レジリエント・カンパニー: なぜあの企業は時代を超えて勝ち残ったのか
- 東洋経済新報社 (2014年12月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492557549
作品紹介・あらすじ
ビジョナリー・カンパニーと思われていた企業が市場から退場している。
その一方で、永続する企業がある。
それは、なぜか?
著者の疑問の出発点です。
この疑問は、昨今の厳しいビジネス環境で日々邁進されている経営者、
そしてリーダーとして現場で指揮をとっているビジネスパーソンなら、
誰もが感じていることだと思います。
経営の目的は永続です。長生きをしつつ、元気で活力のある会社。
そのような組織になるための原理原則とは何でしょうか?
この疑問に対する1つの答えとして、
著者は「レジリエンス」という言葉を使っています。
レジリエンスとは、柔軟性や回復力という意味ですが、
企業経営に当てはめれば、危機に強く、回復力のある会社になります。
本書に登場するレジリエント・カンパニーのストーリーを読むと、
アンカリング(Anchoring)、
自己変革力(Adaptiveness)、
社会性(Alignment)
の3つのAを達成することが、これからの10年、20年と、
時代を超えて永続する条件だということが見えてきます。
あなたの会社は、レジリエント・カンパニーといえるでしょうか。
本書の最後に、新しいトリプルA経営を診断する問題があります。
ぜひ、あなたの会社を自己採点してください。
新しいトリプルA経営は、どのような環境変化が起きようとも、
危機を乗り越え、会社を永続させるために欠かせないものになるでしょう。
時代はいま、レジリエント・カンパニーを求めています。
そして、レジリエント・カンパニーは、レジリエント・リーダーを求めています。
── 新 将命(伝説の外資トップ)
感想・レビュー・書評
-
長く続く企業のあるべき姿について、実際の例を紹介しながら示している。
『ビジョナリー・カンパニー』や『エクセレント・カンパニー』と題名が似ている。
実際に20社の例を紹介しているが何年か後には数社は消えているはず。
良い本。
経営者、企画、投資家、サラリーマンなど、読む人によって得るものが異なると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アンカリング
行動1:価値観と使命を活かす
行動2:信頼を積み上げる
自己変革力
行動3:ダイナミックに学ぶ
行動4:創造性と革新力を引き出す
行動5:研究開発を一新する
社会性
行動6:トレード・オンにこだわる
行動7:ブランドをつくり変える -
今の企業、特に日本企業には、"Resilient(しなやかさ)"が必要であると、優良企業20社の事例を交えて説く。納得できる部分も多く、これからの企業の方向性を指し示していると思う。コトラーのマーケティング3.0と共通する部分もあり、今の企業はこのようにあるべきだと感じるし、より企業ガバナンスに向いていて、今の日本企業には参考になるのではないか。この著者はデンマークの人だが、日本生活が長く、日本企業向けに書かれている。翻訳者が記載されていないので日本語で書かれたのだろう。
-
世界の優良企業に共通する経営の原理原則を「アンカリング」、「自己変革力」、「社会性」の3つに整理し、「レジリエント・カンパニー」と総称。「エクセレントカンパニー」に次ぐ断絶の時代を切り開くための新しい概念整理であり示唆に富む内容である。