外資系金融のExcel作成術: 表の見せ方&財務モデルの組み方

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492557310

作品紹介・あらすじ

世界的金融機関、モルガン・スタンレーのExcelテンプレートを作成し、ニューヨーク本社のチームから「エクセルニンジャ」と呼ばれた著者が、世界で通用するExcelシートの作り方と、プロフェッショナルの分析手法を解説する。
第1部「基礎編」では、フォントや色、罫線の使い方など、日系企業が知らない世界標準の「お作法」を紹介。実は、日系企業が作るExcelシートの多くは、グローバルでは「非常に見づらい」という評価を受けている。何が違うのか、なぜそうすべきなのか。世界の金融機関が暗黙のルールとしているExcelの書き方を紹介する。
第2部「モデル編」では、外資系金融マンの必須スキル「財務モデル」の作り方を紹介する。Excelでできる本格的企業分析の手法を、基礎から判りやすく解説。コンサルティング会社や投資銀行、総合商社、監査法人などにお勤めの方はもちろん、企業で経営企画や財務に関わっている読者にとっても、すぐに役立つ実践的内容となっている。

感想・レビュー・書評

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  • 財務モデル作成に大いに役立つ本だと思います。

    今までベタ打ちしたり、バランスを考えずに作っていたのですが、この本のおかげで、バランス、見た目、効率化を学びました。

    財務モデル作成をしたい人には、必読の一緒だと思われます。

    特に、循環参照を修正するところはすごかった。。。。

  • 本書以上のエクセル本があると言うならお目にかかってみたい。現場でゴリゴリにモデルをいじっている人にしか書けない超実践的なTipsと具体性。マジで素晴らしいと思う。モデルの説明とか丁寧すぎるくらいでほんと感謝。この本が1000円そこそこで手に入るって事件ですよ。

    タイトルは財務モデルと謳っていますし、冒頭でも「この本はエクセル本じゃねーですから」と期待値下げておいて、実際にはエクセルの基本作法や、頻出ショートカットまでこれでもかと優しく解説されている。「外資系コンサルのスライド作成術」の説明とのリンクも意識されていて、そのへんの丁寧さも感動を覚える。

    私もコンサルをやって長いので、クソ汚いエクセルが蔓延する金融業界はよく知ってるつもりです。全員読んでほしい。エクセルの自己流、ダメ、絶対!!!本人は自覚してないことが多いので、パワポ以上にタチが悪い。

    ---
    モデルとは、あるインプットに対してアウトプットを返す仕組み

    優れた表は説明を必要としない
    モノが人に対して与える「こう使えそうだ」「こう見れば良さそうだ」というメッセージをアフォーダンスという

    コミュニケーションの質は内容 × 伝え方

    頭に入りやすい原則
    ・情報の並べ方が人間の認知の仕組みに従っている
    ・情報が必要最低限

    幅一つであっても意味を持つ

    色は2色まで
    枠線は非表示に

    縦罫の代わりに右揃え、左揃えを使う

    線は最も細いものと普通の太さのものを使う

    項目は一つの列にまとめる
    セルは結合させない

    メインタイトルは2割大きく
    項目・単位は2割小さく

    相手のTPOに対する配慮が、良い表を作る

    仕事が速い人は日に日に速くなるサイクルに入る

    他人のPCでも使えるように普通のショートカットを覚える

    モデルがあると、前提条件の組み合わせで、通常・楽観・悲観などのシナリオを作成して分析できる

    インプットは青、アウトプットは黒

    ベタ打ちは使わず、計算式だけで埋める

    過去のデータでさえも値と数式に分ける
    これにより、過去データの整合性をチェックできるだけでなく、将来予測にもそのまま使える

    モデルの妥当性をチェックするためには、2つのシナリオの差額を確認するのが早い。値&減算の貼り付けを使う

    前提条件をケース別に用意して、各シナリオに切り替えるスイッチを用意すると、1シートですぐに切り替えられる

    感度分析とは、前提条件の細かい変化に伴う会社の財務パフォーマンスの変化を示す分析。what if分析を使う

    感度分析で財務インパクトが可視化できることにより、アクションプランを立てられる。企業の実施する打ち手は大抵トレードオフになっており、施策の実施有無を判断するためにモデルが大いに役立つ
    →まさに、経営にサイエンスを持ち込んでいる

    良い財務モデルとは
    1. モデルが見やすい: 電卓で上から簡単に検算できる
    2. モデルが使いやすい: 簡単に引き継げる
    3. 事業の本質を把握できる

    言い換えると、
    「分かりやすい、メンテしやすい、意味がある」

    1行1計算ステップにする

    行列を削除するときはバージョンを変えて保存する

  • excelの効果的な使い方が学べるかと思い、読んでみた。確かにレポートのまとめ方や見せ方に関しての参考になる記述もあり、ショートカットの使い方も参考になった。中盤以降は財務モデルの組み方の話で、こちらに関しては財務の基礎が未熟な自分にはまだ有効活用できない内容かな。。。

  • タイトルはすごいカチっと決まっていますが、本当にエクセルの基礎の使い方と見やすい表の作り方のコツそして経営分析のための方法を具体的にブレイクダウンしてわかりやすく教えてくれています。
    エクセルは奥が深いと、前に同僚に言われたのですがその片鱗を感じました。

    エクセルの使い方だけでなく、分析の方法、いろいろなパターンによっていつこの事業が赤字になるか、などの分析をどうやるのか、また売り上げに関わりKPIの導き出し方と考え方も書かれています。

    文字がそれほど多くなく、図表を中心に書かれている本のため読みやすいのでエクセルなんかまだ覚えてないわーって人にはお勧めの一冊です。

  • 見やすいエクセルの表の書き方から始まり、財務分析のためのエクセル技法について紹介してありました。エクセルの技術が高くないが、今後高めたい、モデリング財務分析の基礎を学びたいという方にはオススメです。

  • 外資系投資会社出身の著者によるExcel活用術。すべての作法を知らなかったわけではないが、参考になるテクはいくつかあり、今さらながら勉強になった。MSPゴシックとArialというのは世界共通フォントなんだと確認、これからも自分は使うし、周囲にも推奨しよう。まだまだExcelには、こういう知らない便利テクがあるんだろう。身につける機会が欲しい。
    後半の投資評価のパートは実際にやったことのある領域なので参考程度だった。どこまで細かくブレークして、変数を設けるかなのだろうが。引用元に応じたセルの文字色というのは知らなかったが、世界共通なのであれば覚えないといけない。
    全体としては、ExcelニンジャによるExcelテクの本であり、投資評価は参考程度という印象を受けた。投資評価であれば、他の本もあるものな。

  • 240217読了

    エクセルの基本的な作成術が反面
    後半は財務モデリング、財務モデリングの試作と一気にハードルが上がる。
    細かな関数は説明されてないため、大前提として関数をある程度使いこなしていないと、スムーズに作ることは不可能。
    そして会計知識もないと何を作っているのかがわからない。

    正直俺は正解を見ながら作ってみることしかできなかった。
    ※そもそも最後の方は関数がつながらず、作成することができなかった。

    最後のコツの部分はまだ読みきれてないことに今気づいたので、明日中には読んで感想を書けたらと思ってる。

    実践的な本ということは間違いないため、
    財務モデリングを体感することはできた。
    上手くハマったら気持ち良いし、むすがしいけどつまらない作業ではなかった。
    数字がわかってくれば楽しくなってきそうだ。

  • 購入理由:経理財務部門の原価計算業務に携わり、Excelスキルは必須と言われたため。また、もともとファイナンスに関するデータ分析に興味があったため購入。
    ポジティブな評価:財務モデリングというものの概要がわかった。個人的な体験だが、研究でExcelを多様し、モデリングの難易度も近かったため、実感としても財務モデリングのレベル感が理解できた。

    ネガティブな評価:書籍なので仕方がないが、セルの計算式が、特に後半は分かりづらくなる。仕方ないが。これを改善した書籍が出ることに期待。

    財務モデリングは(実務で使えるかは別として)このほか「モンテカルロ法によるリアルオプション分析」くらいしかないのでは?(Pythonを使うのは敷居が高い?)関連書籍の販売に期待。

  • 前半の見せ方、ショートカットは参考になった。
    後半の財務モデルのページはどうやっても合わない項目があり断念。

  • スライド作成の本ほどの感動はなかったが、これはこれでいくつか気づきがあって良かった。

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著者プロフィール

1981年日本生まれ。朝鮮大学校法律学科卒業後、早稲田大学大学院ファイナンス研究科に入学、修了。大学院在学中からモルガン・スタンレー・キャピタルで働き始め、同社のグローバル不動産投資ファンドの運用における財務モデルの作成や負債管理システムの構築などに従事。2010年からはユニゾン・キャピタルに投資プロフェッショナルとして入社し、投資の実行、売却、負債リストラクチャリング他、数多くの投資プロジェクトに従事。金融プロフェッショナルとしてのキャリアの傍ら、2007年に認定NPO法人Living in Peaceを設立し、機会の平等を通じた貧困削減のために活動。2009年には日本初となるマイクロファイナンス投資ファンドを企画。国内では、親と暮らせない子どもの支援に従事し、これまで二つの児童福祉施設の新設に関わる資金調達支援、退所後の子どもの就学資金支援、政策提言活動などを行ってきた。2014年7月に五常・アンド・カンパニー株式会社を創業し、2015年10月時点で、カンボジア、スリランカ、ミャンマーにある子会社を通じて現地の貧困層にマイクロファイナンスを提供している。

「2015年 『ランニング思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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