AIに負けない子どもを育てる

著者 :
  • 東洋経済新報社
4.15
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本棚登録 : 1577
レビュー : 167
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492762509

作品紹介・あらすじ

AIに仕事を奪われない!
読解力アップの実践法

日本中で騒然の書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』、待望の続編

AIが苦手とする読解力を人間が身につけるにはどうしたらいいのか?

読解力向上のために親、学校、個人ができることを提言
小学校・中学校で実際に行われて成果をあげている授業・取組みを公開!
大人が読解力を身につける方法も明らかにする

あなたは大丈夫? すぐにできる「体験版リーディングスキルテスト」収録

感想・レビュー・書評

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  • 『AIvs教科書が読めない子どもたち』の続編です。

    「体験版リーディングスキルテスト」(RST)が収録され、読解力アップの実践法が述べられています。
    RSTは2016年に考案されたテストで、小学六年生から大人まで誰でも受験することができます。
    私も試しにやってみたら、かなりショックな結果になってしまいました。
    タイプ別分析によると「前高後低型」そのもので、この本を手に取る可能性が高いと考えられる層で最も多いタイプということで、このテストは確かに信ぴょう性があるかもしれないと納得しました。

    読解力アップの方法は、ドリル・暗記でなく論理で考えられるようになること。
    小学校、中学校の具体的な授業のやり方が提案されていて、確かにこの方法は、なるほどと思いました。
    大人も同じ方法でいいようですが、学校で、授業を受けることはできないですね。
    では、大人はどうすればよいかというと、自分に合ったレベルのテキストをゆっくり一語一語丁寧に正確に理解して読むこと。わからない言葉があれば、もちろん調べる。
    弟10章には、大人になって劇的に読解力が上った菅原真悟氏の体験談が載っています。

    又、すべての科目の成績を上げるには読解力をつけて、どの科目の教科書も正しく読んで、理解ができることが必要ということは、繰り返し強調されていました。

    読解力ということで国語教育が見直され、文部科学省もその必要性に目を向け始め、2022年から実施される新学習指導要領で、高校の国語が「現代の国語」「言語文化」「文学国語」「国語表現」「古典探求」と「倫理国語」という科目に再編されることになったそうです。

    • やまさん
      まことさん
      おはようございます
      いままでは、雨が降っていたのですが、急に朝日がまぶしいです。
      いまのヤフー天気予報だと、☼7人、☁29...
      まことさん
      おはようございます
      いままでは、雨が降っていたのですが、急に朝日がまぶしいです。
      いまのヤフー天気予報だと、☼7人、☁29人、☂46人、⛄0人です。
      ⛄以外は、全部あります。
      ビックリです。
      やま
      2019/11/14
    • まことさん
      やまさん♪
      おはようございます。
      こちらは、朝から雨が降っています。
      天気の変わりやすい時期なんでしょうかね!
      やまさん♪
      おはようございます。
      こちらは、朝から雨が降っています。
      天気の変わりやすい時期なんでしょうかね!
      2019/11/14
  • 私は本を読むのが遅い。
    声に出して読んでいる感じ。
    というか、頭の中で誰かが読んでいる声を一字一句もらさず聞いている感じだ。

    速く読みたくて速読のトレーニングをしたこともある。
    しかし、自分には合わないとあきらめた。
    正直に言うと合わないのではなく、どうしても速読ができなかったのだがそれで良かったようだ。

    本書のリーディングスキルテストは70点満点の62点だった(予想外の出来)。
    ゆっくりでも正確に読むことが大切であることを再認識した。

    本書は読解力を付けるために、幼児期、小学校低学年、小学校中学年、小学校高学年、で何に気を付けどのように導いていけば良いかを具体的に示している。
    個人的にかなり納得できる内容なので、幼小中学校の先生にはぜひ読んで実践して貰いたいと思う。

    子育て中の人にもお勧めです。
    タイトルのAIに負ける負けないは関係なく自力を身につけるのに役に立つに違いありません。
    4歳までは読解力以前の知育だと考えますので、池谷裕二さんの「パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学」なんかも併せて読むと参考になるかと思います。

  • AIに負けない子どもの育て方

    〇正しく「読む」ために必要なこと。(p32)
    ☆①文字が読める②語彙③機能語の理解 この3つが必要。
    機能語とは、「と」「に」
    「のとき」「ならば」など。

    〇RSTでは、「事実について書かれた短文を正確に読むスキル」を6分野7項目に分類して、テストを設計しています。
    ①係り受け分析 文の基本構造
    ②照応解決 指示代名詞、省略の理解
    ③同義文判定 2文の意味
    ④推論 小6までの知識と常識
    ⑤イメージ同定 図、グラフ
    ⑥具体例同定(2項目) 定義
    ☆③は答え合わせの際、自分の書いた答えと解答文が正しいか判断するのに必要なスキル。今のAIもできない。
    ⑥ができないと中学で伸び悩む。
    そして、RSTは練習すればいいってことじゃない。

    〇「隣の子のすることを真似る」で中学年を過ごしてしまうと、中学校に進学することには授業がまったく理解できなくなり・・(p179)
    ☆思い浮かぶ。じゃあ、どうすればいい?自分の頭で考えるには???

    〇一橋大学の学生の知的レベルが劇的に下がったと感じたのは、生協にコピー機が導入されたときだった。(p185)
    ☆一字一句手で書くことが、思考を促す。キーワードの穴埋めはだめ。それは、自転車の補助輪であって、どこかで外す必要がある。プリントを作るってことで、保護者の評価は高くなるし、見せかけの点数は上がる(!)が、ずっとそれではいけない。例えば、新しい言葉は「~とは、~のこと」と定義し、次にその言葉を使うように仕向ける。かっこいい!と思わせることが大事。
    小学校でかっこいいって、大事だよねえ。

    〇小学校を卒業するまでに、板書をリアルタイムで写せるようにする。小学校のうちに穴埋めプリントを卒業する。そして、中学ではプリントを使わせないことを目標にする。(p191)
    ☆分かりやすいなあ。①自分の気分や力加減をコントロールし、集中する。②板書を正確にある程度の速さで写す。③見た通りに記録する。コンピューターは集中できない。データから最適解を探すことはできる。人間は①意味が分かる。②欲求がある。③全力で怠けようとする。キーワードだど、キーワードでOKになる(怠ける!)

  • 著者の新井さんは、AIによる東大入試を目標とする東ロボプロジェクトをディレクタとして率いた数学者。プロジェクトの経緯と分析は前著『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』にまとめられた。同書でも指摘されていたが、プロジェクトから得られた知見のひとつとして、勉強ができない子どもとできない子どもの差は、文章が読めるか読めないのかの差ではないかと指摘をした。本書はそこでも提案された文章読解力を測るためのリーディング・スキル・テスト(RST)のさらに深い分析と子どもの読解力を高めるための提言を行ったものである。

    もともとは、AIの現時点の限界として文章の「意味」の把握が非常に苦手であるという弱点があり、そのために現時点AIの延長線上では東大合格までの得点能力を獲得することができないと判断したのだが、逆に大学入試試験においてAIに劣る点数しか取れない高校生は、AIと同じように日本語を正確に理解できていないからではないかと気が付いたところからRSTのプロジェクトは始まった。

    紹介されたRSTはそのコンセプトもシステムも非常によく練られていて、その目的と洞察とものに称賛に値するものである。何より、フィードバックを繰り返し常に改善されていくようになっているところが素晴らしい。TOEICのようになると試験の点数を挙げるための勉強や繰り返し受験による成績の向上が統計データを狂わせる懸念があるため、視力検査のようにときどき何の準備もせずに受験してほしいという。RSTが読解力を計測するツールとして非常に優秀であるため、学校の授業の効果測定のためにも多くの子どもに受験するようにしてほしい。その際に、自校の評価を上げるために生徒に試験準備をさせるというような日本的行動をとらないように是非してほしい。

    RSTが日本で効果を発揮する背景には、非常に細かい学習指導要領を定めていて、教科書検定まで行っていることで全国的に他国と比べて公平で統制が取れた教育制度が維持されていることが挙げられる。そのために、RSTの成績の差を地区・地域の特性の影響の差分が少なく、よいデータを取ることができる。比較的移民が少なく母語としての日本語を話す割合が非常に高いことも統計上の精度を高めるためにはプラスに働いている。例えばそのおかげで本書にも書かれているように、RSTの結果が高校の偏差値と非常に高い相関性を持つことなど統計上のデータがきれいに出ることにもなる。

    RSTの推進だけではなく、教科書を読めるか読めないかということを問題にしているその先に、著者は当然のごとく小中高の授業のあり方や教科書の内容にも疑義を呈し、生産的な改革案を提示している。例えば疑義としては、国語教科書の問題として、高校国語に芥川龍之介『羅生門』、夏目漱石『こころ』、森鴎外『舞姫』、中島敦『山月記』がもう何十年もの間採択されていることを指摘する。その理由は、現場の国語教員が先の作品は前年までの指導要綱をそのまま使えるので教科書の採択率に差が出るからだという。確かに自分もそういった作品を教科書の中で見たことがあるので相当続いているのだろう。そんな中で高校の指導要綱で「論理国語」が追加されたことは、著者らの働きかけの成果でもあったのかよい傾向だ。著者は、国語能力を上げることで全体の理解力を上げるための一つの提案として、国語の授業で、理科で天体の勉強をしているのと並行して、月の起源を探るようなエッセイを採用してはどうかなどと提案しているが、壁は現場にあるのかもしれないが、個々の先生は高い熱意を持つ人も当然多いということなので期待したい。

    著者は、AI研究者であるが、教育においては、IT、特にEdTech、に関しては万能論ではなく、その特性を見極めて必要なところに適切な形で使うべきと主張している。どちらかというと実際の現場の授業を見た上で、アナログ的な能力の育成の必要性を強調しているくらいである。例えば、理解の向上や助けのためにと作成しているプリントの使用は止めて、それよりも板書をきちんとしてノートに写し取らせる訓練をすることが読解力や作業力の向上につながると指摘する。プリント・ワークシートの多用がかえって生徒の学力に悪影響を与えているとデータからも出ているからである。AIの研究者がテクノロジーによって、人がある種のスキルを失うことを指摘するのは新鮮であるが、そういった指摘があるとすればAI研究者、そして何より新井さん、からの指摘がもっとも説得力があるのではないかと思う。一方、もちろん、統計・確率や微分などをしっかり身に付けることの重要性は忘れない。

    前著の印税をRSTの発展に使ったというが、この本も売れてさらに発展につながってほしい。ふるさと納税で貢献できるのならぜひお願いしたいところ。応援したい。

    ---
    本の中でRSTの練習問題が含まれていて、自分もトライした。前半19問目までは全問正解だったのだけれど、後半はなめてかかってしまったのかことごとく罠にひっかかってしまい得意と思っていたところで何問か落として結果4つ間違いだった。試験は集中が重要だし、何度も受けたら点数が上がるというのもとてもよくわかる。


    ----
    『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井紀子)のレビュー
    https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4492762396

  • 【読力】
    AIのできないことが多くの人もできていないということです。
    AIのできることしかできない。恐ろしい現実ですが、AI以下の人がかなり存在するという事実です。

    ー 過酷な平等 ー
    現在は能力差というより、生まれた国、人種、地域により人は生まれながらにして不平等に差別されています。ところがテクノロジーの進歩により、よりリアルに解像度が上がる(現実と仮想の区別に意味がなくなる)と国、人種、地域の差はなくなり人類全体での優劣差で判断されるようになります。
    日本のようなそこそこ豊かな国に住んでいて能力がない人は厳しい状態に追い込まれます。しかし、この能力はレベルの高い能力を求めているわけではなく基本的な能力で十分です。この基本的な能力もない場合、悲惨な状態となります。

    日本の場合、国家が「日本人」ということで能力のない人間も保護しています。将来は国というかたちの上での境界は残りますが、実質、国家・国民はなくなり個人として人類全体と比較されることになります。

    国という概念がなくなると、政策の違いで国民が差別されることがなく、個人として自立することができます。しかし、評価比較対象の規模が全人類となりより大きくなります。

    国が実施している公共事業や福祉はどうなるのでしょうか?
    富を得た人がそういう事業を始めることになる?公共事業、福祉もすべて民間が行い有料化?されるのかもしれません。こうなるとますます能力のない人は生きることはできません。

    しかし、悪い面だけはありません。上を見ると能力が高い人は国、人種、宗教の壁を越えて上級になることができます。今まで能力が高くても、生まれた国、人種で不当に差別されていた人とっては上にのぼる道が開けるのです。

    ー 読解力 ー
    著者の主張はAIの話ではなく読解力です。

    RST体験版を実際にしました。
    正直、相当な集中力を要します。

    結果発表!



    係り受け解析   10点
    照応解決     10点
    同義文判定      6点
    推論       10点
    イメージ同定   10点
    具体例同定(辞書)  5点
    具体例同定(理数)  4点

    具体例同定が思った以上に良くないです。
    書いてある文字の通り読まずに思い込みで読んでいる部分がありました。。。

    一つひとつゆっくりしっかり読む練習をします!

  • 読解力向上のために、どうしたらよいのか?
    小学校や中学校だけでなく、自分はどんな読み能力が有るのか?無いのか?
    RST(リーディングスキルテスト)でそれを明らかにする。
    で、成人読者を想定した「体験版」をやってみた。
    いや別に簡単じゃん、と、、。答え合わせして吃驚。
    照応、推論、図形イメージは高得点を出せたが、
    文の基本構造把握力はビジネスマンとして、かろうじて合格。
    具体例同定(言葉の定義と合致する具体例を認識)は惨憺たる有様。
    いや、これは当たってる。
    間違いも、よくやるよなあ、こういう間違いって感じ。
    自分の強味と弱点がよくわかる。

    実に優れたテストだと認識した。

    すいません、それ以外は飛ばしました。

  • 続編!
    RSTテストを実際にやってみた。
    思ったよりできたが、これが解けない人が多く、教科書をきちんと読めない子供達も数多くいることがわかった。

    読解力をつけるための実践が幼小中と載ってるので、是非実践して読解力あげてほしいと思った。
    もちろん大人が読解力を上げる方法も載っている。

  •  AIが苦手とする読解力を人間が身につけるにはどうしたらいいのか、成果を上げるための実践がまとめられている一冊。

     かなりショックを受けました。

     今までの自分が否定されているようで、正直読み通すのに勇気がいりました。

     しかし、今は目を開かされたように、これから自分が何をすべきなのかが見えてきた気がします。

     読解力の重要性やその分析力に圧倒されました。

     自分の人生に大きなヒントをもらった気がします。

  • 人工知能に東京大学の入試を突破させるという研究を通じて現在の人工知能の技術的な限界を明確にしつつ、実は子どもたちの基本的な日本語の読解能力が低下しつつあり、読解能力が国語だけではなく他教科も含めた総合的な学力と高い相関を示しているということを、前作の「AI vs 教科書が読めない子どもたち」で明らかにした著者による続編。

    本作では、著者が開発した日本語の読解能力を試すRSTテストのサンプルが収録されており、実際に自身や家族の読解能力を簡易に測定することができる。そして、著者がRSTを受験した複数の小学校での模擬授業等を通じて編み出された具体的な読解能力アップの処方箋が綴られているのが本書である。

    実際にRSTテストのサンプルをトライしてみたところ、私自身も6つある評価項目のうち、1項目だけ、非常に点数が取れていない分野があった(比喩や擬音語・擬態語などの表現に関する”具体例同定”がそれである)。いざこうしてテストを受けてみると、それなりに高い日本語教育を受けて、知的な文章に多く触れているはずの自身であっても、文章を読み飛ばしてしまっていたり、正確な読解に対する意識が抜け落ちてしまっていた、ということなのだろう。

    子どもをお持ちの方は、ぜひこれを親子でやってみてほしい。そして、誤った設問について、なぜその回答が誤りだったのかを議論するだけでも、十分本書の価値はある。前作に負けず劣らず、大変素晴らしい労作。

  • 子育て世代に最後の方だけでも読んで欲しい。
    教員は読んだ方がいい。
    (教材準備でついやってしまうことも書いてある)

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著者プロフィール

新井 紀子 国立情報学研究所(NII)教授,一般社団法人「教育のための科学研究所」代表理事

「2020年 『IT超初心者のためのedumap活用スピードガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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