BCG 経営コンセプト 構造改革編

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  • 東洋経済新報社
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492557730

作品紹介・あらすじ

戦略を実行能力を高める
組織メソッドを鍛える

日本で設立50年を迎えた
ボストン コンサルティング グループの最新経営手法

本書で解説されているのは、ボストン コンサルティング グループ(BCG)の経営メソッド。
BCGは1963年にアメリカのボストンに誕生し、初期にはエクスペリエンス・カーブ(経験曲線)、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)など、経営史に残るコンセプトを開発・発表してきた。その後に開発されたBCGの経営手法をそのOBであり、そして、早稲田大学ビジネススクール教授である菅野寛氏が解説しているのが本書である。

ビジネスを取り巻く環境の変化は加速し、いくつもの変化が重なり合い、複雑さを増している。
こうした中で求められるのは、飛躍的な成長(イノベーション)を実現する経営手法、そしてそれを実現する組織能力である。
本書は飛躍的な成長を実現するための組織能力を高める経営手法に焦点を当てている。
プライシング、組織デザイン、調達コスト削減、リーン・オペレーション、ポートフォリオ再構築など、企業の本質を変え、戦略をきっちり実行するために「企業体質転換」を図るための経営メソッドがくわしく解説されている。
飛躍的な成長を実現する経営手法については、姉妹本である『BCG 経営コンセプト 市場創造編』(内田和成著)に詳しい。

感想・レビュー・書評

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  • 最後の章がもっとも面白い。

    これまで、総合ファームが、CIO相手にSAPなどの
    大規模案件を売り込んだのと、同じ手をCEO相手にやる
    という、ビジネスのうまさ。

    将来の成長戦略を描き、
    そこに必要なキャッシュを、試算。
    このときも、すでに、現状の実力値から、
    リスクを差し引き、さらに、目標数値を120%達成する
    試作を立案。
    それも、
    売上拡大、組織再編=コスト、コスト削減、
    キャッシュコンバージョンまで、幅広くみる。
    そして、その実行にあたっては、
    PMOをおき、さらに、各チームにコンサルが入る。。。
    個々のロールは、決して戦コンでなくてもできるであろう。
    でも、トップをおさえなければ、決してハプンしない。

    さらに、これが終わるとやってくる、成長戦略。
    さらに、自走化という支援。。。


    ボスコンは、ほんとに、恐ろしい。
    最後に書かれた、競合へ塩を送ることにならない、
    と言い切っている理由は、
    やはり、トップをおさえている、という自信なのだろう。

  • いかに事業体を最適な形に変化させ、その後継続的に適応•変化させていくかを簡潔に述べている。
    リーンとアジャイルという最近ビジネスの現場でよく聞く言葉も登場。

  •  大企業の組織の問題は根深い。もっと手掛かりとなる情報があればよかったが、期待したほどではなかった。


    …環境変化の速度が速まり、ひとつの戦略が優位性を持続できる「賞味期限」が明らかに短くなってきたことである。ひと昔前であれば、数年間は優位性を保つことができた戦略が1、2年しかもたなくなっている。実際、アメリカの上場企業各社を異なる事業の集合体であるコングロマリットと見なし、各企業がPPMの「スター」や「金のなる木」などの各象限にどのくらい長くとどまっているかを調査したところ、1992年には平均4年だった滞留時間が2012年には多くの産業で2年以下という結果になった。これはひとつには、インターネット等の普及で情報が瞬時に手に入るようになり、競合他社も新しい動向にすぐに気づくようになったためだ。ある企業のイノベーションに競合他社が追随するまでの期間が驚くほど短縮しているだけでなく、顧客のニーズの変化も速まっているのだ。

    ・バリュープライシング
     主に新製品の価格設定に用いられる。顧客価値、最低価格、経済性の3点から最適価格を導き出す手法で、科学的かつ応用範囲が広い。
    ・マルチチャネルプライシング
     複数の流通チャネルを通じて消費者に商品を届ける企業が、各流通チャネルに対するチャネル投資を最適化し、結果的に自社の中長期の収益最大化を図るための手法。

  • 本書はBCG日本支社50周年を記念したものであり、掲載されたテーマはBCGの視点の鋭さやユニークさが伺える。が、本書はBCGのイネーブルセンターの宣伝本ともいえる。読み進めるとついついBCGにコンサルを依頼してしまいたくなるが、いずれも本質的にはクライアントがのDNAや文化として熟成しないと持続的成長には及ばない。そうした観点でコンセプトの域を出ない本書の役割は限定的である。

    構造改革のための外科手術や荒療治としてのコンサル活用は大賛成だが、構造改革を要する状態までに硬直化した組織が生まれてしまう原因が根雪化する限り、その企業に再勃興は難しいだろう。

  • BCG経営コンセプト構造改革編として構造改革に置けるプロセス論点について、BCGの視点からまとめた本。
    フレームワーク、事例として大変参考になる一冊である。

    <メモ>
    ・イネーブリングは組織能力、スキル、経営管理システムの3本柱から成り立つ

    ・価格設定 PSM(Price sensitivity measurement)分析で価格感受性を分析する。
    参考:PSM分析とは http://www.macromill.com/landing/words/b012.html
    ・丁寧にセグメント分けし、全体での利益向上に資する価格を設定。組織能力の向上までも視野に入れて考える。

    ・コスト削減策は取引見直し、プロセス見直し、技術見直しの三点から考える。

    ・ポートフォリオ再構築プロセス
    1業界構造の進化をウォッチ
    2あるべき像と現状を埋めるための基本戦略を立案
    3アクションプランを明確に
    4アクションプランを支えるプロセスを構築
    ・目的を明確にすること、ターゲットリストを作っておくこと
    ・買収相手のカルチャーをよく認識して、それをどう活かすかよく考えること

    ・失敗要因で大きいのは、戦略仮説が曖昧であること、シナジーが創出できていないこと、統合後の複雑性に対応できていないことなど。

    ・トランスフォーメーションは計画、構造変革、再成長の三つのプロセス

    ・旅の資金調達メニューは四つ
    売上拡大、組織フラット化、コスト削減、資本効率向上
    ・改革のコミュニケーションは合理性、ソフト、ハード全てが必要
    ・数値計画はコンティンジェンシープランとして120%で組み立てる。

  • WBS菅野先生。組織の戦略策定からイネーブルメントまで薄い1冊に盛りだくさん。特にコスト削減については、陥りやすい罠も多く非常に有用に感じた。

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著者プロフィール

早稲田大学 大学院 経営管理研究科(早稲田ビジネススクール)教授
東京工業大学工学部卒業、同大学院修士課程修了。 カーネギー・メロン大学経営工学修士(MBA with Award)。株式会社日建設計、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)を経て、2008年一橋大学大学院国際戦略研究科教授、2017年より現職。

「2019年 『全社戦略がわかる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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