安心の社会保障改革 ―福祉思想史と経済学で考える

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492701300

作品紹介・あらすじ

高福祉・高負担のスウェーデンとデンマーク、低福祉・低負担のアメリカと日本、中福祉・中負担のドイツとイギリス。それぞれの国で福祉思想はどのような役割を果たしたのか?宗教、家族、共同体、政治、経済などはどのような関わりをもっていたのか?福祉を担うのは誰か?社会保障の財源は税か社会保険料か?日本において望ましい制度改革のあり方を安心と経済効率性を同時に考慮しながら提言する。

感想・レビュー・書評

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  • 格差研究で有名な橘木氏が書いた、各国の社会保障の歴史を振り返る本。参考文献の量を見て分かるように、緻密な文献考証を経たものであり、一読に値する。ドイツやイギリス、スウェーデン、アメリカ、そして日本と選んだ国も自分が期待していた通りであった。また、本書の優れた点は最後に社会保障を考える上での論点を整理しているところである。普遍的であるか選別的であるかの点や税か保険料であるべきかという点といった学問的なものから、政治的リーダーの存在や社会保障を支える学問や宗教の存在といった観点まで幅広く挙げられている。自分が最も印象に残ったところは、スウェーデンの社会保障制度(年金)の始まりは、アメリカへの大量の移民で残された高齢者に対する救済意識が国民の中で高まったことであるということである。示唆に富んだ美談である。いずれもう一回読みたい本である。

  • スウェーデンとデンマークという2つの福祉国家にあっても、財源調達は前者が保険料方式で後者は税方式。後者が望ましいと考える。

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著者プロフィール

1943年生まれ。経済学者。京都大学名誉教授、元同志社大学経済学部特別客員教授。著書に『格差社会』『早稲田と慶応』『灘校』『無縁社会の正体』『日本のエリート』他多数。

「2021年 『特別授業3.11 君たちはどう生きるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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