカスは引き算で考える(60)
     -本当に伝えたい1点に絞り込んで、残りは大胆に単純化するか、あるいはスライド上から消してしまう
     -口頭でのフォローが可能であれば情報はそこまで捨象できる
    ・「そのもの」をフォーマットに使う(63)
     -スライド作成は基本的に抽象化の作業だが
     -そのものズバリを使って説明したほうがわかりやすいケースも多々ある:地図、人体
    ・視覚的にデータ間の関係性・流れを表現する(65):矢印の利用
    ・さらなる上級者になるためのヒント(74)
     -引き出しを増やす
     -真似て学ぶ
     -手を動かす
     -基本的に円グラフは避ける:個々のデータの大きさを直覚的に伝達するのに向いていない。
    ・データの表現方法としては知覚と実際の差異が少ない「長さ」の方が「面積」よりも優れている(77)
    ・定性的な情報から概念を視覚化するチャート(82)
     -縦と横の構造を活用した「数量と時間」「組織階層」「プロセス」のフォーマットの使用頻度が高い
    ・縦横の軸がチャートの見やすさを決める(84)
    ・縦横の軸を整理することで気づきが得られる(85):縦軸と横軸にロジックを組んで情報を整理してみる
    ・縦軸と横軸の枠組みをあらかじめ頭の中に構築しておくことで、効率的に情報収集することも可能になる(87)
     -足りていないところだけの作業に集中できる=仕事の効率がいい
    ・感覚的な常識を大事にする(89)
     -自然な感覚に倣う
     -プロセスの前半は左に、後半は右に
     -組織の上層部はチャートの上に、現場は下に書く
    ・左右で示しやすい指標(90)
     -過去/未来、プロセス、東西、保守/革新、原因/結果、資本主義/共産主義
    ・上下で示しやすい指標
     -空間(高度)、組織階層、南北、ランキング、量の多少、年齢
    ・5つの帽子掛け(リチャード・ワーマン)(90)
     -情報の用途に関係なく、情報を整理する方法の数には限りがある
     ①カテゴリーによる分類:属性(市場セグメント、役職別の分類、事業別)
     ②時間による分類:年代順
     ③場所による分類:地図、路線図
     ④五十音による分類:辞書、百科事典、ビジネスにおいては最後の手段
     ⑤連続量による分類:数量的な大きさによる組織化(ビジネスの多くはこれを扱う):人口、降雨量、県内GDP、平均年齢
    ・軸はメッセージの主語とあわせる(92)
    ・非冗長性のルール(94)
     -スライドに同じ言葉を何度も登場させない
     -重複している言葉を統合することが改善アプローチの基本(97)
    ・矢印のルール
     -起点と着点を明確にする(98)
     -延長線上にあるものすべてに影響を及ぼす(101)
    ・プレグナンツの法則:人間の認知に関するある種の傾向(104)
     -近接の要因:近くにあるものは同じグループとして認識してしまう
     -閉合の要因:囲まれた領域(閉じあっているもの同士)は1つのグループとして認識されやすい
    ・グーテンベルグ・ダイアグラム(108)
     -視線は左上から右下の領域に移動し、特に右上に強い休閑領域が発生する
    ・さらなる上級者になるためのヒント
     -二次元に留める(110)
     -紙が先、パワーポイントが後(112):まずレイアウトを考える際には、いきなりパワーポイントに向かわず紙でデッサンする。必ず「手で紙に書く」
    ・色は3色まで(114)
     -基本的にほとんどのスライドは、モノクロで100%の完成度までもっていける
     -ここぞ、というところで赤等のコントラストをつけるくらいに留める
    ・いかにスライドをシンプルにするか(118)
     -Less is More:情報は多すぎても少なすぎても理解度を減じせしめる
     -メッセージ以上の情報を盛り込むと、本来意図した議論のポイントとは別の点を取り上げる人が必ず出てきて流れのコントロールが非常に難しくなる(122)
    ・情報とは差異である:グレゴリー・ベイトソン、フェルディナンド・ソシュール(125)
     -必要・不必要を選別するアプローチ
     -効率・非効率の軸で整理(128):「重複排除」と「間引き」
    ・インク量を減らす
     -目盛りはせいぜい3~5程度
     -「伝えたい情報の量」と「インクの量」の比率
    ・Surprising yet right(意外だけど言われてみれば納得できる)(130)
     -「相手が何を知っていて、何を知らないか」ということを整理してメッセージを作成する
     -「Right」と「Wrong」、「Non-surprising」と「Surprising」で4つの象限に情報を整理することが可能
     -全般に日本のビジネスパーソンは「先方が既に知っていること」をスライドに盛り込みすぎる傾向がある(133)
     -今、あなたが相手に伝えたいと思っている情報が、先方にとって「どういう新しい情報価値があるのか?」「その情報は、先方にとって受け入れやすいものなのか?」という点を考察することが重要
     -1枚1枚のスライドが、先の4象限のどこに含まれるかチェックし、先方にとって「Surprising」な情報がなければ、その資料は先方にとってあまり意味のないものである可能性が高い
    ・日本の企業文化(135)
     -会議においてアジェンダ=議題を設定しない
    ・円グラフでは25%、50%、75%前後の数値がもっとも読みやすくなる(150)
    ・構成比を用いる際は合計の絶対値を記載する(151)
     

  • 役立った

  • 価値のある資料とは?言われてみれば当たり前、でも実践できてるだろうか?
    難しいことは書いてないので、社会人になる人は皆読んでおくべき

  • 著者に興味があって読んだ。
    内容は、よく読めばきっと役に立つと思う。
    ただ、能書きは良いから、もうちょっとハウツーモノらしい体裁にして欲しいという感じ。

    でも、それはそれで嫌なんだろうな。
    なんとなく、そう思った。

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著者プロフィール

1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻、同大学院文学研究科美学美術史学修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後に独立。現在は「人文科学と経営科学の交差点で知的成果を生み出す」をテーマに、独立研究者、著作家、パブリックスピーカーとして活動。現在、株式会社ライプニッツ代表、世界経済フォーラムGlobal Future Councilメンバーなどの他、複数企業の社外取締役、戦略・組織アドバイザーを務める。

「2023年 『新装版 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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