物理学者、ウォール街を往く。 クオンツへの転進

  • 東洋経済新報社 (2005年12月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784492653609

感想・レビュー・書評

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  • 自分は根っからのトレーダーなのでなかなか理解できない面もある内容だった。
    読み物としてはマーケットに対峙している人間として面白かった。

  • "My Life as a Quant" by Emanuel Derman

  • 物理学者が金融業界に転身し、クオンツとして働く中で見てきた実態。
    トレーダーや同僚といかにしてモデルを作り上げてきたか。その中での論争や、やり甲斐。
    本音で書かれていて、悪くない。

  • 物理学の博士課程卒業後,学問の世界に残り続けるための奮闘とそこから企業の軍門へ下る葛藤,そして証券会社へクオンツとして転身しMDに昇格するまでを描いた自伝.物理学のPh.Dがどっと金融業界へ流れ込んできた黎明期から,彼らが“クオンツ”としての地位を獲得するまでの時代が生の声として克明に語られている.クオンツたちの実績を上に示すためにシステムにログを仕込んだというエピソードなどに,クオンツとしての立ち位置をアピールする苦労が垣間見える.またGS時代の上司,フィッシャー・ブラック氏とのエピソードが貴重.ブラック氏はマートン氏の確率解析による証明を認めてはいながらも,自身の導出の方が正しいと考えているエピソードが興味深かった.
    学生・ポスドク時代に次々とノーベル賞級の大物教授が登場したり,ベル研時代に次々と現在まで名の知れ渡っている大物が登場するのが圧巻.まさかこの本で,シャノンの論文の重要性やバッカス・ナウア記法の話が出てくるとは思わなかった.一流の人間は一流の人間に囲まれて一流になる,ということだろうか.
    LTCMの破綻やサブプライム危機により数理モデルの机上の空論が取りざたされているが,それでも計量ファイナンスという分野のぶれない軸がこの本にはある気がした.

  • 物理学者、ウォール街を往く。―クオンツへの転進/エマニュエル ダーマン

    ちまたでの 非常に評価の高い本。
    チョット僕には分厚すぎたかな。

    個人の物語をおもしろおかしく書いてある本であり、本来であれば非常に好きになる本。
    ただ、内容的に物理学、クオンツという数学的に複雑なものであるため、
    そこがネックとなって前に進みづらかったというところが正直なところである。

    精神的に余裕のあるとき読むことができれば良かったのであるが、
    現在そこまでの余裕がないので途中で断念をしてしまった。

    ただ、こういう類いの本は、翻訳ではなく原書で読んだ方が絶対におもしろいと思う。
    英語ができないので僕はできないが。(残念)

  • (推薦者からのコメント)読んでみたいので

  •  素粒子物理学者から、話題のウォール街のクオンツという、ファンドマネージャーみたいなことをやる職業に転進した著者の半生がつづられている。
     素粒子物理学といえばつぶしが利かない典型例のように思えるかもしれないが、まだそこからだって先に道はあるわけで、どこまで行ってももう終わりということはないのかも知れない。

     あなたが研究生活をリタイヤしようと考えている方ならば、2章から6章を読まれるとよいでしょう。研究生活の苦悩と決断が赤裸々につづられています。
     あなたが金融界での成功者としての著者を知りたいとお考えならば、9章から15章を読まれればよいのではないでしょうか。金融工学の実践史を知ることができるでしょう。そして、決して甘い世界ではないことも。

     本書は素粒子物理学の研究者からゴールドマン・サックスのクオンツに転進した著者の半生と周辺史を語った作品です。大学院時代の話で出てくる数々のビックネームには本当に驚かされます。そんな天才達に囲まれ、競争し、生活の糧を得るために転々とする生活に絶望し、著者は研究生活に挫折(本人の主観で!)することを決断します。
     最初の就職先のあまりの官僚的な組織に嫌気が差し、移った先は投資銀行。研究者時代に培った物理の知識とプログラミング技術を利用し、計量経済学の実践に励むことになります。
     ビジネスの世界はある意味お金を稼ぐことが全てです。クオンツはどちらかというと裏方の仕事なので、直接お金を稼ぐのはトレーダーの役目です。このため、いかにクオンツが利益に貢献しているかを示すための熾烈な戦いが繰り広げられます。このような、ある意味醜い争いについても、著者は正直に、自分の気持ちも含めて、描き出します。

     著者は包括的な金融モデルは存在しないと言い切ります。確かに、物理学においては自然界にある物体は、気まぐれに動いているようでも、何らかの規則性に従って動くと考えられます。しかし、市場を動かす人間は気まぐれです。例えば、降水確率50%と聞けば、傘を持っていく人、持って行かない人、そもそも家から出ない人など、様々な反応があり、しかもそれは気分によって変化します。そう考えると、市場を完全に支配する理論の構築などはできないのでしょうね。

     惜しむらくは邦訳者が物理や数学にはあまり詳しくなかったのであろうことです。当初は、全く文意がとれず、途中で読むのをやめようかとも思いました。でも、そこでめげずに読んだ方が絶対に良いと思います。

  • 前半は物理学者時代、後半はビジネスマン時代の話。前半では作者の物理への深い愛やら尊敬が伝わってきた。それと同時に物理学で生計を立てていく大変さ、苦悩が書かれていた。後半はクオンツへ転身後の話。前半は物理学の話と同時に生活面が書かれていたのとは対照的に、債券モデルの話やゴールドマン、ソロモンの社風など仕事に関わる話がメインとなる。
    天才物理学者のクオンツへの華麗なる転身の話で、サクセスストーリーだけが書かれているのかと思っていたが、物理学でもクオンツでも苦労が耐えないという話が書かれおり予想外だった。
    時代も、スケールも全く違うが、理系院生から金融業界へ入社した私には、刺激になる本であった。

    ただ、専門性の高い本であると同時に、まさに英語の翻訳本という感じの文体が読みずらかった印象を受けた。

  • 物理の内容に関する記述が多くていつも以上に
    飛ばし読みした。

    クオンツに関して特に新しい発見があったわけではなかった。

  • ★物理と金融、絶妙なバランス★クオンツになる前の話が半分近くで、物理への尊敬が伝わってくる。自然の法則の発見する栄誉にあこがれる物理学者の野望、天才が競い合う研究の困難さと物理で職を得る難しさ、稼ぐために移ったベル研究所との肌合いの悪さ、ゴールドマン・サックスに移ってフィッシャー・ブラックと出会い見いだすクオンツの喜び、いずれも素直に伝わってくる。一度移ったソロモン・ブラザーズで感じたGSとの風土の違い(個人が尊重されておらず、ジョン・メリウェザーが別格として君臨する。GSは短い目では貪欲でなく長い目で貪欲、ソロモンは全てが自分のためで神は関係ない)に感じる居心地の悪さも興味深い。
     正統な自然科学を学んだものとして、モデルへの過度な期待を抑制するところに矜持を感じる。モデルはトレーダーに使われないと意味がない。金融工学は突き詰めても物理学のような明快な法則を導けるわけではない。なぜならデータは少なく、市場は作用と反作用が共存する。ある状況では正しいことが、別の状況では間違ったものとなるからだ。「経済学者が自分の理論に純粋な期待を持っているのに対し、クオンツに転じた物理学者は理論に過度の期待を寄せない。基本的な理論と、有用ではあるのだろうが現象学的なオモチャの相違を知っているからだ」。この一歩引いた感じが素晴らしい。

  • タイトルが非常に気になったので本屋でそっこー買った本です

    前半は物理を

    後半は筆者がベル研究所、GS、ソロモン、GSと転職して言った経緯が書かれています

    まず前半を読んで感じたことは2つ

    1つ目は物理学のおもしろさ

    最近ひも理論からスタートして物理学に興味を持っていたのですごく興味を持ちながら読めました

    2つ目はPhDの人がいかに大変で苦労しているか

    僕らは大学の学部の中で一番忙しいゼミとか言われているが、そんなの世界の一流の大学から見るとまったく努力していない

    天才たちがこんなにも努力しても一流の学者になるのはほんの一握り

    物理学の大変さと自分の努力の甘さが非常にわかった


    後半で印象に残ったのも2つ

    オプション理論の大家、フィッシャーブラックの話とクオンツとトレーダーの関係

    特にクオンツとトレーダーの関係は僕の中で非常に勉強になった

    クオンツってのがどういう人が働いているのか少しでも興味がある人は読んでください

  • This book is sleeping on the desk.

  • 途中

  • ノンフィクションの小説。
    「クオンツ」というデリバティブの発達により産まれてきた新しい職業(仕事??)の成功者のお話、かな。
    大学の友人がクオンツに興味があるとか言ってたんだけど
    なんとなく投資銀行にいるやたら数学を使う人々って事くらいしか知らなかったので
    たまたま見つけたこの本を手にとって読んでみました。

    とりあえず思ったのは、訳者、へたくそすぎ。
    プロとは思えない。ほぼ直訳だと思う。これくらいならおそらくおれにも出来ます。
    英語の、形容詞を並べ立てた長ったらしい文章がそのまま訳されてると理解しづらい。
    そこは正直、プロならもう少し綺麗な対訳を考えるべきだと思うんですが。
    そして誤植や脱字もいくつか目につきました。。

    内容自体はというと、ちょっと冗長な気が。。
    あくまでクオンツとしての働きの話がメインかと思ったら、半分くらい(200ページ)が
    著者の大学・大学院時代の話。
    クオンツとして働いてるシーンは半分だけでした。

    流し読みをしてたせいか、クオンツってのがどういう仕事をしてるのか、目的が達成できませんでした。笑
    おれの理解によると、
    クオンツは、デリバティブ商品を開発し、それをトレーディングするインターフェースを作る(プログラミング)
    のが仕事なんだけど、
    この理解が正しいのかわからないし、これを理解するだけならネットで調べればすぐだったはず。。

    まあ、このクオンツという仕事を行う上で、物理学者の数学的知識とプログラミングスキルが当時重宝され
    教授になれなさそうな人や待ちきれなかった人、
    学問に飽きた人が1980年代後半から90年代に身を移した職業だったみたいです。

    著者がGSとソロモンブラザーズ(現日興citi)で働いていた経験の部分がおもしろかったです。
    あとは大学院生にも過酷な競争があるんだなという事を知りました。
    まあ、アメリカと日本はシステムが違うかもしれませんが。

  • 少し退屈です。

  • 理論物理学者が金融の世界に転身し、計量ファイナンスでウォール街を一変させた金融工学の歴史。

  • 多様な生き方を後押ししてくれた一冊。

  • クオンツの生活だけでなく、理系の学者として生きていく学者の有様、苦悩、ポスドクの悩みなどが分かった。文系に比べ理系の方が格段に勉強しているし、有能な気がする。日本の社会構造とは大きく違うPhdのあり方も分かった。また、『金融工学者フィッシャーブラック』を読んでいたため、理解しやすかった??面もある気がするが、結局理論的な面は分からず。しかし、あわせて読むとベター。

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