最新脳科学で読み解く脳のしくみ 車のキーはなくすのに、なぜ車の運転は忘れないのか?

  • 東洋経済新報社 (2009年4月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784492800812

感想・レビュー・書評

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  • 脳神経科学の知見について、比較的わかりやすく網羅したもの。それほど驚くべきことは出てこなかったが、まだまだ脳に関してはわかっていないこと、臨床的には効果があるが、メカニズムの詳細が不明なものが多いことがわかる。

    コラムが豊富でそれはよいのだが、本文にそのまま挟むのは読書体験としては最悪。章末にまとめるなどしてもよかったのでは。

  • カジュアルな文体が読み手のハードルを下げてくれる。ただし、コラムが本文並みに多くてどちらがメインであるか、分からなくなる。

  • なんか脳の豆知識みたいな本だった気がする
    まぁまぁ

  • え、時差ボケは脳を傷つける?共著者がサムワン?ってボケはさておき。
    横書きだし、何調っていうのかこの「〜なんだよ」「〜だからね」ってな語尾は些か目障りだけど、騒音中に送話口を塞ぐ効果とか生得論の根拠とか、説得力のあるトピック多し。

  • 日常生活のさまざまな場面において、脳がどう働いているのかを解説した脳科学の本。

    取り扱われているテーマは身近なものが多く、脳にまつわる一般的には信じられている話の真偽、知っていると便利なネタなど、関心を惹かれるものばかり。専門書ではないので詳細に書かれているわけではないが、正確に書かれている印象を受けた。専門的な話でもきちんと解説しようとしている。そのため、脳の部位名や神経伝達物質名など、日頃馴染みのないことばが頻繁に登場するので、慣れるまでは理解しづらいかも。

    本文とは別に「Did You Know?」、「Practical Tip」といったコラム的なものも多く、それらを読むだけでも有用。ただ、本文のいたるところに挿入されているため、読みづらくさせている感は否めない。

  •  これは素晴らしい良書だった。
     最新脳科学の知見をきちんとふまえて、脳のしくみが一通りわかるようになっている一般向け入門書である。

     全編平明な話し言葉で綴られ、興味を惹くエピソードをちりばめて、最初から最後までまったく飽きさせない。極上の科学啓蒙書であり、気の利いた科学雑学満載の愉しい読み物でもある。

     「脳とは何か?」という問いに多角的に答えていくうちに、それがいつしか「人間とは何か?」という大きな問いに収斂されていくような展開もスリリング。
     知的興奮をかき立てる書であるとともに、“脳のしくみをふまえてよく生きるためのノウハウ”を随所にちりばめた実用書でもある。

     たとえば、本書の中に「脳をだましてやせる」という題のコラムがある。たった2ページのコラムでありながら、ここには凡百のダイエット本何冊分にも匹敵するような「やせる極意」がぎゅっと凝縮されているのだ。

     内容が網羅的であるだけに個別テーマの堀り下げは浅いのだが、この本をいわば「プラットフォーム」として、脳科学のさまざまなテーマのより専門的な本を読み進んでいけばよいと思う。
     その意味で、これから何度も読み返したい本である。

  • ガイド付脳内ツアーと称し、右脳、左脳、海馬、側頭葉、ウェルニッケ野、前頭葉、ブローカ野、ニューロン、シナプスなどの有名な観光地を、その役割、動作原理などを、数々の症例や実験結果などを通して分かり易くかつ医学的に説明する。また、脳は10%しか使われていない、モーツアルトを聞けば頭が良くなる、脳のしわは知能のしるし、などのよく聞く脳の話を脳科学的に解説するコラムがまた面白い。

    残念ながら年を取ると特に海馬と前頭前野のニューロンは小さくなりシナプス結合の数が減るようです。ですが、年寄りにも希望はあります。体を鍛える運動は大脳皮質の縮小を遅らせるとのこと、運動によって脳に毛細血管がの数が増え、ニューロンへの酸素とグルコースの供給量が増え、軸索とシナプスの成長を即す成長因子である多様なタンパク質の放出を引き起こし、シナプス可塑性を高めて、海馬のニューロンの新生も増やすとのこと。また、運動は70代でアルツハマー症を引き起こすリスクを1/3にするそうです。頑張って走ります^^;

  • まぁまぁ面白い。知ってる感じの話が多かった。導入にいいかも。分かりやすい。

  • 面白かったけど、ほとんど内容忘れてしまった。脳の部位の名前とか出てくるとダメ

  • 脳って不思議〜

    最新の脳科学をこの分野のエキスパートがとってもわかりやすく解説。コラムが数多く挿入されていて飽きない。

  • 読み物として軽めの、しかし網羅的で最新の脳科学を知れる本。意外に知ってることが多かったので星は少なめ。

  • 脳の細部のはたらきからいかにして脳をうまく使うか、ということまでを述べた盛りだくさんな内容の一冊。フランクな文体で細かく章立てされており、小話の挿れ方が不可解ですが全体的には読み進めやすいです。

    脳の働きの関係から、ある個体の持つ性質、つまり性格や嗜好など、が遺伝的要素か後天的要素かなどもわかる、という話は様々な例とともに紹介されており、興味深かったです。

    いかに脳をうまく機能させるか、という話にも触れており、運動すること、ポジティブな結果をイメージさせることなどが効果あり、ということが実証されてるそうな。身近なようでわかっていないことばかりの脳の話に興味が出てくる一冊です。

  • 冒頭の「ぼくのなかでいちばん大切な器官は脳だと思ってた。けど、ふと考えた。待てよ、だれがそういってるんだ?-エモ・フィリップス-」という言葉から強烈に引き込まれた。自分の脳(頭蓋骨の中の1.4kg弱の塊)についての知識の薄く、誤植ばかりであることがよくわかった。例えば、普段、人は脳の10%しか使っていないという神話。なんのことはない100%使っている。ただ急いでいい加減な答えをだそうとするのだ。だいたいの場合、脳は正確さよりスピードを選び、経験から得た知識(経験則)に基づいて出来事を解釈する。つまり、一般化する傾向がある。論理的とは言い難い。論理的思考はかなりの労力を要するようで、論理を使うよう強く指示されない限り、ほぼすべての状況でスピードを選ぶらしい。また、どういうわけかある種の「思い込み」も意識にあるかないかに関わらず影響を及ぼすようだ。例えば、試験の直前に固定観念を思い出させられると(ex.性別欄のチェック程度の簡単なことでも)成績がかなり影響される。こうした固定観念は、自分にとって肯定的な固定観念を持つことで減らしたり、避けることができる。自分が望むイメージを選び、一般化を逆手にとるという戦略だ。まさに、頭は使いようということだ。
    その他にもまだまだ不思議な能力であったり、わからない事が多い脳だが、それ故に魅力の多い研究分野なのだと思った。もっと早くにこの本を読んでいればもっと学業に精を出しただろう。

    さて、どのイメージを頭に刷り込もうか。

  • 「ネイチャー・ニューロサイエンス」の元編集長が、脳科学の(当時の)最新研究をわかりやすく解説してくれている本。

    わかりやすく、とはいっても、やっぱり脳科学ビギナーさんにはちょっと難しいかな。へえええーぐらいな話にはなるけど。
    ある程度脳の構造や機能が(おぼろげでも)頭に入っている人にとってはかなり楽しい本です。
    医学生向けには超おススメ。
    これから研究しますって大学院生にもとっかかりとしておススメ。
    もちろん巻末のreferenceも重宝する。

  • 脳のしくみというタイトルですがそこまで難しくもなかったです。どっちかというと小ネタ集みたいな感じでした。でも色々と参考になった。脳は使わないともったいない。ちょっとしたことでダイエットもできちゃったりする。脳の説明書といったところですかね。

  • 本自体は読みにくいが、初めて知ったことが多々あったので益としたい。赤ワインに興味を持った。

    毎日、感謝したいことを書き留めることにする。

  • 最近の脳科学全体を俯瞰。
    気になるところをピックアップしてみました。

    ◆学んだこと
    〇太陽を見ると、なぜくしゃみが出る?
    ぼくもそう。特異体質だと思っていたけど、アメリカ人の4人に1人がそうなんだ。三叉神経が原因? 光によって瞳孔が収縮したとき、その刺激がその近くにある、鼻のむずむず感を伝える神経線維やニューロンにおよんでいる?

    〇禅のとき脳はどうなってるの?
    「無目的の瞑想」のとき、統一性のあるリズムカルな変化を示しはじめた。高まった同期信号のほとんどは、1秒あたり25〜40回の「ガンマ帯域振動」とよばれるリズムだった。・・・「論証的瞑想」のとき、大脳の「前帯状皮質」と「前頭前野」が活発に活動する。

    〇「空間記憶」と「陳述記憶」の復習です。
    〇「学習」の仕組みの復習です。

    続きはあとで。

  • よかった点は、なんと言っても素人にわかりやすく物語風に書いてあるところ。が、逆に悪かった点は、だからこそわかりにくい。訳者のあとがきにも書いてあったけれど、人に教えるためには、人の数倍も理解していないといけないが、彼女はまだその域に達していないと感じる。ただ、だからこそ、たくさんの疑問をそのまま文章にぶつけ、読者の探求意欲を刺激してくれる。本の表紙を見て、「脳の機能について教科書的に解説している本」だと思って借りたのだが、実際には、心理学や哲学(?)の分野にも触れていて、カバーしている内容はかなり幅広い。彼女がこれから医者としてつきつけられるであろう課題、そして多分現在医学を学ぶ上で感じている疑問をこの本の中で少しずつ解き明かそうとしているのであろう。目線の高さに読者とのギャップが少ないところが本書の魅力ともいえる。
    脳に関係するたくさんの内容を少しずつ書いているので、自分の興味のある内容についてもっと知りたいと思えるし、現に私はこの本を読んで、「読みたい本」リストが膨大な数になった。そういった意味では、脳に興味のある人が最初に読むにはちょうどよいかもしれない。そこからどう深めていくかは自分しだいなので。わたしも今後「意識」など興味の範囲を広げることができたので、さらに文献を読んで、理解を深めたいと思う。

  • すごく読みたい

  • 車のキーはなくすのに、なぜ車の運転は忘れないのか?でしょう。と、思って読みました。なかなか内容は難しい、心との関連も影響があるような書き方。どうも脳はこっちの道がだめなら、回り道でもそっちの道で行く方がらくだよ。とか指示ではなく経験から体が動く感じ。何言ってのかさっぱりわかんない。まぁ読んで見たら。

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